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2011年 日本の広告費|背景

背景

  1. 2011年(平成23年)の日本経済は、2009年4月からの景気回復を受けて1~2月は上昇基調だったが、3月に東日本大震災が発生し、大きな影響を受けた。秋以降は欧州債務危機による世界経済の減速や円高による輸出の鈍化、タイ洪水、個人消費の下振れ懸念などを背景に景況不安が強まった。実質国内総生産(GDP)は、震災以降マイナス成長となり、7-9月期にプラスに改善したものの、10-12月期に再び減少し、2011年(暦年)の実質GDP成長率はマイナス0.9%となった。
    設備投資は低迷したが、復興を目的にした第1次、第2次補正予算により公共投資が堅調だった。企業収益は、震災後の生産活動の停滞や消費自粛などの影響で、2011年度(2012年3月期)には、全産業売上高が前期比1.6%増、経常利益が同9.0%減の見通し。雇用情勢はやや改善がみられるものの、完全失業率は年平均で4.5%と前年と比べ0.5ポイントマイナスとなった(注:3月から8月までは岩手、宮城、福島の被災3県を除く)。
    円相場は、ギリシャ危機に端を発する欧州債務危機やアメリカ国債の信用失墜など欧米の金融不安の高まりを背景に空前の円高が進行した。年間平均は1ドル79円70銭前後と初めて80円を突破した。対ユーロでも円高が進行。株価は、震災や欧米経済の減速などに伴う世界的な株安を背景に低調だった。2011年1月には1万400円台でスタートした株価は、震災のあった3月に下落、8月以降はアメリカ国債の格下げなどにより株安に拍車がかかり、年末は8,455円で終了、バブル崩壊後の最安値を更新した。
  2. 消費関連では、震災の影響をうけ、安全・防災関連商品や節電・省エネ関連商品などが売上げを伸ばした。百貨店の売上高は、年末に東北地域の復興需要などで若干持ち直したが、前年比2.0%減となった。スーパーはクールビズ衣料品、節電関連商品などで好調だったが、前年比0.8%減と15年連続の前年割れとなった。コンビニエンスストアは、震災直後に食料品や日用品の需要増加で売上げを伸ばすなど概ね順調だった。家電は電力不足からLED電球や高機能扇風機、家庭用蓄電池などが注目を集めた。また米粒からパンが焼けるホームベーカリーが引き続き人気となった。防災意識の高まりによりラジオが販売台数を伸ばした。AV機器では、薄型テレビは7月まで地デジ移行の駆け込み需要で好調だったが、8月以降に急減。低価格化も進行し、メーカーの薄型テレビからの撤退や事業縮小など市場環境が悪化した。精密機器では、デジタルカメラが震災後に部品不足やユーザーの購入自粛により落ち込んだが、小型で高機能のミラーレス一眼カメラが前年に続いて堅調だった。携帯電話機はスマートフォン人気が拡大、2011年の国内出荷台数は1,000万台を超え、スマートフォンが携帯・PHS出荷台数全体の36.5%となった。パソコンは個人向けが健闘し、出荷台数は前年比3.0%減だが過去最高だった前年に次ぐ規模。ただし、出荷額は競争激化で14%減と落ち込んだ。国内新車販売は、エコカー補助金の終了と震災やタイ洪水被害などによる部品不足で生産停滞が響き、登録車と軽自動車合計の販売台数は前年比15.1%減と大きく落ち込んだ。一方で、HV(ハイブリッド)車が堅調を維持、EV(電気自動車)も健闘した。HV車並みの低燃費ガソリン車が第3のエコカーと呼ばれ人気となり、自動車市場に新ジャンルを形成した。サービス消費では、外食は震災による店舗被災や外食自粛などの影響で全体的に低調だった。旅行は国内海外ともに震災後に自粛傾向が強まったが、8月以降は前年を上回る傾向が続いた。テーマパークは、東京ディズニ-ランドが震災の影響で休園・減収となったものの、年後半は入場者数の増加などにより過去最高益を記録した。食品では、火も油も使わない唐揚げ粉など、電子レンジにより簡単に調理できる食品が好評だった。食べる調味料人気が続くなかで、ジュレ状ポン酢が発売され売れ行きを伸ばした。常温で食べられるレトルト食品も震災後に保存食として注目を集めた。飲料では、過去のヒット商品の復刻が話題となったほか、ノンアルコール飲料が堅調な伸びを維持、ビール風味飲料のほかにもアルコールゼロのカクテルが若い女性の支持を集めた。アルコール飲料では、韓国発のマッコリがブームとなった。薬品・医療用品では、医療用医薬品として知名度の高かった解熱鎮痛剤が第1類医薬品として発売されヒット商品となった。化粧品では、発色とツヤ・うるおいを両立させた口紅が注目を集めたほか、顔を洗いながら肌をケアする洗顔料がヒットした。トイレタリーでは、トイレットペーパーに吹き付けて使用するトイレ用洗剤が人気商品となった。ファッション関連では、夏のスーパークールビズ衣料が好調。また、震災で帰宅困難者が出た影響でスニーカー需要が増加、シェイプアップ効果があるとされるトーニングシューズも人気となった。震災後非常時の移動手段として自転車が注目され、電動アシスト自転車が売上げを伸ばした。家庭用品では、非常時の調理器具としてカセットコンロやカセットガスの需要が急増、暖房機器では石油ストーブなど省電力製品が好調だった。ゲーム機では、「ニンテンドー3DS」(2月)や「プレイステーション・ヴィータ」(12月)が投入され、ゲーム機市場が久々に活気づいた。情報・通信機器ではスマートフォンが活況で10月に発売された「iPhone4S」が注目を集め、アンドロイド搭載機種も人気を集めた。また、「iPad2」(4月)が登場し、タブレット型端末の人気に拍車がかかった。Facebook・Twitter などが震災時にコミュニケーション・ツールとして注目を集め、SNS利用者が大幅に増加し、ソーシャルゲーム市場も急成長している。出版では、ミステリー小説『謎解きはディナーのあとで』(小学館)、レシピ本『体脂肪計タニタの社員食堂』(大和書房)、サッカー日本代表長谷部誠選手の『心を整える。』(幻冬舎)が年間ミリオンセラーとなった。映画では、洋画の『ハリー・ポッターと死の秘宝PART1』と『同 PART2』、『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』などの人気シリーズが健闘、邦画ではスタジオジブリの『コクリコ坂から』が好調だった。
  3. 2011年の広告環境では、特記事項として東日本大震災が挙げられる。震災発生後は、多くのテレビCMがACジャパンのCMに切り替わる事態となった。3月下旬からCMを再開する企業も徐々に増え、5月のゴールデンウィーク時期にはほぼ通常通りに回復した。そのほかでは、3月 東北新幹線「はやぶさ」デビュー、九州新幹線全線開通、東京電力初の計画停電実施、家電エコポイントが終了、4月 上野動物園でパンダ公開、6月 小笠原が世界自然遺産に、平泉が世界文化遺産に登録、7月 地上デジタル放送へ移行(岩手・宮城・福島3県を除く)、東電管内で電力使用制限令発動、サッカーなでしこジャパンが女子ワールドカップドイツ大会で優勝、10月 BSデジタル放送で新規12チャンネルが発足、11月 総額12兆円超の第3次補正予算成立、12月 第42回東京モーターショー2011が東京ビッグサイトで開催 など。また、タイ洪水は9月から3ヵ月以上続き、10月下旬には日系企業460社の被害が報告された。自動車メーカーをはじめ、IT産業、特にPCメーカーに大きな影響を与えた。

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