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栃木県宇都宮市 2地域生活

 update:Apr.30,2015

栃木県宇都宮市 2地域生活

 宇都宮市はこの数年来、市民の誇り(シビックプライド)を醸成するための市民参画型のシティプロモーションを展開しており、一定の成果を上げてきたが、それを基盤に更なる飛躍を模索していた。
具体的には「住めば愉快だ、宇都宮」をブランドスローガンとして展開し、市民が様々な宇都宮の魅力を発信していくという活動であったが、最終目標である宇都宮に対する誇りの向上までは十分には結び付いてはいなかった。

 シビックプライドの獲得には、市民だけの内側の盛り上がりだけでは充分ではなく、「外からの評価」が不可欠なのではないかと考えた。そこで、宇都宮市の客観的な価値を明らかにするべくリサーチを重ねた結果、「宇都宮市は日本で有数の中核市であり、最大の域内経済圏を持った都市である」という事実を発見した。日本の都市には大都市、政令指定都市、中核市、地方都市があるが、中核市は都市性を持ちながら、独自の地方文化や住みやすさが残っている都市であり、地方創生の流れの中で、こうした「地方都市」の素晴らしさを中核市の代表として発信していく意義があるのではないかと考えた。そのような視点で、改めて宇都宮の資産を見直すと、「程よい都市性」「豊かな自然」「利便性」「自転車文化」「独自の食文化」「東京都の程よい距離感」「人のつながりやコミュニティの存在」など、豊かな都市生活を送っていくための要素が揃っていた。

 また若い世代の地方移住の意向が高まり、Iターン、Uターン、2拠点居住など、様々なライフスタイルが起こりつつあるなかで、首都圏に近く、地方都市の心地よさを持つ宇都宮が提案できるライフスタイルは、必ずしも移住を前提としない「2地域生活」ではないかと考え、そうした暮らし方を「ダブルプレイス」と名付け、「東京と宇都宮を行き来しながら得られる豊かで充実したライフスタイル」を全国に発信していく仕組と体制づくりに着手した。具体的には、以前から「2拠点生活」の魅力を発信しているソーシャルマガジン「ソトコト」との連携によって、コンセプト開発、編集タイアップ制作、首都圏におけるイベントによる対外発信を行い、同時に内部的な活動として、市民のワークショップにより構築した市民による発信拠点フェイスブック「宇のコト」の立ち上げなどが挙げられる。今後市民による「ダブルプレイス」を見える化する体制づくりに着手し、宇都宮を取り巻く内外の人々の視点によって、宇都宮の価値が編集されることで、最終的にシビックプライドが醸成されていく。

市民による発信拠点「宇のコト」

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