広告景気年表
1970年 99/3

1970年

 

経済白書 副題(1970)

日本経済の新しい次元

 

経済概況(1970)

前年9月に実施された予防的引き締めで大型景気も下期にはストップ。景気は沈静化への道をたどった。このため上昇一途であった卸売物価も下期には低落しはじめた。

経済成長率 名目 17.9% 実質  10.3%
民間最終消費支出 名目 15.1% 実質  7.4%
民間企業設備投資 名目 22.5% 実質 19.3%
輸出 名目 20.9% 実質  17.5%
消費者物価      7.7%    

○年度輸出は 200億ドル達成。

 

日本の広告費(電通調査)(1970)

   

億円

対前年比(%)

総広告費 7,560 (119.5)
新聞 2,653 (117.9)
雑誌 418 (120.1)
ラジオ 345 (118.6)
テレビ 2,445 (119.7)
DM・屋外他 1,481 (121.7)
輸出 218 (121.1)

 

政治・経済・業界(1970)

○米国の対日投資規制で,東証株価,開所以来の大暴落(1.8 )。

○日本万国博,大阪で開幕(3.14) 。一般公開は3月15日から。

○八幡,富士合併で「新日本製鉄」発足(3.31)。

○東証旧ダウ2,534.45円と史上最高記録(4.6 )。

○新経済社会発展計画('70 〜 '75年度)答申,年率10.6%の成長率(4.10)。

○東証旧ダウ 2,000円台割る(5.19)。

○繊維対米輸出規制問題の日米交渉決裂(6.22)。

○6月の卸売物価,23カ月ぶり前月比 0.4%下落(7.14)。

○長期好況のいざなぎ景気が終息(8)。

○第3次資本自由化 323業種選定(8)。

○政府が私鉄運賃23%値上げ決定(9.25)。

○公定歩合0.25%引下げ,金融緩和へ(10.28 )。

○公正取引委員会はカラーテレビ価格問題で,メーカーへの値下げ指導を通産省に要請(12.23 )。

 

マスコミ・広告・媒体(1970)

○広告界に人間回復ムードの広告続出。

○新聞元旦号に多色カラー広告激増(1)。

○日本教育テレビ系の12社を結ぶニュースネットワークANN発足,民放4系列出そろう(1.1 )。

○CATV財団法人“東京ケーブルビジョン”発足(1)。

○初のビデオ・パッケージ会社“フジ・ポニー”発足(1)。

○TBS制作部門を一部分離。木下プロ,テレパック,テレビマンユニオン設立。

○万国博開幕式,7カ国に宇宙中継(3.14)。

○朝日,朝刊20頁から24頁へ(5)。

○静岡新聞,地方紙で初のオールカラー1社単独8ページ特集(6)。

○ゼロックス,ソニービルで“前衛芝居”催す(7)。

○チャールズ・ブロンソン,CMに登場して話題(7)。

○万国博入場者 5,000万人突破(8)。

○東芝,世界最小のVTR発表(8)。

○広告界に「公害」をテーマにした広告が増える。

○国鉄“DISCOVER JAPAN”キャンペーン始まる(10)。

○第1回“雑誌広告の日”(11)。

○広告学会第1回大会(11)。

 

媒体の発足(1970)

○山形テレビなど8局(4),宮城テレビ(10),広島ホームテレビ(12)。

○大阪音楽エフエム放送,エフエム東京(4),福岡エフエム音楽放送(7)

○特定層ねらう雑誌発刊相つぐ,「アンアン」平凡出版(3),「月刊エコノミスト」毎日新聞社(4),「Amica」(12)など。

○テレビ局数 81局 (10局増)

○ラジオ局数 52局 ( 3局増)

○創復刊誌 133誌,休廃刊誌 63誌

 

媒体普及率(1970)

テレビ契約数 22,087,548
(うち,カラー) (3,995,800)

(NHK契約世帯数)

白黒テレビ普及率 90.2% <カラー 26.3%>
ラジオ普及率 71.7%

(消費動向調査)

 

国内10大ニュース(1970)

○日航“よど号”ハイジャック事件(3.31)

○日本万国博開催(3.14〜9.13),入場者 6,421万 8,770人

○三島事件(11.25 )

○沖縄国政参加選挙(11.15 )

○日米安保条約自動継続(6.23)

○佐藤総裁四選

○大阪ガス爆発惨事(4.8 )

