業種別広告費(マスコミ四媒体、衛星メディア関連は除く)

「精密機器・事務用品」「情報・通信」「エネルギー・素材・機械」「食品」「交通・レジャー」「外食・各種サービス」の6業種が増加

2015年は21業種中6業種の広告費が増加、15業種が減少となった。(2014年は14業種が増加、7業種が減少)

増加業種(6業種)

「精密機器・事務用品」(前年比109.7%、腕時計、万年筆などが増加)、「情報・通信」(同105.1%、オンラインゲーム、オンラインショップなどが増加)、「エネルギー・素材・機械」(同104.1%、ガス会社、電力会社などが増加)、「食品」(同102.7%、通販系サプリメント、健康食品、アメ・キャラメルなどが増加)、「交通・レジャー」(同102.2%、会員制スポーツクラブ、イベント・セミナー、レジャーランド・テーマパークなどが増加)、「外食・各種サービス」(同100.9%、飲食業、宅配・引越サービスなどが増加)の6業種が前年を上回った。

減少業種(15業種)

「趣味・スポーツ用品」(同84.5%、オーディオソフト、人気キャラクター系玩具などが減少)、「自動車・関連品」(同89.0%、軽自動車、セダン、2BOXなどが減少)、「飲料・嗜好品」(同91.8%、缶コーヒー、第3のビールなどが減少)、「家電・AV機器」(同91.9%、コーヒーメーカー、空気清浄機、液晶テレビなどが減少)、「家庭用品」(同92.7%、機能性マットレス、家具、機能性フライパン・鍋などが減少)、「不動産・住宅設備」(同95.0%、一般住宅、賃貸用住宅などが減少)、「教育・医療サービス・宗教」(同95.1%、学校、専門学校・各種学校などが減少)、「化粧品・トイレタリー」(同96.2%、通販系女性用ラインナップ化粧品、シャンプー&リンス・コンディショナーなどが減少)、「出版」(同96.8%、語学教材、一般週刊誌などが減少)、「案内・その他」(同97.0%、臨時もの求人などが減少)、「金融・保険」(同97.2%、通販系医療保険、NISAや相続関連商品、クレジットカードなどが減少)、「ファッション・アクセサリー」(同97.2%、貴金属・アクセサリー、婦人服、機能性肌着などが減少)、「官公庁・団体」(同97.5%、政党・政治団体が減少)、「薬品・医療用品」(同97.7%、整腸薬、サポーター、コンタクトレンズなどが減少)、「流通・小売業」(同98.0%、通信販売が減少)の15業種。

2015年 主な増加業種と減少業種(マスコミ四媒体広告費、衛星メディア関連は除く)

(%)

増加業種
  前年比 構成比 増加寄与率
情報・通信 105.1 10.0 43.9
食品 102.7 9.9 23.5
交通・レジャー 102.2 7.9 15.1
精密機器・事務用品 109.7 1.2 9.7
外食・各種サービス 100.9 5.3 4.4
減少業種
  前年比 構成比 減少寄与率
自動車・関連品 89.0 5.6 18.6
飲料・嗜好品 91.8 7.1 16.9
趣味・スポーツ用品 84.5 2.9 14.4
化粧品・トイレタリー 96.2 10.3 11.1
不動産・住宅設備 95.0 4.1 5.8

(注)増加(減少)寄与率は増加(減少)額合計に占める各増加(減少)額の割合。各上位5業種を掲げた。

2013年~2015年 業種別広告費(マスコミ四媒体広告費)

