広告景気年表
1964年 99/3

1964年

 

経済白書 副題(1964)

開放体制下の日本経済

 

経済概況(1964)

IMF8条国へ移行,OECDへの加盟とわが国は開放経済体制に進んだ。が,金融引き締めは強化され,企業倒産は激増,株式市場も低迷を続けるなど,不況裡に暮れた。

経済成長率 名目 17.6% 実質  11.2 %
民間最終消費支出 名目  15.3% 実質  10.8%
民間企業設備投資 名目 18.8%  
輸出 名目 23.6%  
消費者物価      3.9%    

 

日本の広告費(電通調査)(1964)

   

億円

対前年比(%)

総広告費 3,491 (117.1)
新聞 1,297 (115.8)
雑誌 195 (115.4)
ラジオ 170 ( 99.4)
テレビ 1,081 (120.2)
DM・屋外他 661 (118.5)
輸出 87 (133.8)

 

政治・経済・業界(1964)

○“日本麦酒”がサッポロビールに,“丸見屋”が“ミツワ石鹸”に社名改定。

○日銀が銀行の貸し出し増化が根強い現状から市銀に窓口規制を通告(1.10)。

○日本共同証券設立(1.20)。

○日銀が公定歩合2厘引き上げ(3.7 )。

○揮発油,灯油,カラーTVなど8品目自由化決定。自由化率93%弱(3.31)。

○IMF8条国に移行(4.1 )。

○OECDに正式加盟(4.28)。

○新三菱重工,三菱造船,三菱日本重工が合併して三菱重工業発足(6.1 )。

○新潟地震で関連株売られる(6.16)。

○通産省が輸入担保率を一部引き下げ(8.28)。

○日本共同証券,投信証券14社株式肩代り(11.6)。

○佐藤新内閣発足(11.9)。

○公明党結成大会(11.17 )。

○39年中の企業倒産は 4,112社で過去の最高(12.29 )。

○粗鋼生産 3,979万トンで世界第3位へ。

 

マスコミ・広告・媒体(1964)

○有力紙元旦号40ページ以上,東京オリンピック主題に多彩。

○38年度“国民生活白書”広告の役割の重要性を解説(3)。

○38年上半期の新聞経営収任構成比は広告52%と販売を上回る(新聞協会)。

○IAA,6月11日を“国際広告の日”に決める(6)。

○電電公社は東京オリンピックまでにカラー・テレビ放送網の全国普及を計画(7)。

○朝日新聞・読者応答の欄で新聞広告増量の理由とその必然性を解説。

○厚生省,医薬・化粧品の適正広告基準改定,日薬連もこれに対し自粛体制確立(8)。

○マス媒体によるオリンピック気分盛り上げ新聞の増ページ連続し1部売りの値上げ続出(10)。

○ABC協会,東京地区の新聞公査開始(10)。

○“新聞広告の日”各新聞の社説・解説・企画連合広告など広告キャンペーン多彩(11)。

○民放ラジオ・全国ネット化を推進(12)。

 

媒体の発足(1964)

○日本科学技術振興財団(現テレビ東京)(4)。

○「小説現代」講談社(2),「平凡パンチ」平凡出版(4),「DELICA」(5)。

○「展望」筑摩書房復刊(10)。

○テレビ局数 48局(1局増)

○ラジオ局数 48局

○創復刊誌 121誌,休廃刊誌 45誌

 

媒体普及率(1964)

テレビ契約数 15,662,921
ラジオ契約数 3,702,356

(NHK契約世帯数)

テレビ普及率 87.8%
ラジオ普及率 71.8%

(消費動向調査) 

 

国内10大ニュース(1964)

○史上最大の東京オリンピック(10.10 〜10.24 )

○池田首相入院と佐藤内閣誕生(11.9誕生)

○新潟地震(6.16)

○東海道新幹線開通(10.1)

○ライシャワー刺傷事件(3.24)

○物価値上がりと新型不況

○開放経済移行とIMF東京総会(9.7 )

