広告景気年表
1978年 99/3

1978年

 

経済白書 副題(1978)

構造転換を進めつつある日本経済

 

経済概況(1978)

わが国経済にとって,昭和53年は試練の年であった。年間を通して吹き荒れた円高あらしの渦中で,政策効果の民間需要への点火はなかなかみられず,内外不均衡の是正も進まないままだった。一方,その過程で,わが国経済には新たな変革の芽もはぐくまれ,産業界には活力ある発展を目指す動きもみられた。

経済成長率 名目  10.1% 実質  5.3%
民間最終消費支出 名目  10.1% 実質  5.3%
民間企業設備投資 名目  7.0% 実質 4.5%
輸出 名目 -6.5% 実質  -0.3%
消費者物価      4.2%    

 

日本の広告費(電通調査)(1978)

○対GNP比上昇基調続く(51年〜53年)

○円急騰による国内需要開発指向が広告活動にプラス要因となる。

○47年ぶりに,新聞の伸びがテレビのそれを上回る。

   

億円

対前年比(%)

総広告費 18,457 (112.4)
新聞 5,702 (112.5)
雑誌 951 (108.4)
ラジオ 908 (112.0)
テレビ 6,535 (111.8)
DM・屋外他 4,030 (115.0)
輸出 331 (103.4)

 

政治・経済・業界(1978)

○永大産業倒産,負債総額 1,800億円で戦後最大級(2.20)。

○日銀は公定歩合を0.75%引き下げ,年 3.5%と戦後の混乱期を除いて過去最低水準に(3.16)。

○政府,内需拡大など7項目の経済対策決定(3.25)。

○政府は53年度公共事業の73%上期集中契約,不況地域の重点配分などを決定(4.7 )。

○総理府は,3月の完全失業者 141万人で,この20年の最高と発表(4.28)。

○成田国際空港開港(5.20)。

×ボン先進国首脳会議,共同宣言を発表−日本は実質7%成長,黒字減らし,輸出規制等を約束(7.16〜17)。

○東京外為市場で,1ドル= 200円割れ(7.24)。

○53年度から従来のGNP統計を新SNA統計へ切り替えることを閣議決定(8.4 )。

○日中平和友好条約調印(8.12),国会で承認(10.18 ),中国搶ャ平副首相来日(10.22 )。

×カーター米大統領はドル防衛策を発表(8.16)。

○不二サッシ2社,証券取引法違反で告発され,粉飾額は 431億円(8.29)。

○政府,事業規模2兆5千億円の総合経済対策を決定(9.2 )。

○本四連絡橋児島〜坂出ルート着工,総工費 8,400億円,工期9年(10.11 )。

○東京外為市場で,1ドル= 175円50銭の最高値を記録(10.31 )。

×米政府とFRBは外為市場積極介入と公定歩合引き上げ等のドル防衛策発表(11.1)。

○大平内閣発足(12.7)。

×OPEC,54年の原油段階的値上げ決定,累計14.5%引き上げ(12.17 )。

○53年の貿易収支は 247億ドル,経常収支も 116億ドルと空前の大幅黒(12末)。

○東京外為市場,1ドル= 240円でスタートして 195円40銭で終幕(12.29 )。

 

マスコミ・広告・媒体(1978)

○民放ラジオ3社,統一キャンペーン「はたちの献血」を展開(1.9 〜3.9 )。

○NHK教育テレビ番組「NHK文化シリーズ−現代社会のしくみ」で広告をとりあげる(1.10)。

○NHKテレビ・東京に怪電波流れる−電波ジャック事件発生(1.17)。

○公共広告機構の東京本部発足(1.18)。

○東京,大阪の国電に車内ステッカー登場(3.1 )。

○日本初の実験用放送衛星「ゆり」打ち上げられる(4.8 )。

○第1回「日本アカデミー賞」(4)。

○「宇宙−人類の夢と希望」をテーマに宇宙科学博覧会開かれる(7.16〜6カ月間)。

○厚生省は「安全性について虚偽,誇大な広告を禁止する」などの薬事法改正案骨子を発表(7.21)。

×ニューヨークの三大新聞が,労使紛争で発行停止(8.9 〜約3カ月間)。

○公正取引委員会,広告取引の実態調査を始める(10)。

○経済広報センター発足(10.24 )。

○民放中波ラジオ局,全国一斉に周波数を切替え,9キロヘルツ間隔に再編成(11.23 )。

×パリで開かれた第20回ユネスコ総会で「マスメディア宣言」を採択(11)。

○自民党総裁・大平政権誕生で,朝日,毎日,西日本の3紙号外発行(11.27 )。

○大蔵省,税制調査会に「広告課税」を討議事項項目に提示(11.28 )。

×労使紛争で英紙タイムズ休刊へ(11)。

○近年増加傾向にあったプレミアム・キャンペーンが空前の活況をみせる。

○朝日新聞は創刊 100年を記念して,広告・ 編集両面から各種大型企画を展開。

○映画と一般企業のタイアップ広告が続々登場し注目される。

○新聞各紙で紙面改革活発。

 

