「電通グループ行動憲章」では「公正な事業慣行」を重点領域の一つに掲げています。事業活動における公正・公平かつ倫理的な行動や法令の順守は、企業が確実に果たすべき社会的責任の根幹であると考え、電通および電通グループ各社は公正な事業慣行を通じて社会に信頼される企業を目指しています。

コンプライアンスの推進

小冊子「コンプライアンス・ダイジェスト」
小冊子「コンプライアンス・ダイジェスト」

電通では、コンプライアンス担当部署が規則・マニュアル類の整備や各種研修の実施などにより、社員のコンプライアンス意識の浸透と徹底を図っています。

社内における法令違反があった場合の通報先として「コンプライアンスライン」を設置、専門窓口として対応を行っています。通報先は社内窓口に加えて、弁護士事務所に社外窓口も設けて相談・通報者が一切の不利益を被ることがないような運用・情報管理体制を整備しています。

また不正行為などを未然に防ぐため、電通本支社ではeラーニングによるコンプライアンス研修を実施し、社員の意識啓発に努めています。
また社内イントラネットに「コンプライアンスホームページ」を設置する一方、グループ会社に対しては小冊子「コンプライアンス・ダイジェスト」を配布することで理解促進を図るほか、電通および電通グループ会社の新入社員やキャリア採用社員対象に「コンプライアンス研修」を毎年実施し、コンプライアンス意識の醸成に努めています。

  • 2012年度に各種ハラスメントなどについての相談を「ハラスメント相談課」に一元化しました。

関連リンク

「ハラスメント相談課」の活動について

反社会的勢力に対する方針

電通および電通グループ各社は「暴力団等反社会的勢力排除に対しての基本方針」を定め、反社会的勢力に対して断固たる姿勢で臨むとともに、ビジネスパートナーに対しても同様の対応を求めています。

暴力団等反社会的勢力排除に対しての基本方針

電通および電通グループ各社は、社会秩序や安全を脅かす暴力団等の反社会的勢力および団体に対して毅然とした姿勢で関係の遮断とその排除を行うことが企業の果たすべき社会的責任と考えます。よって下記の通り、暴力団等反社会的勢力排除に対しての基本方針を定め、これを順守します。

  1. 暴力団等反社会的勢力との一切の関係遮断を徹底します。
  2. 暴力団等反社会的勢力からの不当要求を断固拒否します。
  3. 暴力団等反社会的勢力への資金提供や便宜供与、その他一切の取引を行いません。
  4. 暴力団等反社会的勢力に対しては社内体制の整備および警察・暴力追放運動推進センター・弁護士等との連携により、組織的かつ適正な対応を行います。

サプライヤーとの協働

電通グループは、企業理念(NORTHSTAR)として「an invitation to the never before.」というパーパスとWHY/WHAT/HOW、及び8つの価値観「The 8 Ways」を定め、 NORTHSTARを実現するための基盤として、当社グループに属する全ての人々が遵守すべき行動を示した電通グループ行動憲章を制定しております。
2022年より「B2B2S(Business to Business to Society)」を経営方針として掲げ、社会・企業・生活者がともに発展できる未来を目指し、さまざまなステークホルダ―(クライアント、サプライヤー、株主、従業員、取引先、NPO・NGO、国・行政、地域社会、コミュニティ等)の皆さまと協働しています。
これらの取組を支えるため、企業統治においては「コーポレート・ガバナンス・ポリシー(2024年3月改定)」を、役職員一人ひとりの倫理基準においては「電通グループ行動憲章(2021年改定)」をさだめ、あらゆるステークホルダーの皆さまに対する責任を果たし、事業を推進します。
上記の電通グループの活動をもとに、電通は、事業パートナーであるサプライヤーの皆さまとの協働についてより明確にするためのガイドラインとして、dentsu Japanが策定した「dJ調達ガイドライン」を採択し、それをもって「電通調達ガイドライン」といたしました。
あわせて「電通調達ガイドライン」を遵守することをサプライヤー各社に「外注取引基本契約」の締結を通じて依頼しています。

また、サプライヤーからの通報先として「パートナーホットライン」を設置し、業務上で知り得た電通の役員および従業員などの、法令違反行為の把握・対策に取り組んでいます。
こうした活動により、サプライヤーとの協働の実効性を一層高めていきます。

関連リンク

電通は、調達ガイドラインとして、「dentsu Japan 調達ガイドライン」を採択し、それをもって「電通調達ガイドライン」といたします。

dentsu Japan 調達ガイドライン

(目的)
dentsu Japan は、サプライヤーの皆さまと相互の連携を通じ、業界全体の課題に取り組み、顧客企業や社会の発展に資する持続可能なサプライチェーンを構築してまいりたいと考えます。そのために、私たちは、サプライチェーンを構成する各社が備えるべき条件として「dentsu Japan 調達ガイドライン」を定めます。私たちは広く内外に開かれた調達活動を行いますが、サプライヤー選定にあたっては「dentsu Japan 調達ガイドライン」遵守を前提と致します。

(サプライヤーとの継続的な対話)
サプライヤーの皆さまとは、継続的な対話を通じてコミュニケーションを深め、本ガイドラインおよび関連する業務についての相互理解に努めます。

(改善と支援、是正)
「dentsu Japan 調達ガイドライン」の遵守状況を把握するため、サプライヤーの皆さまへのモニタリングを実施します。その結果を踏まえ、必要に応じてサプライヤーの皆さまの具体的な活動状況を確認し、是正や改善の支援を行います。是正や改善の支援を経てなお「dentsu Japan 調達ガイドライン」を遵守いただけない事実が確認された場合は、取引の見直しを検討します。

dentsu Japan は、電通グループ行動憲章に則った公正な事業活動を進めるとともに、本ガイドラインをサプライヤーの皆さまと共有し、持続可能な成長を実現してまいります。