○米原子力潜水艦佐世保寄港(11.12 )

○異常気象,東京の水キキン

○義宮結婚

 

海外10大ニュース(1964)

×フルシチョフ,ソ連首相解任,ブレジネフ,コスイギン集団指導体制へ(10.15 )

×中国,核実験に成功(10.16 )

×トンキン湾事件起きる(8.2 )。米軍,北ベトナムに報復攻撃(8.4 )

×英,13年ぶり労働党内閣発足(10.17 )

×仏,中華人民共和国を承認

×南ベトナムでクーデター(1.30)。グエン・カーン政権獲得

×国連貿易開発会談(UNCTAD)開催(3.23)

×インドのネール首相死去(5.27)

×パレスチナ開放機構(PLO)設立(5.28)

 

世相・風俗(1964)

○東京オリンピック−10月10日開幕,日本の金メダル16個は米ソに次ぐ3位,女子バレーとマラソンに人気が集まり,テレビ観戦に熱中。オリンピック景気高まり,デパート・ホテルの拡張盛ん。

○東海道新幹線,東京−新大阪間が開業(10.1)。夢の超特急「ひかり」「こだま」がデビュー。東京−新大阪間が4時間となり,それまでの6時間50分を大幅短縮。

海外観光旅行自由化(4.1 ),羽田−浜松町モノレール開通(9),ミロのヴィーナス特別公開,みゆき族,フーテンバック,ワッペンブーム,切手ブーム,カギッ子が問題に,マンション出現,一千万円懸賞小説「氷点」,全学連が初めてヘルメット使用,初の交通事故白書,都内の車 100万台を突破しマイカー時代到来(8)

 

消費者・住民運動・公害(1964)

○新潟地震で精油所火災。

○三島などの住民,石油コンビナートの進出阻止。

○横浜市公害センター発足(横浜方式)。

○消費科学センター設立。

○初の消費者モニター設置。

 

時の商品・新製品(1964)

○国産初の電子式卓上計算機登場。シャープ「コンペット」,53万円(急速な技術革新で低価格化すすむ)。

○産業スパイ封じの電子シュレッダー。

○裏に字の書ける録音テープ。

○カルビー製菓が「かっぱえびせん」発売(1)。

○トヨタ自動車が日本で初めて乗用車生産・月産1万台を突破(3)。日産自動車の「ブルーバード」が月産1万台を達成(4)。

○ダスキンが東京で家庭用の化学ぞうきん「ホームダスキン」発売(6)。

○ポーラ化粧品がティーンエイジ向け基礎化粧品「フォンティス」発売(6)。

○大関酒造がカップ酒第1号「ワンカップ大関」を発売(10.1)。

○十條キンバリーが「クリネックスティシュー」発売(10)。以後,家庭の必需品に。

○ペプシコーラが「ファミリーサイズ」を発売(11)。12月にはコカコーラも「ホームサイズ」を発売し,コーラ大ビン時代へ。

○アメリカ生まれの着せ替え人形「バービー」「タミー」ブーム。着せ替え衣裳は約 100枚,全部そろえると5万円。

○インスタントラーメンが多様化−エースコック・カレーラーメン,明星焼そば,サンヨー食品・長崎タンメンなどが発売。

○為替自由化にともない,海外旅行も自由化。日本航空が海外旅行割賦制度を開始。

○ビタミン剤の生産急増。

 

テレビCM(1964)

○ビタミン剤CMに有名タレント起用盛ん。

アリナミン<飲んでますか>三船敏郎

リポビタンD<ファイトで行こう>王貞治

ユベロン<丈夫で長持ち>渥美清

アスパラ<生き抜こう>弘田三枝子

ノイビタ<アイアムタフ>江利チエミ

SBカレー<インド人もビックリ>

興和・コルゲンコーワ<おめえ,へそねえじゃねぇか>保積ペペ

服部時計店・競技用時計<TISに活躍したセイコー>

旭光学・ペンタックス<黒い男のブルース>

ハウス食品「ハウスバーモントカレーの唄」

 

