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電通、生活者のメディア視・聴・読習慣を可視化し、30の「メディアライフスタイル」に類型化

  • 調査レポート

PDF(1,165KB)

2018年7月18日

「ソーシャル・シークエンス分析」のマーケティング活用はじまる

株式会社電通(本社:東京都港区、社長:山本 敏博)のシンクタンク「電通メディアイノベーションラボ」は、株式会社ビデオリサーチ(以下、「VR社」)との共同で、時間帯ごとの接触メディア・接触場所・行動状況など生活者のメディア視・聴・読習慣を可視化し、30のメディアライフスタイル(=メディア接触習慣)に分類しました。
当調査は、VR社が提供する生活・メディア行動調査データ(=MCR/ex※1、東京50キロ圏に住む12~69歳の男女4,971名が対象)を「ソーシャル・シークエンス分析」※2と呼ばれる統計解析手法で行いました。

近年、メディアの多様化に伴いメディア接触行動も複雑化する中、人々のメディア接触習慣の全体像を把握することは、基本課題でありながら困難とされていました。今回の分析では、生活者の多様なメディアライフスタイルを詳細に把握するため、30スタイルに分類して解説しています。本リリースではその成果の一部をご紹介します。

1.生活者のメディア視・聴・読習慣を30の「メディアライフスタイル」に類型化
自宅内・外での各種メディア・機器接触行動を672時点(7曜日×24時間×15分刻み)で分析したところ、メディアへの「平均接触時間」や「頻度」で表す従来の手法を超え、「生活時間の流れ」の中でそれらを把握することができました。この複数のサンプルを表として可視化し、まず7つの「族」に分類しました。

①    テレビ中心族(17.7%)
②    メディア以外中心族(16.1%)
③    月~金外出族(29.1%)
④    早寝早起き族(11.2%)
⑤    深夜メディア族(15.7%)
⑥    外泊・徹夜族(5.3%)
⑦    リズム不規則族(4.8%)
                
この7つの「族」をさらに統計分類し、30に及ぶ「メディアライフスタイル」を抽出しました。(次ページの図表1参照)

         
 
7つの「族」は、生活自体のリズムの違いにより、日中の在宅率が高いグループ(①・②)、日中の外出率が高いグループ(③・④・⑤)、生活が不規則なグループ(⑥・⑦)の3大グループに分けることができます。①~⑤の5つの「族」(全体の89.9%)は規則的な生活を送っていますが、基本的な在宅率や平日と土日の外出率の高低などにより、メディア接触のタイミングは大きく異なっています。
また、メディア接触のタイミングが同じでも、テレビ中心の接触なのか、それともPCやモバイルやその他のメディアなのかなどにより、スタイルが異なります。
30スタイルのうち最も構成比が大きかったのは③の「月~金外出族」に含まれる「夜中心テレビ視聴型」で、その構成比は12.7%(n=632)でした。

2.メディア視・聴・読の生活時間におけるパターンを可視化
図表2は、生活者が月曜の朝5時から24時間、15分おきに、自宅内・外のどちらで何をしているのかを把握し、積み上げて100%で表したもので、30スタイルのうち最も構成比が大きい「夜中心テレビ視聴型」のメディアライフスタイルに該当する生活者の例です。
朝の起床後、すぐにテレビをオンにして、メディア接触以外の作業を行っています。また、昼12時頃には宅外でのモバイル利用行動を、夜19時頃からは、宅内での"テレビの専念視聴"や"ながら視聴"をしています。

    
同じく、1週間(月曜~日曜)の行動では、図表3にあるように、月曜から金曜までは規則的なメディア視・聴・読の行動を繰り返しています。土日は日中の在宅率が高まり、宅内で1日を通じてテレビを視聴しています。

     
 
一方、少数派の例として、「③月~金外出族」の「月~金の外出時ラジオ聴取型」スタイル(構成比0.7% n=35)を見ると、図表4にあるように、宅外の黄色で示されたメディア行動のほとんどは、ラジオの"ながら聴取"です。また、図表2では見えなかった緑色の領域は、"ラジオの専念聴取"です。30スタイルまで細分化することによって、少数ながら際立った特徴を持つスタイルも把握することができました。

    
 
また、図表5にあるように、「⑤深夜メディア族」の「土日在宅・23時以降ピーク型」スタイル(構成比4.3% n=216)の該当者は、月曜~金曜にかけて日中はほとんど外出しているため、宅外でのモバイル利用が盛んです。さらに帰宅が遅いこともありメディア接触のピークが夜の23時にまで及んでいます。その反動からか、土日の在宅率が高く、特に多くの人がテレビのタイムシフト視聴(赤)での「まとめ見」やモバイルの利用をしています。多忙な仕事生活を送るテレビ好きのタイプであることがうかがえます。
      
    
 
本リリースで紹介した例では調査対象の「性別」「年齢」「居住地」「職業」など基本属性情報を省略していますが、マーケティングへの活用にあたり、これらを掛け合わせることで、それぞれのメディアライフスタイルの背後にある人物像を詳細に描くことが可能です。

今後も電通メディアイノベーションラボでは、こうした取り組みを広げ、全国各地区の比較や経年変化を踏まえての未来展望、さらにはメディア以外の生活行動を交えた分析など、さまざまな成果を発信し、多様化する社会に関する共通理解を広めていきたいと考えています。

★本調査結果は、「ウェブ電通報」(https://dentsu-ho.com/)でわかりやすく紹介しています。

以 上

※1 MCR/ex
VR社が1997年から毎年行っている生活者行動の総合的なデータベース。特定の1週間の基本的な生活行動とメディア接触行動について、日記形式で15分単位で記録したデータが時間軸に沿って収録されています。今回用いたのは2017年度の東京50キロ圏に住む12~69歳の男女4,971名のサンプル。2014年以降は、全国主要7都市圏で調査が実施されています。

※2 ソーシャル・シークエンス分析
出来事や状態の変化など順序のあるデータを分析する統計解析手法の一つ。1980年代に遺伝子配列の解析のための手法として開発された後、90年代に欧米で社会調査データ分析への応用が広がり、主に各国の青年が学業期から就業を経て家族形成に至るライフコースなど長期間にわたる調査データの分析に適用されてきました。2010年代には諸外国で応用技法やソフトウェア環境が整備されてきましたが、現在に至るまで日本での分析実施例はほとんど知られておらず、特にメディア接触行動データでの適用事例は世界的に見ても未開拓であると考えられます。

このページに関するお問い合わせ先

【本件に関する問い合わせ先】
株式会社電通 コーポレートコミュニケーション局 広報部
       渓、小嶋  TEL:03-6216-8041

【調査に関する問い合わせ先】
株式会社電通 電通メディアイノベーションラボ
       美和、森下 Email:mediainnovation@dentsu.co.jp

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