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クロスメディア用語集
Cross Media Glossary of Terms
「クロスメディアコミュニケーション」に関連する用語集
エンゲージメント
Engagement
消費者がメディアやブランドに意識を向け、良好な関係が構築されること、またその状態(関心を持つ、ファンになる、来店や購買行動を起こすなど)。
直訳では婚約、関与、契約などの意味で、「絆」の訳語で呼ばれる場合もある。由来は、アメリカの広告関連団体が、旧来の「露出・到達」に代わる新しい「メディア評価の指標」として同概念を提唱したことによる。
メディアに接触する回数・量と共に、消費者とどのような関係性を結べたのかという「関与度・視聴態度・視聴行動」を重視しよう、とする考え方。
一般的なマーケティング用語として浸透してきた現在では、「人とメディアの関係」だけでなく、「人とブランドの関係」を説明する場合でも広く使われる。
価値観
sense of values
何に対してどのような価値を置くかについての各個人の考え方。物事を評価する際の判断基準となるもの。美意識や倫理観などがその例。
他人の思想、さまざまな体験、生まれ育った環境などに影響され、形成される。
価値観はまた、欲求とも深い関係がある。人にはさまざまな欲求があるが、他と比べて特に強い欲求群(似たような欲求のかたまり)があって、それを満たすことがその人の人生にとって非常に意味があるような場合、価値観として形成される場合がある。
クラスター分析
Cluster analysis
数量的な分析方法のひとつ。相互に類似性の高いもの同士をできるだけ同じグループに属させ、類似性のあまりないもの同士を他のグループに属するように分類する方法。
各個体間の近似性が指標化され、それによって分類が行なわれる。各グループの特性が明らかになるため、市場細分化などのマーケティングに役立つ。
この分類されたグループは「クラスター」と呼ばれる。
クロスメディア
「複数のメディアをクロスさせて展開すること」という意味で使用される場合もあるが、電通では以下のように定義している。
「ターゲットを動かすためのシナリオ(導線)づくり」。
すなわち、「ターゲットインサイトやメディアインサイトに基づいて、広さ(リーチ&フリークエンシー)と深さ(関与が高まる度合い)を考えたコミュニケーションのシナリオ(導線)を、複数のコンタクトポイントを効果的に掛け合わせ作ること」。
IMCの中で、特にコンタクトポイントを掛け合わせた仕掛けに着目したプランニング手法のこと。
コアアイデア
キャンペーンの核となるアイデア。キャンペーンの面白さ、斬新さ、力強さを簡潔に言い表わすことのできる「コンセプト」であり、同時に、「ターゲットを動かすエンジン」となるもの。
「ターゲットインサイト」「世の中のトレンド」「競合・市場の動き」「ブランドの本質価値」などを考慮しながら、発想していく。
戦略の方向性、ターゲット設定の仕方、実施するコンタクトポイントの使い方、クリエーティブ表現の展開の仕方など、どの部分にその中心的なアイデアが含まれているかは、キャンペーンによってさまざまである。
構造設計
企画の実証的、かつ量的な設計を行うこと。クロスメディアコミュニケーションにおける、電通独自の考え方。
綿密に練られるクロスメディアコミュニケーションは、「建築」に似た側面がある。
シナリオアイデアが、「どの程度の規模で、どのくらいの効果を発揮するのか」という「裏づけ」を行うことで、デザインだけでなく構造もしっかりした一流の建築物のようなキャンペーンが作り上げられるという発想。
コンタクトポイント™
消費者とブランドを結ぶ可能性のある、あらゆる接点のこと。
コンタクトポイントには一般的に、商品のパッケージ、テレビCMや新聞広告・交通広告などの広告、テレビ番組や雑誌記事などの番組・記事、店頭のポスターや山積み、キャンペーングッズなどの店頭・販促物、スポーツや音楽・街頭でのイベントの開催や協賛、企業のWebサイトや個人のブログなどパソコン・携帯電話、家族や友人との会話などが含まれる。
コンタクトポイントマネジメント®
コンタクトポイントに着目した電通独自のIMCプランニングメソッド。
さまざまなコンタクトポイントの中から、ブランドにとって最適な組み合わせやタイミングを発見し、効果・効率的な企画の立案・管理を行う方法論。
コミュニケーションの目標やメッセージに合致したコンタクトポイントを取捨選択する、コンタクトするタイミングを時間・場所・場面・気分から発見する、などの特徴がある。
シナリオアイデア
コアアイデアを実現していく仕組みのアイデア」。クロスメディアコミュニケーションにおける、電通独自の考え方、造語。コアアイデアの発想と共に、それを実現するため、ターゲットを動かすキャンペーン全体の仕組みを、考える必要がある。
コンタクトポイント」「メッセージ」「心理的アプローチ」の3つの視点を中心に検討していく。
情報バリア
企業からの情報が消費者に届きにくくなってきていることを表わす用語。
インターネットや携帯電話の普及、デジタル技術やメディアの進展などで世の中の情報量が爆発的に増大している中、消費者は本来有益な情報さえも、「自分には関係ない」と判断し、遮断してしまうようになってきている。
この行動を「情報バリア」を張る、と呼んでいる。
導線
どうせん
ある情報接触をきっかけとして、次の行動を起こすことにつながるルート(道筋)のことを指す造語。
消費者の日常生活行動の道筋=「動線」と異なり、企業が用意した情報に接触することによって次のアクションを誘発する創造的な道であることから、電通では「導線」と呼んでいる。
クロスメディアは「ターゲットを動かすためのシナリオ(導線)づくり」であり、「導線」がきちんと設計され、全体像が描かれたものが「シナリオ」である。
ビークル
各媒体タイプ(新聞、雑誌、ラジオ、テレビといったもの)別の特定の銘柄媒体のこと。
例えば、新聞ではA新聞、B新聞のことを指し、テレビではニュース番組C、バラエティ番組Dなどを指す。