新聞広告(1964)

森永ドライミルク<頭のよい子に育てよう>

アサヒスタイニー<マイ・ペースで飲もう>

三菱カラーテレビ<オリンピックをカラーで見たい カラーで見せたい>

服部時計店<とらえる世界新記録!ここにSEIKO>

<夢の超特急あと60日>東芝,松下など連合広告

日立<ここから《未来》が開ける…>

東芝<超スピードで 走れ! 走れ!>

カシミロン子供服<リトルスポーツマン>

シチズン<太平洋をゆく・パラウォータ>

ヤマハ<ベートーベンの国に教えに行きます>

十條キンバリー・クリネックスティシュー<アメリカ生れの新製品>

トヨタ自動車・パブリカ・デラックス<パブリカが奥さまのへそくりで買えます!>

日本レイヨン・ボーリングルック< 2000000人 誕生>

 

話題のテレビ番組(1964)

○時代劇復活−幕末,それからの武蔵。

○大型ホームドラマ続出−7人の孫(TBS)(1.6 〜 7.6),ただいま11人(TBS)(6.4 〜'67.3.23)など。

○朝のワイドショーが登場−木島則夫モーニングショー(NET)放送開始(4.1 )(第3回テレビ記者賞受賞)。

○歴史ドラマ「徳川家康」(NET)放送開始(7.4 )。

○ミュージックフェア '64(CX)放送開始(8.21) 。

○題名のない音楽会(NET)。

○私の昭和史(12ch)。

○隠密剣士53.0%,オリンピック開会式82.6%,女子バレー決勝戦92.4%。

○東京オリンピック,欧米21カ国に宇宙中継。

○主な外国テレビ映画−バークにまかせろ(NTV),ペチコート作戦,逃亡者(TBS),原子力潜水艦シービュー号(NET)など。

 

NHK(1964)

《うず潮》 30.2% <赤穂浪士> 31.9%

○風雪。

○現代の映像−ある人生。

○「ひょっこりひょうたん島」放送開始(4.6 〜'69.4.4 )。

○「歌のメリーゴーラウンド」放送開始(4.11)。

○海外取材番組「アジア・ハイウェー10,000キロ」放送(7.30〜8.27,ラジオ7.27〜8.24)。

○午後7時半台に報道・教育番組強化。

 

流行語(1964)

黒字倒産,ムード不況,豚とソクラテス,産業スパイ,東京砂漠,マンション,過密,おれについてこい,根性,ウルトラC,ファイトで行こう,黄色い血,モーニングショー,不定愁訴,おめぇ ヘソねぇじゃねぇか,前癌症状,インド人もびっくり!,コンパニオン,トップレス, ビヨーン,いい線いってるね,いいと思うよ,あんたお酒のんでる

 

流行歌(1964)

レコード大賞:青山和子<愛と死をみつめて>

新人賞:西郷輝彦 君だけを,17才のこの胸に 都はるみ アンコ椿は恋の花

君だけを
幸せなら手をたたこう
お座敷小唄
愛と死をみつめて
サン・トワ・マミー
夜明けのうた
ウナセラディ東京
アンコ椿は恋の花
東京ブルース
涙を抱いた渡り鳥
東京五輪音頭
千恵子抄
ワンツースリーゴー
プリーズ・プリーズ・ミー
平和の誓い
朝日のあたる家
七つの水仙
イパネマの娘
ダイアモンド・ヘッド
ア・ハード・デイズ・ナイト
アンド・アイ・ラブ・ハー

○ビートルズの日本初のシングル「プリーズ・プリーズ・ミー」発売(3.5)1週間で5万枚売れる。続いて「抱きしめたい」もヒット。

○コピー・フォーク流行・アマチュア・フォークシンガーなどの間で「風に吹かれて」「悲惨な戦争」「花はどこへ行った」などが流行。フォークの祭展「原宿フーテナニー」開催(4)。