○全国に公害続発

○富士銀行不正融資事件

○プロ野球に黒い霧

 

海外10大ニュース(1970)

×中東停戦(8.8 ),ナセル急死(9.28)

×米の保護貿易主義強まる

×アラブゲリラのハイジャック多発

×米軍,カンボジアに侵攻(4.30)

×独ソ武力不行使条約調印(8.13)

×中国初の人工衛星,東方紅打ち上げ(4.24)

×チリでアジェンデ社会党党首が大統領に当選(10.25 )

 

世相・風俗(1970)

○日本万国博−史上最高の入場者数,最多入場は9月5日(土)に83万人で救急車が 191回出動,最も混雑したパビリオンは月の石を展示したアメリカ館。

○公衆電話の市内通話が10円で3分となる(それまでは制限なし)。

歩行者天国出現(8),東海道自然遊歩道着工,ウーマンリブ,女性の新職業スタイリスト増加,1兆円交際費が話題,自然食が話題,古米・古古米増える,SLブーム,ミニコミブーム,ロングヘアーはやる,五ケタ春闘,国民総背番号,ディスカバージャパン・キャンペーン始まる(10)

 

消費者・住民運動・公害(1970)

○公害14法成立,被害者救済制度スタート。

○田子の浦ヘドロ表面化。

○牛込柳町鉛公害表面化(米,マスキー法成立)。

○「告発する会」・「守る会」運動多発化。

○公害自主講座始まる。

○一株株主運動始まる。

○チクロ入りジュース類全面販売禁止。

○大衆薬問題化。

○ブリタニカ商法問題化。

○二重価格問題で消費者5団体カラーテレビ不買運動。

○コンシューマリズム台頭,企業内に消費者対策機構新設の動き高まる。

○国民生活センター発足(10)。

 

時の商品・新製品(1970)

○新燃料電池を開発,新合成甘味料開発,プッシュホン。

○世界初の4チャンネルレコード発売,家庭用ビデオテープ発売。

○日航ジャンボ就航。

○スカイライン・ハードトップGTR,ローレル・ハードトップなど2ドア・ハードトップに人気。

○鈴木自動車,軽自動車で初の四輪駆動「ジムニー」を発表(3.3 )。

○12桁の計算ができる電卓や,10万円を切る電卓が登場。新規メーカーの参入が相次ぎ,販売競争が激化。年間生産高1000億円産業に成長。

○ファースト・フード進出−ケンタッキー・フライドチキンが大阪の万国博に初登場(3.14)。名古屋に第1号店開店(11.21 )。ダンキンドーナツのチェーン第1号店が東京・銀座に開設される(7)。

○スナック菓子が花形商品となり,おやつ辛口時代へ。

○愛媛青果連,「ポンジュース」を全国発売(2)。 100%果汁へ。

○象印が炊いたご飯を長時間保温できる電子ジャー発売。食生活が変化。

○大成建設がプレハブ住宅「パルコン」を発売(4)。プレキャスト壁式鉄筋軽量コンクリート造としては業界初。

○クラウンがわが国初の使い捨て 100円ライター「マチュラー」を発売(4)。

○東京・銀座に「酸素自動販売機」登場(7)。五十円玉を入れるとマスクで1分間 3,000ccの酸素が吸える。

○自動販売機が 100万台を突破(8)。

○電電公社(現・NTT)がキャッチホンの発売を開始(9)。

○キヤノンが普通紙にコピーできる国産初のPPC複写機を発売(10)。

○キヤノンが撮った写真に日付けが入るカメラ「キヤノンデートE」を発売(12)。

○マンダムが「マンダム」のシリーズ商品を発売,チャールズ・ブロンソンのテレビCMで爆発的にヒットする。

 

テレビCM(1970)

富士ゼロックス<モーレツからビューティフルへ>キャンペーン

キリンビール<どういうわけか>,サッポロビール<男は黙って>

日産自動車・サニー<隣の車が小さくみえまーす>

ライオン油脂・エメロン石鹸<銭湯 こんなかっこうで 失礼します>

ライオン油脂・エメロンクリームリンス<ふりむかないで>

オリエンタルカレー<ハヤシもあるでヨー>南利明

ハウス食品・ジャワカレー<女房よろこぶ>伊丹十三・宮本信子

 

新聞広告(1970)

