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日本の広告費

2004年(平成16年)業種別広告費

<金融・保険、飲料・嗜好品など多くの業種が増加>

2004年のマスコミ四媒体広告費(3兆6,760億円、前年比102.6%)を業種別にみると、21業種中16業種で広告費が増加し(前年は10業種)、1業種が2ケタの伸びであった。

広告費が増えた業種では、「金融・保険」(前年比113.9%、2年連続増、保険の広告が活況、証券も増加)が2ケタの伸び。「家電・AV機器」(同108.6%、液晶テレビ、DVDレコーダーなどの出稿が活発)、「飲料・嗜好品」(同108.3%、4年ぶりに増加、缶コーヒー、日本茶、健康飲料、発泡酒などが増加)、「化粧品・トイレタリー」(同106.0%、3年連続増、化粧品と洗剤の全般に増加)、「交通・レジャー」(同106.0%、旅行、レジャー施設などが増加)、「不動産・住宅設備」(同105.2%、マンション、住宅リフォームの広告が活発)などの増加率が高かった。

一方、減少業種は、「官公庁・団体」(同89.5%、政府広報が減少、前年の衆議院選挙関連出稿の反動減)、「趣味・スポーツ用品」(同94.4%、オーディオソフト、ビデオソフト、テレビゲーム機が大幅減、ペット用品、スポーツ用品も低調)、「食品」(同94.7%、3年連続減、調味料、菓子、レトルト食品など全般に減少、健康食品の広告は活況)、「情報・通信」(同97.0%、前年に活況の携帯電話などが減少、インターネットは引き続き増加)など5業種。

増加額では、増加16業種の増加額の6割近く(57.6%)は「金融・保険」「飲料・嗜好品」「化粧品・トイレタリー」の3業種による。一方、減少額では「食品」が約4割を占めた。

主な増加業種と減少業種(2004年、マスコミ四媒体広告費)

増加業種 減少業種
  前年比 構成比 増加寄与率   前年比 構成比 減少寄与率
金融・保険 113.9 7.9 25.8 食品 94.7 8.2 39.0
飲料・嗜好品 108.3 7.8 16.1 趣味・スポーツ用品 94.4 3.9 19.4
化粧品・トイレタリー 106.0 10.3 15.7 情報・通信 97.0 7.3 18.9
交通・レジャー 106.0 7.7 11.7 官公庁・団体 89.5 1.3 12.7
不動産・住宅設備 105.2 4.2 5.6 薬品・医療用品 97.6 4.8 10.0

(注)増加(減少)寄与率は増加(減少)額合計に占める増加(減少)額の割合。各上位5業種を掲げた。

2004年業種別広告費(マスコミ四媒体広告費)

2004年業種別広告費(マスコミ四媒体広告費)

2004年の業種別広告費の伸び率(マスコミ四媒体広告費)

2004年の業種別広告費の伸び率(マスコミ四媒体広告費)

主要業種の広告費推移(1994年〜2004年)



  1. エネルギー・素材・機械(前年比102.5%、構成比1.3%)
    主要商品の電力やガスが前年後半から回復して大きく伸びたことで、業種全体も増加。企業広告も遊具メーカーや産業機械メーカーの出稿で増加した。半面、ガソリンや農業用機械などが前年の大量出稿の反動もあって大きく減少した。媒体別では、テレビが電力、ガスを中心に出稿を伸ばした一方、ラジオはガソリンの減少が響いて大幅減となった。

  2. 食品(前年比94.7%、構成比8.2%)
    3年連続の減少。調味料(焼肉のたれ、つゆ、サラダ油など)や菓子類(スナック菓子、アメ・キャラメルなど)、即席麺類、レトルト食品、カレー、スープ・シチューなど多くの商品が減少した。一方で健康食品が大幅に増加しているほか、ヨーグルト、チューインガム、冷凍食品、ふりかけ・お茶漬など好調な商品もある。媒体別では、調味料や菓子類が大きく落ち込んだテレビ、雑誌が大幅に減少した一方、新聞は健康食品を中心に順調に増加している。