※衛星メディア関連は除く

内訳はこちら

業種\広告費 広告費(千万円) 前年比(%) 構成比(%)
2013年
(平成25年)
2014年
(平成26年)
2015年
(平成27年)
2014年
(平成26年)
2015年
(平成27年)
2013年
(平成25年)
2014年
(平成26年)
2015年
(平成27年)
1. エネルギー・素材・機械 2,490 2,560 2,664 102.8 104.1 0.9 0.9 1.0
2. 食品 27,209 26,350 27,069 96.8 102.7 9.8 9.4 9.9
3. 飲料・嗜好品 20,688 21,096 19,373 102.0 91.8 7.4 7.5 7.1
4. 薬品・医療用品 14,745 14,992 14,647 101.7 97.7 5.3 5.3 5.3
5. 化粧品・トイレタリー 27,985 29,551 28,426 105.6 96.2 10.1 10.5 10.3
6. ファッション・アクセサリー 11,732 11,382 11,067 97.0 97.2 4.2 4.0 4.0
7. 精密機器・事務用品 2,834 3,050 3,347 107.6 109.7 1.0 1.1 1.2
8. 家電・AV機器 5,533 5,926 5,444 107.1 91.9 2.0 2.1 2.0
9. 自動車・関連品 16,710 17,277 15,380 103.4 89.0 6.0 6.1 5.6
10. 家庭用品 6,856 7,242 6,714 105.6 92.7 2.5 2.6 2.4
11. 趣味・スポーツ用品 10,227 9,414 7,951 92.1 84.5 3.7 3.3 2.9
12. 不動産・住宅設備 11,503 11,804 11,209 102.6 95.0 4.1 4.2 4.1
13. 出版 8,988 8,769 8,486 97.6 96.8 3.2 3.1 3.1
14. 情報・通信 24,332 26,091 27,433 107.2 105.1 8.8 9.3 10.0
15. 流通・小売業 19,273 19,374 18,984 100.5 98.0 6.9 6.9 6.9
16. 金融・保険 16,762 16,437 15,973 98.1 97.2 6.0 5.8 5.8
17. 交通・レジャー 20,976 21,172 21,635 100.9 102.2 7.6 7.5 7.9
18. 外食・各種サービス 14,229 14,504 14,638 101.9 100.9 5.1 5.2 5.3
19. 官公庁・団体 3,149 3,380 3,296 107.3 97.5 1.1 1.2 1.2
20. 教育・医療サービス・宗教 8,069 7,717 7,342 95.6 95.1 2.9 2.7 2.7
21. 案内・その他 3,960 3,672 3,562 92.7 97.0 1.4 1.3 1.3
合計 278,250 281,760 274,640 101.3 97.5 100.0 100.0 100.0

内訳はこちら

2015年 業種別広告費の伸び率(マスコミ四媒体広告費)

※衛星メディア関連は除く

2015年 業種別広告費の伸び率(マスコミ四媒体広告費)のイメージ

2005年~2015年 業種別広告費推移(マスコミ四媒体広告費)

※衛星メディア関連は除く

2005年~2015年 業種別広告費推移(マスコミ四媒体広告費)

(注)2007年に「マスコミ四媒体」の「雑誌広告費」の推定範囲を2005年に遡及して改定した。

  1. エネルギー・素材・機械(前年比104.1% 構成比1.0%)

    • 前年に引き続き2年連続の増加
    • ガス会社、電力会社が好調
    • ガソリン各社、産業用機器関連は大幅な出稿減
    • 地上波テレビの出稿が大幅に増加
  2. 食品(前年比102.7% 構成比9.9%)

    • 3年ぶりに増加
    • 健康食品、アメ・キャラメル、スナック菓子は好調
    • 通販系サプリメント、通販系美容食品は大幅増
    • チューイングガム、焼肉のたれ、調味用ソースが減少
    • 地上波テレビ、新聞の出稿が増加
  3. 飲料・嗜好品(前年比91.8% 構成比7.1%)

    • 前年の増加から一転して減少
    • 引き続き缶コーヒーは大きく減少
    • 他の醸造酒(第3のビール)、焼酎は大幅減
    • インスタントコーヒー、お茶、果汁飲料など非アルコール飲料が好調
    • 通販系美容・栄養ドリンク、ビールテイスト飲料は大幅増
    • 地上波テレビ、新聞が大きく減少
  4. 薬品・医療用品(前年比97.7% 構成比5.3%)

    • 前年の増加から一転して減少
    • 整腸薬、医療用品が大幅に減少
    • メガネ、コンタクトレンズは依然低迷
    • 総合保健薬は引き続き好調
    • 地上波テレビの出稿が減少
  5. 化粧品・トイレタリー(前年比96.2% 構成比10.3%)

    • 前年の増加から一転して減少
    • 通販系女性用ラインナップ化粧品、シャンプー&リンス・コンディショナーが大きく減少
    • ファンデーション、歯磨なども減少
    • 女性用化粧品シリーズ、育毛・養毛剤、ヘアカラー、食器用洗剤の出稿が増加
    • 地上波テレビをはじめ全媒体が減少
  6. ファッション・アクセサリー(前年比97.2% 構成比4.0%)

    • 前年に引き続き2年連続の減少
    • ファッション関連(婦人服、機能性肌着など)の出稿が減少
    • 貴金属・アクセサリーの出稿も大幅に減少
    • カジュアルウェア、ジーンズの出稿は増加
    • 新聞、地上波テレビの出稿が大きく減少
  7. 精密機器・事務用品(前年比109.7% 構成比1.2%)

    • 前年に引き続き大きく増加
    • 引き続き腕時計の出稿が好調
    • 万年筆、インスタントカメラの出稿も増加
    • デジタルカメラは減少
    • 地上波テレビ、雑誌が大きく増加
  8. 家電・AV機器(前年比91.9% 構成比2.0%)

    • 3年ぶりに減少に転じた
    • 他の厨房電気機器(コーヒーメーカー)、空気清浄機の出稿が大きく減少
    • 液晶テレビ(4Kテレビ)の出稿減
    • 電気鍋・ホットプレートは出稿増
    • 地上波テレビの出稿が大幅に減少
  9. 自動車・関連品(前年比89.0% 構成比5.6%)

