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●各事項の頭の記号「○」は国内の事項、「×」は海外の事項を示す。
●「政治・経済・業界」欄はじめ各欄中の( )中の数字は月あるいは月・日を示す。
●「日本の広告費」は電通発表による。

 

経済白書 副題(1960)

日本経済の成長力と競争力

 

経済概況(1960)

アメリカは戦後4回目の景気後退に見舞われたが,日本経済は政府の高度成長政策の展開ともあいまって,投資の盛行をもたらし,前年に引き続き未曾有の高成長をとげた。

経済成長率 名目 21.4% 実質  13.3%
民間最終消費支出 名目  15.3% 実質  11.5%
民間企業設備投資 名目 47.5%  
輸出 名目 15.7%  
消費者物価      3.6%    

※テレビ生産世界第2位へ躍進

 

日本の広告費(電通調査)(1960)
   

億円

対前年比(%)

総広告費 1,740 (119.5)
新聞 684 (110.7)
雑誌 100 (125.0)
ラジオ 178 (109.9)
テレビ 388 (163.0)
DM・屋外他 372 (111.4)
輸出 18 ( 75.0)

 

政治・経済・業界(1960)

×日米新安保条約,ワシントンで調印(1.19)。

○民主社会党結成,委員長に西尾末広氏(1.24)。

○貿易外為替の一部を自由化ないし制限緩和(2.8 )。

○東証旧ダウ1,000 円台の大台突破(2.20)。

×EFTA(欧州自由貿易連合)域内間の第1回関税引き下げをまず20%と発表(3.12)。

○新安保条約強行採決(5.20)。

×韓国が対日輸入制限を撤廃(5.12)。

○大蔵省外資導入の緩和措置を実施(6.2 )。

○アイク訪日延期,ハガチー事件起る(6.16)。

○政府が貿易・為替自由化大綱を発表(6.24)。

○政府は政府全体の広報センターとして総理府に広報室を設置(6.27)。

○安保騒動で岸内閣総辞職(7.15)。

○第一次池田内閣発足(7.18)。

○日銀が公定歩合1厘引下げ(8.24)。

○政府閣議で国民所得倍増計画を正式決定,10年後の45年度国民総生産26兆円,年率7.8 %の成長率を想定(12.27 )。

 

マスコミ・広告・媒体(1960)

○民放連,広告主協会などによるCM合同研究会(現・全日本CM協議会=ACC)が発足(1)。

○KR,CBC,ABC,RKB4社のネットワーク連盟出現(1)。

○ソニーが週刊新潮の全広告スペースを買い切る。

○朝日新聞販売部数を公表(2)。

○“アド・エージ”誌が電通を世界の広告代理店の5位にランク(米国を除いて1位)。

○商業放送,成績好況を記録(3)。

○缶詰ビールの製造と売出し宣伝盛んになる(4)。

○世界の広告主順位,東芝18位,松下電器50位に記録さる(5)。

○民放連がテレビの青少年への影響調査のためテレビ影響調査専門部会を設置(6.15)。

○カラーテレビ受像機の売出しはじまる(7)。

○新聞協会34年度下期の新聞社の経営動向を発表,目立つ広告収入の増加。

○ローマオリンピック放送でNHKと民放のテレビ中継体制整う(7)。

○カラーテレビ本放送開始(9),NHK,NTV,KRT(現TBS),ABC,YTV。

○KRとCBC株式上場(10)。

○公正取引委員会は誇大広告制限で独禁法強化決める(10)。

○広告業者協会秋期大会で吉田電通社長,BBBの設置を提唱(11)。

○ラジオ東京(KR)が東京放送(TBS)と社名変更(11.29 )。

○近畿広告社が大広と社名変更(11)。

 

媒体の発足(1960)

○秋田放送など2局(4),福井放送など2局(6),宮崎放送(10)。

○東海ラジオ(4),ラジオ沖縄(7)。

○日経新聞,大阪で夕刊発刊。

○「潮」潮出版社(7)。

○NHK総合・教育TVの全国置局許可。

○テレビ局数 43局(5局増)