  3. 飲料・嗜好品(前年比108.3%、構成比7.8%)
    4年ぶりに増加。前年まで不調だったアルコール飲料の復調が目立つ。ビール風飲料に刺激されて、発泡酒が大きく増加し、ビールも前年を上回った。焼酎、ワイン、家庭用カクテルなども好調だった。また、スポーツドリンク、美容・栄養ドリンクなどの健康飲料が大きく増加しており、さらに缶コーヒー、日本茶、ジュース、ミネラルウォーターなども堅調な伸びを見せ、非アルコール飲料も好調で、業種全体としても大きく伸びる結果となった。年後半に伸びが大きくなった。媒体別にみると、全般的に好調なテレビが大きく増加しており、新聞は健康飲料の大幅な出稿で順調に増加している。

  4. 薬品・医療用品(前年比97.6%、構成比4.8%)
    3年連続の減少。整腸薬、便秘薬、皮膚病薬・きず薬、治験募集など好調な商品もあるが、主要商品の薬系ドリンク剤や総合保健薬、総合感冒薬、総合胃腸薬、筋肉痛薬・しっぷ薬、鎮痛・解熱剤など多くの商品が減少。またコンタクトレンズの大幅減をはじめ医療用品も全体的に不振である。媒体別では、新聞とテレビが減少しているが、ラジオは大きく増加している。

  5. 化粧品・トイレタリー(前年比106.0%、構成比10.3%)
    3年連続の増加。化粧品では、シャンプー・リンスや、化粧水、美容液などの基礎化粧品が好調。半面、女性化粧品シリーズをはじめかつら、ヘアカラー、口紅、アイメイクアップなどが減少。トイレタリーでは、洗濯用洗剤が大きく減少する一方、歯磨、化粧石鹸、食器用洗剤、柔軟剤、生理用品、ベビー用紙おむつなどが好調。かつらメーカーなどの出稿が増加して企業広告が大きく伸びた。媒体別では、化粧品関連を中心に新聞、テレビが増加。半面、ラジオと雑誌が化粧品関連の不振で減少。

  6. ファッション・アクセサリー(前年比100.6%、構成比2.6%)
    2年連続の増加。衣服類はカジュアルウェアが大きく伸び、婦人服も堅調だったが、紳士服、ジーンズなど低調なものが多かった。貴金属・アクセサリーは前年並みだったが、バッグ類、靴類が低調。企業広告は順調に増加。紳士服、衣服総合などが好調のテレビ、ラジオが増加した。

  7. 精密機器・事務用品(前年比100.1%、構成比1.3%)
    精密機器は、主力商品のデジタルカメラが前年を維持し、腕時計が堅調な伸びだった。しかし、それ以外の商品は大きく減少しているものが目立った。事務用品では、事務用家具が大きく減少。文房具も、2年続いて大きく増加していたボールペンが減少に転じるなど、減少した商品が目立つ。しかし、光学機器メーカーの企業広告が大きく増加したのが全体を支え、業種としては前年並みを維持した。媒体別では、デジタルカメラや企業広告の増加でテレビや雑誌が大きく伸びている一方で、事務用品や文房具などの減少で新聞が減少している。

  8. 家電・AV機器(前年比108.6%、構成比2.3%)
    前年に引き続き増加。デジタル家電が好調で液晶テレビやDVDレコーダーが大幅に増加したほか、厨房用ではIHクッキングヒーター、電気食器洗機、生ゴミ処理機などが大幅増、家事用では電気洗濯機、電気掃除機が大きく増加。一方、エアコンが依然低迷している。ビデオムービーも大きく減少している。媒体別では、新聞が減少しているが、雑誌が増加し、テレビとラジオは前年を大きく上回った。