ファシリテーション
facilitate(容易にする、促進する)が語源。
中立的な立場でチームの意見を促進し、課題解決を図る「働き」やその「技術」のこと。
具体的には、多数のメンバーが一堂に会し、進行役(ファシリテーター)を中心に、あるテーマに関してディスカッションを行い、問題の発見と解決、チーム内での合意形成などを図る。
クロスメディアコミュニケーションの立案においては、コアアイデアやシナリオアイデアを発想する際に有効である。
ホリスティッククリエーティブ
シナリオ全体を見すえたクリエーティブ表現のこと。ホリスティック(holistic)とは、「全体論的」という意味で、「全体は、単なる部分の総和でなく、一つの有機的なつながりでできている」ということ。
クロスメディアコミュニケーションでは、適切なコンタクトポイントごとに、適切なクリエーティブが制作されていく。この際、これらがあるシナリオアイデアにもとづいて、互いに有機的に連動するクリエーティブとして用意される。そうすることで、ターゲットを想定した行動へ導く、ユニークで計算された「導線」が出来上がるという考え方。
メディアインサイト
インサイトとは、物事を観察して、その本質や奥底にあるものを見抜く「深い洞察」を指す。企画に関わる領域で広く使用されている。
消費者が接触するメディアやコンテンツ、それぞれのメディアの特性・機能・役割などを把握し、アイデア発想や課題解決につなげることを特に「メディアインサイト」という。また、世の中の新しいメディアや技術に対する深い知識や理解のことも指す場合もある。
消費者に対する洞察全般を、「コンシューマー・インサイト」と呼ぶことも多い。
メディアニュートラル
メディアプランを考える際、先入観を持たずに、ターゲット分析やマーケット分析にもとづいて媒体やビークル選択を行うこと。またはそのプランニング姿勢。
クロスメディアコミュニケーションにおいては、特定のメディアにとらわれずに、消費者の行動に沿ったコンタクトポイントをもとに考える視点が特に重要となる。
メディアミックス
メッセージがターゲットに効率的に(できるだけ広く、できるだけ安く)到達し、最大の効果を発揮するよう、メディアの組み合わせや予算の配分を決定すること。
性・年齢・職業などのデモグラフィック特性でターゲットをとらえ、リーチ(到達率)やフリークエンシー(到達接触頻度)の最大化を目指す。同じ費用でも、より多くの消費者にメッセージを到達すれば、結果として認知が上がり、購入意向も喚起するという考え方にもとづくもの。
横Tモデル
クロスメディアコミュニケーションのシナリオを描く際の、電通オリジナルの基本的なフレームワークのひとつ。
クロスメディアに求められる「広さ」(できるだけ多くのターゲットに届けること)を縦軸に、「深さ」(関与がしだいに高まっていくこと)を横軸にとり、一つの構造として視覚化したもの。
アルファベットのTの文字を90度横にしたような形から、こう名づけられている。
欲求
よっきゅう
人間が生活していく上での動機のこと。H.A.マレー(アメリカ)による欲求リスト(分類)や、人間の欲求を1次欲求から5次欲求まで5段階の階層構造で説明したマズロー(アメリカ)の欲求5段階説などが古典的に有名。昨今、マーケティング・広告分野において、消費者の興味・関心や選択、購買行動、その他さまざまな心理行動を分析・検討する際に役立つものとして、注目を集めている。
AIDMA
アイドマ
消費者が商品の購入に至るまでにたどる心理的プロセスを表わした代表的モデルのこと。
1920年頃にアメリカのローランド・ホール(Roland Hall)が提唱したとされる。
商品や広告に気づき(Attention)、興味(Interest)を持ち、欲求(Desire)を感じ、記憶(Memory)し、購入(Action)する、という5つのプロセスがあるとする考え方。
長きに渡り、広告・マーケティング業界で活用されている。
類似のものとして記憶段階を除いた「AIDA」などもある。
AISAS®
アイサス®
電通が2004年に提唱した消費行動モデル。
インターネットの普及に伴い、消費者が自分で情報を入手・発信できる環境が整ったことを背景に行動を見ていくもの。
商品や広告に気づき(Attention)、興味(Interest)を持ったら、情報収集(Search)、気に入ったら購入(Action)し、他の人々と情報共有(Share)する、という考え方。
代表的な「AIDMA」モデルに比べ、心理プロセスがコンパクトになり、行動プロセスが拡大している。
IMC
(Integrated Marketing Communication)アイエムシー
「統合マーケティングコミュニケーション」と訳される。
ブランドと顧客との長期的な関係強化と、望ましい購買行動の最大化を目的に、マス広告、セールスプロモーション(SP)、PR、ダイレクトマーケティング、インタラクティブ、イベント・展示会など、各部門で別々に行われていた企業のコミュニケーション諸活動を統合し、シナジーを発揮しようとする持続的なマーケティング活動。
PDCA
ピー・ディー・シー・エー
Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の4段階のサイクルにより、作業の継続的改善を行うという概念。もともとは工業生産の生産管理や品質管理などに用いられたが、現在では一般的な業務プロセスに当てはめられている。マーケティング・広告分野においては、プランニングから実施、広告効果測定による評価、改善を図る一連のサイクルを示す概念として用いられる。
WOM
Word of Mouth
口コミのこと。
広告用語としては、消費者自身が口頭やインターネット上で、他の消費者に商品やサービスに関する何らかの情報を伝えることを意味する。
WOMは、自然発生的に広がるもののほかに、意図的に発生のきっかけを作ったり、波及しやすい仕掛けを用意したりして起こすものがある。後者を「WOMマーケティング」という。
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