媒体の発足(1978)

○NTV,テレビ音声多重放送開始(9.28)−他,東京4局,YTV,NHK総合(東・阪)も年内に開始。

○静岡県民放送(SKT)開局(7.1 )。

○民放中波ラジオ局,全国一斉に周波数を変更(11.23 )。

○極東放送,本放送開始(4.26)。

○日本短波放送,「ラジオたんぱ」に呼称変更(11.23 )。

○タウン誌・シティーマガジンが全国各地に出現。

○テレビ局数 91局(1局増)

○ラジオ局数 53局(1局増)

○創復刊誌 165誌,休廃刊誌 98誌

 

媒体普及率(1978)

テレビ契約数 27,773,219
(うち,カラー) (24,427,429)

(NHK契約世帯数)

カラー普及率 <97.7%>

(消費動向調査)

 

国内10大ニュース(1978)

○日中平和友好条約締結発効と搶ャ平副首相来日(10.22 )

○大平内閣誕生(12.7)

○成田空港50日遅れ開港(5.20)

○円相場急騰(10月31日には1ドル= 175円台を記録)

○プロ野球話題を集める−ヤクルト日本シリーズでV1 (10.22 ),江川問題,西武旋風

○山口組事件を機に暴力団社会問題化(7月〜)

○栗栖統幕議長解任(7.15),防衛論議高まる

○東日本で大型地震続発

○現職警官の犯罪相次ぐ

○エルサルバドルで,日系合弁会社「インシンカ社」の日本人社長誘拐事件

 

海外10大ニュース(1978)

×米中国交正常化(12.15 )

×キャンプデービットの中東和平3カ国首脳会議(9.5 〜17)

×中国で毛批判(11月)

×ポーランド人ローマ法王誕生(10.16 ),イタリア人以外は 950年ぶり

×イラン反政府暴動(12月〜)

×ガイアナで人民の寺院集団大量自殺(11.20 )

×イタリアのモロ前首相誘拐殺害(5.9 )

×英国で試験管ベビー誕生(7.25)

×ベトナム,カンボジア侵攻(6)

 

世相・風俗(1978)

○不確実と逆転の時代−夏の甲子園PL学園優勝・ヤクルト初優勝・大平内閣誕生。

○ピンクレディー旋風−発売シングル・レコードが次々大ヒット,レコード大賞受賞。

成田空港開港(5.20),植村直己北極点単独行,福岡国際マラソン瀬古優勝,沖縄で新交通方式(7.30),八重洲ブックセンター開店(9.18),稲荷山古墳から古代を語る文字,試験管ベビー,進学ローン出現,隅田川花火大会17年ぶり復活,福岡市で深刻な水不足,伊豆余震情報パニック,コレラ騒動,少女売春,サラ金地獄,中年の自殺ヤングを抜く,嫌煙権運動,警官不祥事件続発,宝石ブーム(金,ダイヤモンド),「 200円宝くじ」発売,ディスコ・フィーバー,ナンチャッテおじさん,若い女性の海外旅行熱,結婚しない女・キャリアウーマン,東京池袋サンシャインビル完成(4 )

 

消費者・住民運動・公害(1978)

○消費者運動の草分け,「暮らしの手帖」編集長花森安治氏死去(1.14)。

○経企庁,消費者保護基本法の施行10周年に当たり,施行日の「5月30日」を「消費者の日」と制定。

○電気・ガスの円高差益一部還元。

○ネズミ講の全面禁止法成立。

○放射線照射の粉末野菜市場に出回る。

○NO2 基準緩和で自治体・消費者団体強く反発。

○カビ防止剤TBZ,消費者団体の反対をよそに使用許可。

○2つの環境訴訟相次ぎ敗れる−伊方原発・入浜権訴訟。

○消費者の権利を無視した“ジュース裁判”判決。

 

時の商品・新製品(1978)

○大衆車ブーム・2BOXタイプとFF車を中心に新型車やモデルチェンジ相次ぐ−コルサ,ターセル,パンサー,シャレード,ミラージュの登場とスターレット,シビック,サニーなどのモデルチェンジ。

○家電新製品ラッシュ−電気冷蔵庫の大型化急ピッチ・3ドア冷蔵庫,ルームエアコン爆発的に売れる,マイコン内蔵エアコン,マイコン内蔵全自動洗濯機,2画面テレビ(POP,PIP),音声多重放送テレビ,マイコン内蔵テレビ,音声多重用チューナー,システムコンポの小型化(コンサイス・コンポ),フードプロセッサー脚光を浴びる。

