事業紹介
電通の事業をご紹介します。
IR情報
電通グループのIR情報はこちらからご覧ください。
CSR
電通のCSR活動全般についてご紹介します。
採用情報
株式会社電通および電通グループの採用情報のご案内です。

People Driven Marketing 実践セミナー 2018

People Driven DMPの進化

(株)電通 データテクノロジーセンター 貝塚康仁

貝塚康仁
電通 データテクノロジーセンター

データテクノロジーセンターの貝塚康仁氏は、PDM2.0のエンジンとなる「People Driven DMP(以下、People DMP)」の進化についてプレゼンテーションを行った。

People DMPは、7.5億ユニークブラウザのオーディエンスデータを持つパブリックDMP(データマネジメント・プラットフォーム)。これらのデータは単位としては“人”単位だが、全て統計化され、個人情報を一切特定していないデータだ。多くのパートナー企業との連携により圧倒的なデータ量を有したこのDMPについて、貝塚氏は「One to Oneで“意識”と“行動”を変化させる顧客マネジメントを実現できる」と語る。

DMPの軸は、ウェブやスマートフォンの「閲覧行動」データ。これに「位置情報」「SNS行動」「チケット購入・音楽/書籍購入」「購買行動」「テレビ視聴行動」といった行動データが加わる。また、行動データだけでなく、1200万人を超えるライフスタイルやインサイトに迫る「属性・意識価値観」データも格納している。貝塚氏は「PDMでは有望顧客層を“行動データ”で捉える。その人たちをどのように動かすかについては“意識データ”を活用する」と述べた。

People Driven DMPの進化


続いて、People DMPが実現する新しいアプローチとして「トリガーモーメント」が紹介された。コンバージョンへの引き金(トリガー)となる「行動の塊」のことで、オーディエンスの行動データの中から導出するという。

「従来のターゲティングでは、商品名で検索したり、商品に関するサイトを閲覧したオーディエンスにダイレクトに広告を配信していた。トリガーモーメントを捉えることで、需要が顕在化する“手前”のオーディエンスにもアプローチできる」

具体的なトリガーモーメントの捉え方について、カードローンという商材を例に解説された。

「あるオーディエンスが、資金需要の発生直前に結婚式、スーツに関するサイト閲覧をしていたとする。この段階ではまだカードローンへの検索行動は発生していないが、これらの行動の2日後、3日後には資金需要が顕在化し、カードローンのサイトを訪れる。こうした“特徴的な一連の行動パターン”を、蓄積されたデータから導き出していく」

「検討期」に入ったオーディエンスは商品名で検索したり商品に関するサイトを閲覧する可能性が高いため、従来の手法でも捉えられるが、その段階では競合各社も一斉にターゲティングしてしまう。その点、トリガーモーメントを捉えられれば、需要顕在化の手前にある「日常期」からアプローチ可能だ。

あるいは、従来のDMPで企業が“転職”というライフステージにある人に向けて広告配信しようとしたとき、例えば「過去1カ月間に転職に関するサイトを見たオーディエンス」に配信する。しかしこの方法では過去1カ月という長いスパンで、オーディエンスがすでに“転職”から興味を失っているケースが多い。こうした「旬が短い興味関心」をタイムリーに捉え、トリガーとなる行動をしたオーディエンスから順にどんどん広告配信をしていくのがトリガーモーメントのアプローチだという。

People Driven DMPの進化


トリガーモーメント探索を可能とする、People DMPの強みの一つは、国内最大級の「ウェブ/スマホ閲覧データ」だ。ただし、行動データからトリガーモーメントを導出するにはある種のフレームワークが必要だと貝塚氏はいう。「コンバージョン者に共通する行動傾向」が、コンバージョン者の「属性」を示すものなのか、それとも「ライフステージ」「嗜好性」「感情」「スパイク型イベント/衝動」なのかという分類を行い、マーケティング活用可能な形に振り分けていくのだ。

「例えば『ママ友関連サイトをよく見ている人がコンバージョンしやすい』という傾向は、ママ友という属性もしくはライフステージを示しており、従来型のセグメント配信に使えるデータだという風に振り分けができる。その振り分けのため、『People Trigger Moment』いうフレームワークを開発した」