  9. 自動車・関連品(前年比102.4%、構成比6.9%)
    3年ぶりに増加。国産乗用車が大きく増加した。軽自動車も増加し、輸入乗用車も堅調だった。一方、ワゴン・ミニバン・SUVは大きく減少した。オートバイ、自転車など他の乗り物類はほとんどが大きく減少している。関連品ではカーナビゲーションは好調だが、主要商品のタイヤが減少している。しかし、企業広告の増加が大きく、業種としては増加となった。媒体別では、新聞と雑誌が大きく減少している一方、テレビが大きく増加した。

  10. 家庭用品(前年比106.2%、構成比1.8%)
    ガスコンロ・ガステーブルをはじめ、ガス関連製品が好調だった。家具類は、寝具が大きく減少したのをはじめ全般的に不調。室内装飾品も大きく減少している。浄水器やティッシュペーパーなど大きく減少している商品もあるが、ラップ・アルミ箔、容器・食器など大きく伸びた商品も多く好調。殺虫剤の減少が続いているが、脱臭剤が大きく伸びている。また、企業広告の増加も大きく、業種としては4年ぶりの増加になった。媒体別では、全般的に好調なテレビが前年を大きく上回り、雑誌も堅調なのに対して、新聞が大きく減少した。

  11. 趣味・スポーツ用品(前年比94.4%、構成比3.9%)
    DVDソフトのように大きく伸びているものもあるが、構成比の高いオーディオソフトとビデオソフトが大きく減少しており、ソフト関係の減少が大きい。人形・玩具、ピアノ・キーボードなどは好調だが、テレビゲームハードが大きく減少してゲームソフトも微減。ペット用品もペットフードを中心に減少が大きく、スポーツ用品も全般的に低調。業種全体としては7年連続の減少となった。媒体別でも全媒体が減少になっているが、とりわけ新聞と雑誌の減少が大きい。

  12. 不動産・住宅設備(前年比105.2%、構成比4.2%)
    建売住宅が増加に転じ、住宅リフォームが堅調、分譲マンションも好調だが、主力である住宅の減少が大きく、不動産全体としてはわずかながらも減少となった。住宅設備では、前年大幅増だったトイレが、大幅減に転じたが、太陽光発電システムなどを中心にしたセントラル関連機器、バスユニットなどが好調で、セキュリティユニットも大きく伸びている。また厨房ユニットも堅調で、住宅設備全体としては大きな増加となった。住宅メーカー、住宅リフォーム会社、住宅賃貸会社などの企業広告も大きく増加している。業種全体は2年連続の増加となった。媒体別では、テレビが大きく伸びたが、新聞は減少している。

  13. 出版(前年比100.3%、構成比4.1%)
    雑誌は堅調に推移したものの、書籍が伸び悩んだ。雑誌では、趣味・専門誌や就職情報誌などが好調だが、総合・娯楽誌、一般週刊誌、婦人・家庭誌などが前年を下回った。書籍では、大きなウエートを占める単行本と出版案内が減少し、全体での伸びを抑える要因となった。媒体別では、雑誌の出稿が好調なテレビが大きく増加した一方で、出版案内などが減少した新聞、雑誌が前年を下回った。

  14. 情報・通信(前年比97.0%、構成比7.3%)
    前年に出稿が活発だったパソコン、国内電話サービス、携帯電話機などの減少が大きい。しかし、インターネット、コンピュータソフト、プリンター、複写機、民間放送などが大きく伸びており、大幅な減少にはならなかった。
    媒体別では、通信関連の出稿が振るわなかったテレビとラジオの減少が大きかった。新聞はインターネットが大幅減となったが、パソコン、コンピュータソフト、国内電話サービス、携帯電話機が増え、アテネオリンピックで民間放送の出稿もあって増加を維持した。雑誌はプリンター、インターネット、携帯電話機が増えたがパソコンの減少が大きく4年連続減となった。