○西郷輝彦が「君だけを」でデビュー。すでにデビューしている橋幸夫,舟木一夫とともに“御三家”時代を築く。

○都はるみが「困るのことよ」でデビュー,ヒットせず。第3弾の「アンコ椿は恋の花」のはるみ節がうけて大ヒット。

 

話題の映画(1964)

洋画
マイ・フェア・レディ
ローマ帝国の滅亡
007/危機一発
シャイアン
大列車作戦
サーカスの世界
昨日・今日・明日
鎖の大陸
太陽の帝王
長い船団
かくも長き不在
突然炎のごとく
シェルブールの雨傘
メリーポピンズ
ブーベの恋人
沈黙
わらの女

邦画
愛と死をみつめて

越後つついし親不知
若草物語
大盗賊
赤いハンカチ
香華
宮本武蔵一乗寺の決斗
黒の海峡
喜劇・駅前茶釜
砂の女
怪談
赤い殺意
飢餓海峡
傷だらけの山河
甘い汁

○洋画輸入全面自由化。

○娯楽主義に徹した洋画のヒットが相次ぐ−007/危機一発,マイ・フェア・レディ,ローマ帝国の滅亡,パリで一緒に,シャレードなど。

○「砂の女」が東京・大阪の洋画劇場でロードショー形式で公開,続いて名古屋・横浜などでも洋画館で公開しヒットする。

○「白日夢」「紅閨夢」がヒット。ピンク映画が増加の兆し。

 

ベストセラー(1964)

愛と死をみつめて
徳川家康(1〜21)
おかあさん(1〜3)
若きいのちの日記
おれについてこい
物の見方考え方
炎は流れる(1〜4)
アンネの日記行為と死
廃墟の唇
炎は流れる
山田風太郎忍法全集

○「愛と死をみつめて」がドラマ化,映画化,主題歌のレコード化,週刊誌の記事合戦などにより年間を通して 130万部のロングセラーとなる。

○本格文芸書に注目が集まる−「行為と死」石原慎太郎,「楡家の人々」北杜夫,「秀吉と利休」野上弥生子,「砂の上の植物群」吉行淳之介,「されどわれらが日々」柴田翔など。

 

話題のマンガ(1964)

○「月刊ガロ」青林堂7月創刊。

○森田拳次の「丸出だめ夫」が少年マガジンに連載開始(1)。

○藤子不二雄の「オバケのQ太郎」が少年サンデーに連載開始(3〜'66.12)。

○石森章太郎(現石ノ森章太郎)の「サイボーグ009」が少年キングに連載開始(7)。途中から少年マガジンに転載。「おかしなおかしな女の子」もマーガレットに連載開始(4)。

○水木しげるの「悪魔くん」集考社6月出版。

○白土三平の「カムイ伝」がガロに連載開始(12〜'71.7 )。

○藤子不二雄の「忍者ハットリくん」が少年に連載開始。

サブマリン 707(少年サンデー),秘密探偵JA(少年キング),007

 

ファッション(1964)

○アイビールック,トップレス水着出現,マッチメート作戦,オリエンタル調の柄,日本の紋章柄,スポーティブムード,ニットウェアー,ノースリブ流行。

○ディープ・トーン暖色系,オリンピック五輪カラー。

○カラーコーディネートに関心。

 

気象状況(1964)

○新潟県沖でM 7.7の地震が発生。新潟市内の住家約 6,700棟が全・半壊し,製油所の原油タンク90基が爆発的に燃え,15日間燃え続ける(新潟地震)(6.16)。

○7月の中旬から梅雨前線の停滞により裏日本各地を集中豪雨が襲う。特に17〜19日にかけて山陰から北陸地方に集中豪雨が重なり,死者行方不明者 128人,床上・床下浸水約67,000棟の被害となる。

○風台風20号が九州から上陸,東北まで縦断。北海道を除く全国各地に被害が発生(9.24〜25)。

 

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