トリガーモーメントを捉える二つ目の武器は、3000万IDの高精度な「位置情報(ロケーション)データ」。貝塚氏はPeople DMPを「リアルタイム広告配信が可能な唯一のロケーションデータプラットフォーム」だとし、「学校にいるタイミング、テーマパークにいるタイミング、野球場にいるタイミング。場所、場所に発生するトリガーモーメントをリアルタイムに捉えていく」と述べた。

三つ目の強みは「テレビ視聴ログデータ」だ。テレビの視聴ログに基づいたデジタル広告配信が可能な電通の統合マーケティングプラットフォーム「STADIA」で、365日・24時間テレビ視聴ログを取得・解析。貝塚氏によれば、放送の15~30分後には視聴ログの解析データがPeople DMPに流れてきて、タイムリーに各プラットフォームへの広告配信につなげられる状況が構築されているという。

「例えば『貯蓄から運用へ!こんな人はこんな風に資産を増やしています』という情報番組を見たターゲットに対し、その翌朝には資産運用に関する広告を配信するなど、テレビで醸成されたトリガーという質の良い土壌に対してしっかりとアプローチできる」

次に、貝塚氏が実際に手掛けた、フルファネルでのPDM事例が紹介された。

ある保険商品を販売するため、People DMPからコンバージョンしやすい有望顧客層を複数導出。ターゲットを最も含有する「テレビスポット」のプランニングを一番上のファネルに実施した。続いてそれぞれのターゲットに広告をダイレクト配信して需要を創造。さらにリターゲティングも行ったが、People DMPではリターゲティングも精緻化し、「サイトには来るがコンバージョンしない人をリストから排除していくことで、金融ではだいたい10%前後はCPAが改善した」と貝塚氏は成果を語る。

また、この事例では有望顧客層のトリガーモーメントに合わせて、広告のクリエイティブ、メッセージも複数開発し、その効果検証と改善も繰り返し行っている。一連の取り組みの結果、広告予算を変えずに対前年で契約件数110%増を達成。常に改善をし続けながら目標を達成する、PDMの思想を体現する事例となった。

次に「自社の顧客インサイトをより深く把握したい」「異業種間のデータエクスチェンジができないか」といった要望への回答として、企業が持つプライベートDMP(1stパーティーデータ)との連携事例が紹介された。貝塚氏はPeople DMPは「データ保有企業」「データ利用企業」「生活者」の三者をつなげるデータプラットフォームとして機能すると語る。

ある化粧品会社の例では、顧客ごとのエステ利用頻度やEC利用額といった1stパーティーデータと、People DMPを連携。顧客がその会社のサイト外で行っている閲覧行動の傾向や、化粧品会社の提供番組を見る頻度といった情報をデータベースに付与した。この連携により、例えば競合他社に関するサイト閲覧など、顧客が離脱する前兆(トリガー)をアラートとして拾うことができたり、データが取りにくい休眠顧客に対して、復活するトリガーをPeople DMPから探索するといったアプローチが実現。その他、メールマガジンなどのコンテンツについても「個々のユーザーが欲しい情報を、精度高く配信できる」とした。

貝塚氏は最後に「情報が溢れた現代の生活者は、必要な情報を見つけることがますます困難になっている」と前置きし、「単純なリターゲティングを不快だと答える生活者が約75%いる。しかしその一方で、自分が欲しい情報が届くとうれしいと答える方は約95%にのぼる」という調査結果を紹介。People DMPの目指す世界観として、「人に関するあらゆる現象、“人羅万象”を網羅するが、網羅するのが目的ではない。一人一人に喜んでもらえるメッセージを送るアプローチを進化させ、生活者を幸せにしていく」と宣言した。

People Driven DMPの進化

サービスに関するお問い合わせ
ご発注、サービス内容のお問い合わせ、協業のご依頼などは
こちらからお願いします。
お問い合わせフォーム

ページTOPへ

閉じる

このウェブサイトではサイトの利便性の向上を目的にクッキーを使用します。ブラウザの設定によりクッキーの機能を変更することもできます。詳細はクッキーポリシーについてをご覧ください。サイトを閲覧いただく際には、クッキーの使用に同意いただく必要があります。