長くて暑い夏のために清涼飲料売れる,生ビールに人気,タンクトップ,半袖メンズシャツ,スポーツウェア,マイコン学習機,円高で舶来品商戦盛ん,ノーブラ商品,マンションブーム持続,PPC(静電式普通紙複写機),ラジカメ(ラジオとカメラの複合新製品),宝飾用ダイヤ輸入1千億円突破,金ブーム,SLホテル人気,ブロック崩し,人工皮革繊維,風船ガム,素材缶詰,腐貴ワイン

 

テレビCM(1978)

○UFOラッシュとピンク・レディブーム。

サントリービール<あんたが主役>,日清焼きそば<UFO>ピンク・レディー,資生堂<君のひとみは 10000ボルト>,カネボウ化粧品<Mr.サマータイム>,富士写真フイルム<未知との遭遇>,松下電器エアコン<クールクール>,国鉄<いい日旅立ち><春のひかり>,トヨタ自販<ラジコンカー>,新潮文庫<知性ってすぐ眠りたがる>,龍角散<ブロンスター>,東芝カラーテレビ<おばあちゃんの競争相手>,キヤノン・AE1<フットワーク>,日本航空キャンペーン<僕の前に道はない>

 

新聞広告(1978)

○印刷媒体の映像化現象−読む広告から見る広告への基調。

○広報広告の定着−国税庁ポスター<春風にのって…>,環境庁<人間なら,捨てません>

○大型企画・変形スペース広告盛ん。

日本石油<このくらいの石油タンクでも,5時間で空になる>,伊勢丹<あ風がかわったみたい>,キリンビール<麦芽シリーズ>,紀文<味の名門シリーズ・時のヒト,「すけそうだら」をお目にかけます>,カゴメ<トマトは野菜か果物か>,丸井<ひとりよりふたり>,松下電器<コンサイスコンポ>,トヨタ・ターセルとコルサ<クルマ維新>,日産<パルサー・ヨーロッパ>

 

話題のテレビ番組(1978)

○番組編成の柔軟路線が一段と進み,そのなかで番組の活性化を意図した大型スペシャル番組や大型ドラマ,単発イベントやスポーツ・イベントの大型化が定着した。

スペシャル番組−ガルブレイス“不確実性の時代”を語る(TBS系),子供たちは7つの海を超えた−サンダースホームと1600人の混血児たち(NTV系),ホロコースト,密約(ANB系),立てた!滑べれた(CX系)

大型ドラマ−獅子のごとく(TBS系)

イベント番組−植村直己北極探検第一報(TBS系),祝・17年ぶりの再開・隅田川花火大会(12ch),エジプト・ピラミッド再現計画(NTV系)

スポーツ・イベント−米国大リーグ独占中継(CX系),ワールド・スー パー・テニス,全英オープン・ゴルフ衛星中継(TBS系)

○開局25周年を記念しての日本テレビのテレビ界初の24時間全国ネット・テレソン「愛は地球を救う」(8月26日)は,国民的話題となり,12億円の募金を集めた。

○映画番組人気を集める−犬神家の一族,遠すぎた橋,人間の証明,ダンボ,ホロコースト。

○野球中継相変らず人気−プロ野球,高校野球夏の大会。

○GH帯の強化策として,良質のドラマ登場−10年ぶり再登場の七人の刑事,八甲田山,横溝正史シリーズ,あすなろの詩,西遊記,姿三四郎。

○54年の国際児童年に因んだ良質のアニメ番組がGH帯に登場−まんがこども文庫,まんが日本昔ばなし,野球狂の詩。

○音声多重放送が,ニュースや洋画中心の2カ国放送,およびステレオ放送でスタート。

○わが国初の“論説放送”が登場(山形放送)。

 

NHK(1978)

《おていちゃん》43.0% 《わたしは海》35.9% <黄金の日日> 25.9%

○ドラマ人間模様・夫婦,話題となる。

○コロニアの歌声−ブラジルの移民70年。

○ピンクレディー紅白辞退する。

 

流行語(1978)

フィーバー,君のひとみは 10000ボルト,NEVER GIVE UP!,あんたの負け(勝ち),男はタフでなければ生きていけない,あんたが主役,不確実性の時代,な〜んちゃって,バカにしないでよ,やってられないわ,逆転,アーウー,全方位外交,いい日旅立ち,クロスオーバー,映画は原作をしのげる,原因不明,田中軍団,しらこけ,ワン・パターン,共通一次,足切り,窓際族,翔んでいる,記憶にございません

 

流行歌(1978)