国鉄<DISCOVER JAPAN>キャンペーン

ジャルパック・ジョイキャンペーン

丸井<さわるショッピング>,三越<今週の三越>

キリンビール<どういうわけかキリンです>

テイジン<スコーレ 人間を愛し 人間を考え 人間に帰ろう>

資生堂オーデコロン<お米と野菜ばかり食べていたころ 日本人は体臭のすくない民族でした>

富士ゼロックス<Black is Beautiful. White is Beautiful. >

象印電子ジャー<高級半導体を採用した電子ジャー誕生!>

マンダム<マンダムは男の香り>チャールス・ブロンソン

ニッカウヰスキー<贈りものなら ウイスキーなら ニッカのセットが いいんじゃないかしら>越路吹雪

 

話題のテレビ番組(1970)

○ホームドラマ復活−女湯のヌードが話題を集めたギャグ・ホームドラマ「時間ですよ」(TBS)放送開始(2.4 )。ありがとう(4.2 )( TBS),細腕繁盛記(NTV)( 5.8〜'71.4.1 ),だいこんの花など。

○時代劇も人気−「大岡越前」(TBS) (3.16),中村梅之助の「遠山の金さん」(NET)(7.12〜'72.9.30),「大江戸捜査網」(12ch)など。

○新しいスタイルの旅番組「遠くへ行きたい」(YTV系)放送開始(10) 。

○アニメ番組−ひみつのアッコちゃん,ムーミン,あしたのジョー,みなしごハッチ,ハレンチ学園,いなかっぺ大将。

○特ダネ登場(NTV)。

○スポ根ドラマ「サインはV」。

○ローカルワイドショーのブームのはしり−RABニュースレーダー。

○全国民放テレビ局共同制作の日本万国博開会式の実況中継番組「幕ひらく日本万国博」放送(3.14)。

○主婦向け生活情報番組「東京ホームジョッキー」(CX)放送開始(10.1)('71.10.2「リビング4」 '75.10.1「リビング2」と改称)。

○番組カラー化50%越す(NTVが4月にゴールデンで 100%)。

○各局から制作部門分離独立。

○警視庁,特別指名手配人のスポット放送開始。

○ドキュメンタリー「ドキュメント '70」(NTV)放送開始(1.4 )。

 

NHK(1970)

《虹》 37.9% <樅の木は残った> 21.0%

○スペシャル番組編成のはじまり(民放にも波及),70年代われらの世界。

○音楽バラエティショー「ステージ101 」放送開始(1.10〜'74.3.31)。

○「ひるのプレゼント」放送開始(4.6 )。

○「日本史探訪」放送開始(4.8 )。

○初の性教育番組。

○市民大学講座(教育テレビ)。

 

流行語(1970)

モーレツからビューティフルへ,ディスカバー・ジャパン,ウーマン・リブ,光化学スモッグ,ヘドロ,怨,歩行者天国,フリーセックス,ハイジャック,シージャック,三無主義,ブラックユーモア,衝撃の告白,シンクタンク,ダメおやじ,きまったぜセニョール,ウハウハ喜ぶでよ,○○だもんね,ドバー,ドヒャー,アサー,ン… …ダモンネ,ヤメテ,ドッちらけ,ワリャ・オンドリャ,鼻血ブー,生活かかってる,グンバツ,おヌシやるな

 

流行歌(1970)

レコード大賞:菅原洋一<今日でお別れ>

最優秀新人賞:にしきのあきら もう恋なのか

新人賞:野村真樹,辺見マリ,安倍律子,ソルティ・シュガー


黒ネコのタンゴ
京都の恋
ドリフのズンドコ節
圭子の夢は夜ひらく
女のブルース
男の世界
逢わずに愛して
手紙
走れコウタロー
愛は傷つきやすく
白い蝶のサンバ
竹田の子守唄
都会
経験
誰もいない海
戦争を知らない子供たち
希望
噂の女
波止場女のブルース
ヴィーナス
レット・イット・ビー
悲しき鉄道員
明日に架ける橋
ハートブレイカー
コットン・フィールド
遥かなる影
この胸のときめきを
雨を見たかい
マイ・スウィート・ロード

○第1回「日本歌謡大賞」藤圭子 圭子の夢は夜ひらく,新人賞は野村真樹 一度だけなら,辺見マリ 経験。

○第1回「東京国際歌謡音楽祭」が武道館で開催(11.21〜23)。

○歌謡界も"女性上位時代"−藤圭子,辺見マリ,ちあきなおみ,奥村チヨ,森山加代子,由起さおり,岸洋子など女性歌手が活躍。

○小椋佳がLP「青春」でレコードデビュー。オフコース,吉田拓郎,RCサクセションもデビュー。

×ビートルズが解散(4)。

 