    • 3年連続の増加から一転して減少
    • 軽自動車が前年に引き続き大幅に減少
    • セダン、2BOXが出稿減
    • 堅調に推移していたタイヤも減少
    • SUV、国産商用車の出稿が増加
    • 地上波テレビ、新聞が大幅に減少
  10. 家庭用品(前年比92.7% 構成比2.4%)

    • 3年連続の増加から一転して減少
    • 好調に推移していた機能性マットレス、家具が大幅に減少
    • 機能性フライパン・鍋、家庭用計量器の出稿が減少
    • 殺虫剤、防臭剤も減少
    • 浄水器、芳香剤は出稿増
    • 地上波テレビをはじめ全媒体の出稿が減少
  11. 趣味・スポーツ用品(前年比84.5% 構成比2.9%)

    • 2009年から7年連続の減少
    • オーディオソフト、人形・玩具(人気キャラクター系玩具)、映像ソフトは大幅に出稿減
    • スポーツ用品(ゴルフ用品やスポーツウェアなど)は全般的に低調
    • ペット関連(ドッグフード、キャットフード、動物用薬品)は好調
    • 地上波テレビが大きく減少
  12. 不動産・住宅設備(前年比95.0% 構成比4.1%)

    • 4年連続の増加から一転して減少
    • 住宅(一般住宅、アパート建築など)が大幅に出稿減
    • 住宅設備関連では太陽光発電や厨房ユニット、バスユニットの出稿が大きく減少
    • トイレ、不動産仲介は好調
    • 地上波テレビ、新聞の出稿が減少
  13. 出版(前年比96.8% 構成比3.1%)

    • 3年連続の減少
    • 他の出版物(英語教材、テキストなど)は前年に引き続き出稿減
    • 一般週刊誌、総合・娯楽誌は大幅に出稿減
    • 趣味専門誌は好調
    • 新聞、地上波テレビの出稿が減少
  14. 情報・通信(前年比105.1% 構成比10.0%)

    • 前年に引き続き2年連続の増加
    • オンラインゲーム、オンラインショップの出稿が好調
    • 携帯電話端末(スマートフォン)の出稿が増加
    • 衛星放送も好調
    • 移動体通信サービスは出稿減
    • 地上波テレビの出稿が大幅に増加
  15. 流通・小売業(前年比98.0% 構成比6.9%)

    • 前年の増加から一転して減少
    • 前年好調の通信販売が大きく減少
    • 百貨店、GMS(総合スーパー)は依然低迷
    • 大型量販店は減少
    • 新聞の出稿が大幅減
  16. 金融・保険(前年比97.2% 構成比5.8%)

    • 前年に引き続き2年連続の減少
    • 保険関連が大きく減少
    • 通販系保険(自動車、生命、医療)は大幅に出稿減
    • 生命保険、クレジットカードは出稿減
    • 他の金融サービス(NISAなど)も大きく減少
    • 通販系ガン保険・損害保険は好調
    • 地上波テレビの出稿が大幅に減少
  17. 交通・レジャー(前年比102.2% 構成比7.9%)

    • 前年に引き続き2年連続の増加
    • 会員制スポーツクラブ、イベント・セミナーの出稿が大幅増
    • レジャーランド・テーマパークは好調
    • 旅行関連(JR各社、海外航空会社)は大幅増
    • 旅行代理店、コンサートは減少
    • 地上波テレビの出稿が好調
  18. 外食・各種サービス(前年比100.9% 構成比5.3%)

    • 4年連続の増加
    • 飲食業、宅配・引越サービスは大幅に出稿が増加
    • 結婚式場、エステティックサロン、法律事務所は好調
    • レンタルサービスは大幅に減少
    • 地上波テレビ、ラジオの出稿が堅調
  19. 官公庁・団体(前年比97.5% 構成比1.2%)

    • 前年の増加から一転して減少
    • 前年の選挙関連出稿の反動で政党・政治団体が大きく減少
    • 他の諸団体、広告団体は出稿が増加
    • 新聞の出稿が大幅に減少
  20. 教育・医療サービス・宗教(前年比95.1% 構成比2.7%)

    • 前年に引き続き2年連続の減少
    • 学校、専門学校・各種学校、通信教育など教育関連が大きく減少
    • シルバー施設(老人ホーム)は出稿増
    • 新聞の出稿が大幅に減少
  21. 案内・その他(前年比97.0% 構成比1.3%)

    • 2008年から8年連続の減少
    • 業種全般に低調
    • 臨時もの求人(新聞)、他の案内(新聞)は大幅に出稿減
    • 新聞出稿の減少が継続