戦略

International business 3

CFO 電通イージス・ネットワーク ニック・プライデイ

CFO
電通イージス・ネットワーク
ニック・プライデイ

業績は好調を維持

2013年3月の発足以来、DANの業績はきわめて好調であり、これは当該期間の売上総利益と利益の成長の高さ―為替の影響を除けば売上総利益は55%増、調整後営業利益は60%増(年平均では20%増)を見れば明らかです。

この期間の売上総利益の最大要因は着実なオーガニック成長の伸びであり、伸び率は業界トップレベルを維持しました。さらに、ターゲットを絞った企業買収を通じて人材やリーダーシップ、業界随一のケーパビリティ、そして規模が加わり、クライアントのニーズへの最適な対応が可能になっています。
この3年間の売上成長に占めるオーガニック成長とM&Aによる成長の割合は、ほぼ半々でした。2014年と2015年の成長率ではオーガニック成長が上回り、2016年にはM&Aによる成長が上回りましたが、2016年においてもオーガニック成長率は5.7%と業界最高水準にあったのです。

M&Aの戦略的ビジョンを示し、効果的に資本を活用

クライアントの、そして私たちの市場が急速に変化する中においても引き続き強力な戦略的リーダーシップを示していくため、DANは2016年初めにM&Aの戦略的ビジョンを策定しました。

戦略的ビジョンの実現には資本の有効活用が不可欠です。私たちは、電通とDANが有する強固な財務基盤を活用し、グループとして戦略的優先事項の実現を追求しており、DANは2016年に45件の買収を実施しました。重要な戦略的優先事項に注力した結果、マークル社の買収案件を除いても平均取引額は倍増し、買収・投資総額(過去の買収案件のアーンアウト支払額を含む)は11億ポンドを超えています。買収は戦略目標達成の加速はもちろん、株主還元にも大きく貢献しています。

過去10年における買収の税引後投下資本利益率(ROI)は13.7%と、税引後加重平均資本コスト(WACC)を大幅に上回るなど、長期で見たM&Aの実績は良好です。マークル社の買収は、DANの発足以降に電通グループが手掛けた中で最大の案件で、多くの重要な戦略的メリットがもたらされました。本件は非常に魅力的なM&Aであり、デジタルエコノミーの成長とともに今後いっそう魅力を増すことでしょう。マークル社の統合は計画通り順調に進んでいます。

健全なキャッシュおよび運転資本管理の重要性

グループ全体で健全なキャッシュと運転資本の管理を行い、自信をもって投資活動―対象はM&A、オフィスの統合、あるいは技術、プラットフォーム、システムなど様々ありますが―を続けることは、変化の激しい市場で戦略的リーダーシップを維持するとともに、2020年、そしてさらに先を見据えた戦略目標に沿った成果を挙げる上で不可欠です。

2016年のキャッシュおよび運転資本は、営業利益を上回る営業キャッシュフローにより好調でした。これは年間の運転資本流入が少なかったことによるものです。2017年からは、グループ全体のキャッシュマネジメント改善の観点から、経営層のボーナス査定における業績関連要素にキャッシュ基準を導入します。

共通のプラットフォームやシステムへの投資を継続

市場は変化を続け、ますます複雑になっています。その複雑さはビジネスを成長させる機会を生むものではありますが、一方でコストがかかるのも事実です。私達は端末間のプロセスを標準化によって改善し、事業管理に用いる共通のプラットフォームやシステムを開発することで、今後も複雑さによってもたらされるコストを低減することに取り組んでいかなければなりません。

質の高いデータはクライアントの競争優位の源泉であり、それは私たちのビジネスにおいても同様です。DANは、今後も財務や人事のシステムや技術プラットフォーム全般に投資を行い、そこから一貫性のある確実なビジネス情報やデータセットをタイムリーに引き出し、効果的な事業管理を行っていきます。

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