レコード大賞:ピンクレディー<UFO>

最優秀新人賞:渡辺真知子 かもめが翔んだ日

新人賞:世良公則&ツイスト,原田真二,サーカス,八神純子

UFO
サウスポー
モンスター
君のひとみは10000ボルト
透明人間
季節の中で
青葉城恋唄
微笑がえし
わかれうた
カナダからの手紙
LOVE(抱きしめたい)
かもめが翔んだ日
勝手にシンドバッド

○ピンクレディー旋風−UFO,サウスポー,モンスター(以上3曲で,シングル・レコードの売上げベスト3を独占),透明人間

○CMソングがヒットソングに−君のひとみは 10000ボルト,時間よ止まれ,お雪,ストレンジャー,季節の中で,Mr.サマータイム,東京ららばい,いい日旅立ち,夢一夜

○米国映画「サタデー・ナイト・フィーバー」熱気の日本上陸で,日本中ディスコ大旋風。

○古賀政男他界(7.25)。

○ニューミュージックの伸長と演歌の退潮。

○ストレンジャー,悲しき願い。

○ピンクレディーが「紅白」出場辞退。

○キャンディーズ解散。

○ボブ・ディラン初来日(2.20〜3.3 )。

 

話題の映画(1978)

洋画
スター・ウォーズ
未知との遭遇
007/私を愛したスパイ
サタデー・ナイト・フィーバー
死亡遊戯
ミスター・グッドバーを探して
ジュリア
愛と喝采の日々
結婚しない女
グッバイ・ガール
家族の肖像

邦画
野性の証明
宇宙戦艦ヤマト・愛の戦士たち
柳生一族の陰謀
男はつらいよ・寅次郎わが道をゆく/他
トラック野郎・男一匹桃次郎/他
さらば宇宙戦艦ヤマトキタキツネ物語
女王蜂
火の鳥
愛の亡霊
曾根崎心中
サード
事件
帰らざる日々

○大作と大宣伝が目立ち,SF映画ブームをまきおこし,女性映画ブームを生む。

 

ベストセラー(1978)

和宮様御留
不確実性の時代
不毛地帯(1〜4)
海を感じる時
頭のいい税金の本
五味手相教室
黄金の日日
ライフワークの見つけ方
犬笛
野性の証明
北条政子
家庭教育論
成りあがり
新田義貞
私の浅草
夫と妻の老年学

○映像との相乗作用でのベストセラー時代。

○筑摩書房倒産(7.12)。

○返本率いっそう高まり8月には46%。

○八重洲ブックセンター開店(9.18)。

○フィクション部門で女流作家の活躍目立つ。

 

話題のマンガ(1978)

○マンガ出版大繁盛−とりわけコミック誌の増加著しく,出版業総売上げの20%に迫る。

○少年ジャンプ(8月に 232万部達成),少年チャンピオン,少年マガジン,少年サンデーの4誌は 200万部の発行部数を競う。

○秩序化始まった少女マンガ作家群。

風と木の詩,綿の国星,エスの解放,おれは鉄兵,釣りキチ三平,サバイバル,らんぽう,すすめ!!パイレーツ,レース鳩0777,月とスッポン,翔んだカップル,ヒット・エンド・ラン,生徒諸君!,銀河鉄道999 ,戦場マンガシリーズ,のたり松太郎,二階堂正宏展,ペリーヌ物語,さらば戦艦ヤマト,エースをねらえ!,スペオペ宙学

 

ファッション(1978)

○タンクトップ大流行,ジョギングパンツ,ストラップレスブラジャー,ジョギングシューズ,フロントホックブラジャー,ワンショルダー,シミチョロルック

○カラーTシャツとネーム入りカラーシャツ

○ニューヨーク・ファッション花盛り,ハーレム・パンツ(もんぺみたいなヤツ)。

○夏のパスポート・シャツと秋から冬へのコーデュロイのジャケット,黒のフォーマルウェア。

○若者たちに“黒い”商品ブーム。

○VAN,花咲倒産。

 

気象状況(1978)

○長くて暑い夏−昭和16年以来の早い梅雨あけと,記録的猛暑(東京地方の6〜8月は過去最高の異常高温)−で,夏物商戦活発化。

○各地で水不足が深刻化し,福岡では5月〜10月まで給水制限。

○酒田市で40.1度を記録(日本観測史上3位,8.3 )。

○伊豆大島近海地震(1.14)−マグニチュード 7.0,死者25人,伊豆急土砂くずれで全線不通,シアン鉱さい狩野川へ流出。

○宮城県沖地震(6.12)−マグニチュード 7.5級,死者28人,交通機関・通信網大きく混乱。

○妙高高原で地すべり(5.18)。

×世界的異常気象続く−欧州で寒波後の冷夏,中国かんばつ,インドの 100年ぶりの大洪水,アルゼンチンの大寒波など。

 

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