○ラジオ局数 44局(2局増,2局減)

○創復刊誌 133誌,休廃刊誌 73誌

 

媒体普及率(1960)
テレビ契約数 4,148,683
ラジオ契約数 13,413,077

(NHK契約世帯数)

テレビ普及率 44.7%
ラジオ普及率 −(消費動向調査)

 

国内10大ニュース(1960)

○安保闘争とアイク訪日中止(6.16)

○新安保条約の調印と自然成立(1.19調印,6.23成立)

○浅沼委員長刺殺事件(10.12 )

○三井三池争議(3.28衝突)

○池田内閣誕生と9%成長政策(7.19)

○総選挙と民社党の惨敗(11.20 )

○浩宮さまご誕生(2.23)

○チリ地震津波(5.24)

○雅樹ちゃん殺し

○プロ野球日本選手権に大洋優勝

 

海外10大ニュース(1960)

×U2機事件,パリ首脳会議決裂(5.16)

×ケネディ,米大統領に当選(11.8)

×アフリカ諸国独立,コンゴ動乱(6.30)

×韓国の反政府デモ,李承晩政権崩壊(4.27)

×米ドルの信用低下

×コメコン発足(4)

×石油輸出国機構(OPEC)結成(9.14)

×国連総会,植民地独立宣言を採択(12.14 )

×経済協力開発機構(OECD)条約調印(12.14 )

×第17回ローマ・オリンピック開催(8)

 

世相・風俗(1960)

○インスタント時代−インスタント食品が登場,インスタントラーメン( '58年初登場)が続々と発売され,国産インスタントコーヒーも発売される(8)。

○安保改定抗議行動(6),国会へデモ行進。

○1円玉が全国的に不足し,日銀貯蓄推進本部は“1円玉回収運動”を開始(12.1)。

クレジットカード誕生,国鉄3等廃止,ダンプカーの通行激化,ダッコちゃん大流行,アーチェリー流行,トルコ風呂乱立,山谷のマンモス交番襲撃事件(8)

 

消費者・住民運動・公害(1960)

○伊勢湾の“臭い魚”クローズアップ。

○ABS洗剤の毒性問題化。

○日本生産性本部,消費者教室開設。

 

時の商品・新製品(1960)

○クレジットカード登場−富士銀行と三越が提携しクレジットカードを発行(11)。

○本格的消費者金融も始まる−住友銀行がプリンス自動車と提携し乗用車の月賦金融を開始。東海銀行も参入(11)。

○タカラがビニール人形「木のぼりウィンキー(マスコミが“ダッコちゃん”と命名)」を発売(6)。大ヒットとなり,偽物も続出。

○インスタントラーメン・ブーム−チキンラーメンが大ヒット。新規メーカーの参入も相次ぐ。

○森永製菓がインスタントコーヒー発売(8)。味の素ゼネラルフーヅも(12)。

○家電メーカーが相次いでカラーテレビを発売。

○ソニーが世界初のトランジスタテレビ(白黒・8インチ)を発売。

○本格的なプレハブ住宅「セキスイハウス」登場(5)。

○主婦の友社から「青汁の効用」が発行され,ジューサーが注目を集める。

○初のロングサイズ・フィルター付きたばこ「ハイライト」発売(6)。

○6大都市で外国たばこが自由販売となる(20本入り150 円)(10)。

○東海道線特急「こだま」「つばめ」に列車電話が登場(8)。

○この年発売された主な電化製品・・ヒートポンプ式ルームクーラー,遠心脱水機付き2槽式洗濯機,自動保温付き電気釜,コードリール式掃除機,ホットプレート付きロースターなど。

 

テレビCM(1960)