話題の映画(1970)

洋画
続・猿の惑星
サウンド・オブ・ミュージック
クリスマス・ツリー
女王陛下の007
ひまわり
ネレトバの戦い
シシリアン
シェーン
チップス先生さようなら
さらば夏の日
サテリコン

冬のライオン
M★A★S★H★(マッシュ)
雨の訪問者
ウッド・ストック

邦画
戦争と人間
軍閥
座頭市と用心棒
富士山頂
新網走番外地・大森林の決闘
チンチン55号ぶっ飛ばせ!発進行
新選組
ブラボー若大将
待ち伏せ
幕末
渡世人列伝
家族
どですかでん
エロス+虐殺
地の群れ
日本開放戦線・三里塚
影の車
裸の十九才
おさな妻

○アメリカの低コスト映画"ニューシネマ"がヒット−「いちご白書」「イージーライダー」「アリスのレストラン」「明日に向って撃て!」など。

○アジア地域で初の世界映画製作者連盟公認の第1回「日本国際映画祭」が大阪フェスティバル・ホールで開催(4.1〜10)。

○ヤクザ映画ブーム続く。

 

ベストセラー(1970)

日本万国博公式ガイドマップ
日本万国博公式ガイド
冠婚葬祭入門
誰のために愛するか
創価学会を斬る
私の人生観

冠婚葬祭入門(続)
スパルタ教育

冬の旅
銭の花
原価の秘密
アカシヤの大連

○万博公式ガイドブック・マップがミリオンセラー。

○人生論ブーム−「誰のために愛するか」曽野綾子が大ヒット,「愛」「人生」「幸福」をテーマとした本が相次ぐ。

○「苦海浄土」「公害の政治学」「イタイイタイ病との闘い」など,公害本に関心が集まる。

○言論弾圧紛争。

○国定教科書復刻版。

○ハヤカワ文庫創刊。

 

話題のマンガ(1970)

○漫画が高年齢層にも広がる。

○「少年マガジン」が 150万部突破。

○「あしたのジョー」(少年マガジン)終了。敵役ボクサー・力石徹の死を悲しむファンからの投書が編集部に殺到,追悼式が講談社で挙行(3)。

○水野英子の「ファイヤー」が週刊セブンティーンに連載開始(1)。

○みつはしちかこの「小さな恋のものがたり」出版(8)。

○小池一雄作・小島剛夕画の「子連れ狼」が漫画アクションに連載開始(9〜 '76年)。さそり(ビッグコミック),赤色エレジー(ガロ),アシュラ(少年マガジン),ダメおやじ,銭ゲバ(少年サンデー),トイレット博士,ド根性ガエル(少年ジャンプ),誕生(マーガレット),柔道一直線(少年キング),おろち,赤き血のイレブン,ワル,アポロの歌,やけっぱちのマリア,モーレツ先生,高校生さすらい旅,がらがら

 

ファッション(1970)

○男性カラーシャツはやる,スケスケルック,ノーブラ旋風,サファリコート,Tシャツ,パリモードがミニ終焉告げ,スカート丈論争,ミディ・マキシ,タートルネック,ヘアーピース流行,素材の多様化,レイヤード・ファッション

○自然なプリミティブな色調,紫色の台頭。

○デザイナーブランドもの全盛。

○ロングヘヤー,トンボめがね流行。

○東レ,スエード調合成皮革「エクセーヌ」を発売(3.31)。

 

気象状況(1970)

○記録的な寒さはなかったが,周期的に強い寒波が襲来(1)。

○太平洋側では降水量が少なく,東京では53日間無降水を記録('69.12.18 〜1.29)。

○低温が続き桜の開花が各地で大幅に遅れる(4)。

○梅雨は関東以西で陰性型となり,西日本を中心に長雨型の曇雨天が続き,東京でも梅雨入り(7.11)以後26日まで連続16日間の長雨新記録。北日本は高温少雨となる。

○梅雨明け前後から各地とも厳しい熱さが続き,東京で32度以上の日が連続16日続く(7.18〜8.2 )。

○東京で木枯し1号の寒波(10.26 )。冬は平年より早めに到来。

 

Copyright (C) DENTSU INC. All rights reserved. 禁無断転載