works > 長野県岡谷市
● update:Mar.31,2014
岡谷は、北広島で培った知見をもとにより進化した形で実施された事例である。
しかし、北広島と違い、コアとなる資産の見極めと全体資産との整合性に苦心した。
当初、日本の近代化を支えてきた生糸の都「シルク岡谷」をコアの資産と位置付けていたが、「シルク」ではアイデンティティを表すことができないという議論から再検討が繰り返された。
その際にきっかけになったのは、市民憲章にある「美しい」という言葉であった。
この言葉は、岡谷のアイデンティティのコアになりうる価値であり、この言葉を起点として、他の資産(自然、シルク、湖、シルク以外のものづくり)を繋ぎ、「湖に映える、美しいものづくりのまち」というコンセプトが生まれていった。
日本には、ものづくりをテーマにした地域や都市が多くあるが、岡谷は、美しい環境と美しいものづくりといった独自性を持ちつつ、コンセプトから発想される様々な施策が検討されていった。