○インスタント食品CMスタート−日清チキンラーメン・森永インスタントコーヒーなど。

○ガムCM盛ん。

阪急共栄「ヴィックスの歌」集中スポット第1号

久光兄弟<はってすっきりサロンパス>

不二屋・パラソルチョコレート<パッとパラソルチョコレート…>

 

新聞広告(1960)

ロッテ<お口の中は南極です>

日立電気洗濯機<洗って着るまで20分>

日立カラーテレビ<色は日立のお家芸>

アサヒビール<ビールつくり三代>

松下電気毛布<胸もとはホノボノ 足さきはポカポカ>

三洋電機<独身男性は電化する>

朝日麦酒<ホロ馬車と彼女>

日本電気・電子計算システム<国産初の電子計算機オールシステム完成!>

マックスウェル・インスタントコーヒー<インスタント時代のスター!>

マルマン・ガスライター<日本で最初のガスライター>

ソニー・トランジスタテレビ<ニッポンの誇りがまた一つ!>

 

話題のテレビ番組(1960)

○外国テレビ映画「オールスター劇場」(CX)放送開始(8.9 )。民放テレビ初の外国企業スポンサー・マックスファクターが提供。

○視聴者参加音楽番組「ヒット・キット・ショー」(CX)放送開始(4.4 )。

○民放初の連続ドラマ「水道完備ガス見込」(NET)放送開始(5.2 〜'63.6 )。

○大型西部劇放送開始−シャイアン(ラジオ東京)(5.2 ),テキサス平原児(NET)(6.1 ),ララミー牧場(NET)(6.23),ボナンザ(NTV)(7.4 ),幌馬車隊(NTV)(10.2),ライフルマン(ラジオ東京)(11.30 )。

○推理ドラマ流行−夜のプリズム,松本清張シリーズ,刑事物語,ヒッチコック劇場。

○昼メロ誕生−日々の背信(CX)(7.4 )。

○毎週日曜の夜10時45分からの15分番組「ピンク・ムード・ショー」放送開始(9.18)。

○東は東。

○子供たちには国産テレビ映画では「七色仮面」「アラーの使者」「ナショナルキッド」「少年ジェット」などが人気。

○その他の主な外国テレビ映画−透明人間,モーガン警部 (NTV),ペリー・メイスン(CX),サンセット77(ラジオ東京)など。

○主な外国アニメ−早射ちマック。

 

NHK(1960)

○子供に与える影響を考慮して,西部劇,ピストルもの,チャンバラものを追放(6)。

○放送時間を1日約1時間増加し,総合は約9時間半,教育は約6時間半となる(10.5)。

○「それは私です」放送(3.20),のちに定時放送開始(7.8 〜'68.3.30)。

○長時間(2時間)のドラマ「敦煌」(作 井上靖)放送(7.9 )。

○人形劇「ブーフーウー」(飯沢匡作)(9.5 ),「ものしりカレンダー」(9.5 '61.4.6から「ものしり博士」となる)放送開始。

○私だけが知っている,ポンポン大将

○チャップリンの独裁者

 

流行語(1960)

黄金の60年,所得倍増,安保闘争,全学連,国立愚連隊,極東論争,インスタント,マスレジャー,ヌーベル・○○,私は嘘は申しません,声なき声,低姿勢,寛容と忍耐,裸足の王者,交通戦争,ダンプカー,家つき・カーつき・婆あ抜き,トップ屋,がめつい奴,行動右翼,七生報国,トラ箱,セックスが最高よ,永仁の壷,とうくろう,無い賃ゲール,〜ちっち

 

流行歌(1960)

レコード大賞:松尾和子・マヒナスターズ<誰よりも君を愛す>

新人賞:橋幸夫 潮来笠

アカシヤの雨がやむとき
月の法善寺横町
雨に咲く花
哀愁波止場
潮来笠
月影のナポリ
ありがたや節
さすらい
無情の夢
誰よりも君を愛す
白い小指の歌
一本刀土俵入り
霧笛が俺を呼んでいる
おおキャロル
恋の片道切符
夏の日の恋
グリーン・フィールズ
渚にて
ビキニ・スタイルのお嬢さん
グッド・タイミング