  15. 流通・小売業(前年比103.0%、構成比6.9%)
    3年ぶりに増加。通信販売や量販店、コンビニエンスストアなどが好調なのをはじめ、商店街、スーパーも順調で、百貨店も横ばいにとどまった。媒体別では、通信販売が大きく伸びている新聞とテレビが増加。一方、通信販売が減少の雑誌と、コンビニエンスストアが減少のラジオは伸び悩んでいる。

  16. 金融・保険(前年比113.9%、構成比7.9%)
    消費者金融が引き続き大きく減少したが、外資系を中心に医療保険を含む生命保険の増加が非常に大きく、外資系の自動車保険が活況の損害保険、個人口座や国債などで活況の証券、ICカード化したプリペイドカードなどが大きく増加した。さらに、企業広告から住宅ローンや外貨定期預金などの商品広告への移行が顕著な都市銀行をはじめとして銀行も堅調な伸びを示し、業種全体が好調で大きな伸びとなった。媒体別では、保険や証券の伸びの大きいテレビが大きく増加している。

  17. 交通・レジャー(前年比106.0%、構成比7.7%)
    3年ぶりに増加。旅行関連は、JR各社は大きく減少している一方、国内航空各社が順調に増加。イラク戦争やSARSなどの影響もうすれ旅行代理店も復調。レジャー関連は全般的に好調で、特に講演会やセミナーが大きく出稿を伸ばしたほか、レジャー施設、コンサート、劇場などが大きく増加している。媒体別では、レジャー関連の出稿が目立つ新聞と雑誌が大きく増加している。

  18. 外食・各種サービス(前年比101.6%、構成比3.4%)
    宅配・引越便、人材派遣、結婚情報、セキュリティサービスが大きく増加。飲食業は前年並み、結婚式場やエステティックサロンは減少した。媒体別では、人材派遣や宅配・引越便が好調のテレビ、結婚情報などが伸びた新聞が増加した。雑誌は主力商品のエステティックサロンの落ち込みが大きく、減少した。

  19. 官公庁・団体(前年比89.5%、構成比1.3%)
    前年の衆議院、2004年の参議院と2年続けての選挙で、政党・政治団体はやや減少した。税制改革などで前年大きく伸びた官公庁や他の諸団体(国民年金基金普及推進協議会、農協、省エネルギーセンターなど)が大きく減少した。また、官公庁・自治体・団体などが主催する催事も大きく減少して、業種としても大きく減少となった。媒体別では、ラジオが増加した一方、他の諸団体が大幅減の新聞、官公庁が大きく減少したテレビ、雑誌が前年を下回った。

  20. 教育・医療サービス・宗教(前年比102.5%、構成比3.6%)
    2年連続の増加。通信教育や専門学校・各種学校が減少しているが、英会話・語学スクールが好調なのをはじめ、大学が堅調に増加している。病院・医療サービス、シルバー施設は引き続き好調に推移している。媒体別では、病院・医療サービスを中心に雑誌が大きく伸びたほか、全般的に好調のラジオが増加した。新聞は教育関連が伸び悩み前年並み。

  21. 案内・その他(前年比103.5%、構成比2.4%)
    4年ぶりに増加。臨時もの(特に求人)が大きく出稿を伸ばしたのをはじめ、企業グループも好調に増加した。一方で、案内広告が依然低迷している。新聞は臨時ものの好調で増加し、テレビ、ラジオは企業グループの出稿増が大きかった。

(参考)2004年のマスコミ四媒体広告費の四半期別伸び率
2004年(1〜12月)のマスコミ四媒体広告費を四半期別にみると、7−9月期に前年同期比105.1%と増加幅が大きかったが、その後は伸びが鈍化した。

(前年比、前年同期比 %)
  2004年1-12月 1-6月 7-12月 1-3月 4-6月 7-9月 10-12月
マスコミ四媒体広告費 102.6 101.9 103.3 101.2 102.6 105.1 101.7

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