株式会社電通(本社:東京都港区、社長:山本 敏博)は6月1日、北京市において、中国教育部(日本の文部科学省に相当)と「電通・中国広告未来人材イノベーション協同プロジェクト」(2017年~2020年)(前名称:電通・中国広告人材育成基金プロジェクト)の調印式を行いました。



調印式を終えて(中央右:中国教育部田学軍副大臣、同左:電通代表取締役副社長執行役員の中本 祥一)

このプロジェクトの原型となったのは、中国側からの広告人材育成への協力要請を受け、当社が1996年に発足させ、2004年まで実施していた中国6大学を対象にした「日中広告教育交流プロジェクト」です。
当社はこの間、中国を代表する6つの大学を対象に、広告講座、セミナーの実施、準教授クラスの研修員としての電通本社への招聘など、さまざまな形で支援事業を展開いたしました。電通本社に招聘した広告教員は90名、学生広告講座を受講した学生は延べ4,000名以上となり、広告コミュニケーションの最新理論や実践経験の伝授を通じて、中国における広告教育のレベルアップに大きく貢献いたしました。

さらに2005年からは「電通・中国広告人材育成基金プロジェクト」として、基金プロジェクトという新たなスキームのもと、対象となる大学を中国全土へと広げました。300以上の大学を対象に、研修員の招聘やセミナー開催のほか、委託研究、イノベーションラボ、客員講師派遣、教材の出版など新しいプログラムも加え、時代とともにプロジェクトは進化していきました。
基金プロジェクトには、2005年から2017年の間に、延べ約2,000名の当社社員が講師を務め、中国でセミナーを受講した教員数は約2,000名、広告講座を受講した学生数は12,000名超となりました。また、電通本社で選抜研修を受けた教員数は160名に達しています。

そしてこの度、プロジェクト名を「電通・中国広告未来人材イノベーション協同プロジェクト」へと改称することといたしました。従来どおり、中国の大学を対象にさまざまな支援プログラムを推進していくことに違いはありませんが、それは当社による一方的な伝授ではなく、日中の「相互学習」と「協同創新」を実現していくことを新たな目標として掲げています。

なお、こうした長年にわたる広告人材育成プロジェクトは中国側から高く評価されており、当社は中国教育部から2006年8月に「教育支援特別貢献賞」を、また2014年、2015年、2016には3年連続で「最優秀パートナーズ賞」を授与されています。