○有線放送さかんになる。

○橋幸夫が「潮来笠」でデビュー.「潮来笠」のヒットで一躍スターに。10代のファンが急増。

○ニール・セダカ(4),ハリー・ベラフォンテ(7),リッキー・ネルソン(9)来日。

○日活アクションスターの活躍−石原裕次郎に続き,赤木圭一郎「霧笛が俺を呼んでいる」,小林旭「さすらい」がヒット。

○「アラモ」「グリーン・フィールズ」などブラザース・フォーのコーラス曲がヒット。

 

話題の映画(1960)

洋画
ベン・ハー
アラモ
眠れる森の美女
チャップリンの独裁者
許されざる者
太陽がいっぱい
バファロー大隊
スパルタカス
サイコ
五つの銅貨
渚にて
甘い生活
アパートの鍵貸します
真夏の夜のジャズ

邦画
任侠中仙道
天下を取る
闘牛に賭ける男
喧嘩太郎
娘・妻・母
あじさいの歌
太平洋の嵐
鉄火場の風
女が階段を上る時
続・親鸞
おとうと
黒い画集
笛吹川
青春残酷物語
裸の島

○男性映画ブーム−日活の石原裕次郎,小林旭,赤木圭一郎,東宝の三船敏郎,夏木陽介,佐藤允などが人気を集める。

○ヌーベル・バーグの波紋−ヌーベル・バーグの指導者フランソワ・トリュフォーの第1作「大人は判ってくれない」,ジャン・リュック・ゴダールの第1作「勝手にしやがれ」など公開。大島渚監督の「青春残酷物語」,吉田喜重監督の「ろくでなし」など松竹ヌーベル・バーグも話題となるが,「日本の夜と霧」で急速に退潮。

 

ベストセラー(1960)

性生活の知恵
頭のよくなる本
どくとるマンボウ航海記
敦煌
人生は芸術である
私は赤ちゃん
性格
鳥葬の国
河口
黒い樹海
トイレット部長
日本残酷物語

○世界史全集ブーム−「歴史の人間像」誠文堂新光社,「世界の歴史」筑摩書房,「世界史新書」至文堂など。

○「経済白書」が5万部の売れ行き。

 

話題のマンガ(1960)

○マンガ貸本屋全盛。

○水野英子の「星のたてごと」が少女クラブに連載開始(1)。

○富永一郎の「チンコロ姐ちゃん」がアサヒ芸能に連載開始(3)。

○牧美也子の「マキの口笛」がりぼんに連載開始(9)。

○貸本屋向けに水木しげるの「鬼太郎夜話」出版(9)。

○永島慎二の「漫画家残酷物語」が刑事に連載開始(12)。

スポーツマン金太郎(少年サンデー),赤胴鈴之助(少年画報),忍者武芸帳,エンゼルの丘,キャプテンKEN,ベスよ尾をふれ,ポテト大将

 

ファッション(1960)

○ライン時代が終り,カラーの時代へ。

○チャールストンスタイル,くずした美しさ。

レジャーウェア,ファンキー・ルック,落書ルック,高級化,個性化へ,きもの再評価,高級和装物,イタリアン・カットの靴,アイシャドー

○ブリリアン・トーン,スモーキー・トーン,各デパートがカラーキャンペーン開始。

○若者にジーパンが流行。

○第四の繊維・「人工レザー」が注目を集める。

 

気象状況(1960)

○年間を通して集中豪雨が各地で発生した。

○6月24日〜7月1日 全国(北海道を除く)豪雨 死者行方不明357 人。○南米チリ沖で大地震が発生(5.23)。津波が太平洋沿岸に襲来し,北海道南岸,三陸沿岸,志摩半島など各地に被害をもたらす(チリ地震津波,5.24)。

 

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