1. コーポレートガバナンス

  • 自社が健全な企業運営を行い、十分な社会的責任を果たすための取り組みを推進する体制が構築され、運営されていること。
  • 自社の事故・緊急事態に対し遅滞なく対応し、再発防止に必要な体制を速やかに構築するとともに、適切な情報公開を行い、ステークホルダーに対する説明責任を果たしていること。
  • 社員が差別やハラスメント等の被害を受けたり、他の社員の不適切な行為を確認した場合の通報窓口等、モニタリング体制が構築され、運営・対応されていること。

2. 人権の尊重

  • 社員の雇用・処遇にあたり、関連する法令等を遵守し、国際的に宣言されている基準を尊重していること。人権に配慮し、多様性を尊重して公平な文化を構築するとともに、最低賃金を保証し、強制労働・児童労働やハラスメントをおこさない適切な労務管理が行われていること。
  • 広告などの制作物や、サービスの提供において、差別的な表現・行動を採用したり、提案しないこと。
  • その他、電通グループ人権方針に取り決めた内容を理解し、遵守すること。

3. 労働環境の整備

  • 労働災害を起こすことなく、一人ひとりが心身ともに健康で、いきいきと働ける職場・業務環境の実現に努めること。
  • 労働環境や賃金水準等の労使間協議を実現する手段としての従業員の団結権を認め、団体交渉権を尊重していること。

4. 環境保全

  • 事業活動において二酸化炭素などの地球温暖化ガス排出といった環境負荷の低減や生物多様性の保全に努め、持続可能な社会の実現ヘの積極的な取り組みを行っていること。

5. 公正な事業慣行

  • 国内外の法令等の遵守に努め、事業慣行を考慮した公正な取引を行っていること。
  • 反社会的個人・団体との取引や、不当な利益や優遇措置の取得や維持を目的とした、不正な取引や贈収賄など、あらゆる利害関係者ヘの金銭的或いは非金銭的利益の授受・供与は行っていないこと。
  • 企画・提案にあたっては、知的財産権・産業財産権を尊重し、第三者の権利、利益を侵害しないこと。
  • 取引の過程で取得および知り得た秘密情報、個人情報等を不正に保有・利用・開示、または漏洩することがないよう、情報セキュリティについて組織的・人的・技術的・物理的安全管理体制が構築されていること。
  • 業務プロセスが適切に管理されていること。合理的かつ適切なプロセスを経て決定された価格および定められた納期で納品できること。

6. 消費者課題の解決

  • 事業活動を通じて、消費者ヘの適正な情報提供と安全に対する配慮を行うとともに、消費者課題の解決に努めること。

7. コミュニティ発展への寄与

  • 事業活動を通じて、社会要請の高い課題の解決や地域社会・コミュニティの発展ヘの寄与につながる取り組みを行うこと。

事業活動における法令および各種権利の尊重

コミュニケーション活動において、公正な事業慣行を維持するために各種法令を遵守することは当然のことであり、ステークホルダーや社会からの信頼を保持するため、電通は率先して業界の範となる企業姿勢を目指しています。
㈱電通は、㈱電通グループの「グループ税務行動原則と行動規範」に準拠して、税務に関する対応を行っています。

法令関連小冊子

「商標ってなに?」
「著作権ってなに?」
「パブリシティ権、肖像権ってなに?」

情報セキュリティ管理体制

電通では、電通グループ内で保有もしくは取引先からお預かりした個人情報などを含む重要情報を守るため、「電通グループ情報セキュリティ基本方針」を制定するとともに、dentsu JapanのCISO(Chief Information Security Officer)をトップにした厳格な情報セキュリティ管理体制を整備しています。

電通は「ISO/IEC27001:2005」の前身となる「BS7799-PART2:2002」の認証を2003年3月に東京本社で取得しました。その後、2005年4月に関西支社、中部支社に対象を拡大し、電通全体として認証を取得。

2015年には情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格「ISO/IEC27001:2013」および「JIS Q27001:2014」に移行しました。

これらの施策により、日々変化し高度化するICT(情報通信技術)環境に電通グループ全体で機動的に対応し、より一層の情報セキュリティ管理の徹底を図っています。

電通グループ情報セキュリティ基本方針

電通グループは、グループ一体となって情報セキュリティ管理に取組みます。私たち電通グループは、すべての事業領域において、グループ内に存在する重要情報を守るため、情報セキュリティ管理に取組みます。

1.法令等の順守 私たちは、関連法令を順守して、また取引先をはじめとするステークホルダーからの要請等に基づいて、情報セキュリティ管理に適切に取組みます。特に個人情報に関する管理を確実に実施します。
2.情報の厳格な管理 私たちは、取引先の機密情報、個人情報等の重要情報の漏洩、紛失、毀損、不正利用が発生しないよう、情報を厳格に管理し、業務に関する情報については、グループ内や社員間であっても定められた範囲を超えて開示しません。発注先の選定に際しては、情報セキュリティへの取組みを十分に考慮します。
3.達成水準の維持と改善 私たちは、PDCAサイクルに基づく情報セキュリティ活動を通じて、達成した水準を維持し、その改善に取組みます。グループとして、役員から社員まで全員が必要な知識と判断力を身につけるよう、情報セキュリティの教育と啓発にも注力します。
4.環境変化への対応 私たちは、グループの事業領域や取扱う情報資産、またICT(情報通信技術)環境の変化に柔軟に対応し、情報セキュリティ管理のルールや仕組みを見直していきます。