ドコモ、電通、博報堂DYメディアパートナーズ、LIVE BOARDの4社でOOH市場におけるメジャメントの標準化とDOOH市場の拡大を推進
2023年12月22日
株式会社NTTドコモ
株式会社電通
株式会社博報堂DYメディアパートナーズ
株式会社 LIVE BOARD
株式会社博報堂DYメディアパートナーズ(以下、博報堂DYメディアパートナーズ)は、株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)と株式会社電通(以下、電通)が共同で設立した株式会社 LIVE BOARD(以下、LIVE BOARD)に出資し、高い成長率を示すDOOH※1市場の普及・拡大を協働で推進することにドコモ、電通、LIVE BOARDと2023年12月21日(木曜)に合意いたしました。
これによりドコモ、電通、博報堂DYメディアパートナーズ、LIVE BOARDの4社は、業界全体で統一したOOH※2メジャメントの策定を推進し、テレビ・デジタル・DOOH3つのメディアで共通した指標により効果測定が行える世界の実現と、OOH市場の拡大をめざして取り組んでまいります。
LIVE BOARDは、2019年2月にドコモと電通との間で、日本のOOH市場のDX化を推進するために設立した合弁会社です。OOH市場で国内初※3の「インプレッション(VAC)」※4に基づいた配信を実現し、"そのとき、その場所で、その広告を"見たと推定される人数をもとにして広告を配信し課金する広告モデルを展開してきました。現在は、屋外・屋内、電車内、駅構内など日本全国の交通系や屋内外の媒体企業19社との連携により、51,700面以上、リーチ数3,000万MAUを超える配信面を束ねる独自ネットワークの構築と、これに国内最大級の通信キャリアのビッグデータをお客さまから同意を頂いた範囲で掛け合わせることで、性・年代別のターゲティングなど、従来のOOHでは難しかった"ヒト"を基点とした配信を実現しています。
近年のグローバルOOH市場では、統一化された指標でのデータ活用によるプログラマティックOOH※5市場が急速な拡大をみせていますが、日本のOOH市場は、諸外国と比較してメディアが細分化された市場環境のため、指標の統一化に時間を要している状況にあります。
LIVE BOARDでは、ドコモデータを活用して、広告主の広告予算に対し、ターゲットとするユーザーへのリーチ最大化や、実施後のユーザー分析により、更なる効果改善が図れるエコシステムを実現すべく、市場の新たなメジャメントの開発と、その標準化に向けて取り組んできました。
既に電通では、2023年11月に広告プランニングツール「クロスメディア・プランナー」※6にLIVE BOARDが提供するデータを搭載し、テレビ、デジタルにDOOHを加えたプランニングが可能になっています。また、博報堂DYメディアパートナーズでも、メディア横断での統合運用/効果最大化を実現する「AaaS(Advertising as a Service)」※7において、LIVE BOARDが提供するデータの搭載を予定しています。
日本最大の広告会社である電通および博報堂DYメディアパートナーズが、各社の広告プランニングツールにおいてLIVE BOARDが提供するデータを採用することは、広告業界においてDOOHがテレビやデジタルに次ぐ認知系メディアとして一翼を担うための大きな一歩であると考えており、この4社の活動を通じ、OOH業界の統一的なメジャメントの策定をリードすると共に、広告主の広告効果を最大化する統合的なメディアプランニング、最適化配信の運用管理が行える世界をめざします。
◆各社コメント
【ドコモ】
ドコモは、イノベーションにより新たな生活価値やライフスタイルを生み出し、社会を大きく変えていきたいと考えています。ブランドスローガンとして「あなたと世界を変えていく。」を掲げ、LIVE BOARDの設立以降、電通と協働し、日本のDOOH市場の進化・拡大に向け取り組んで参りました。このたび、博報堂DYメディアパートナーズとパートナーシップを築けることを大変嬉しく思っております。今回の取組により、テレビ、デジタル、DOOHの統合メディアプランニングが行える世界の実現を図り、更なるOOH市場の拡大に4社協働で取り組んで参りたいと考えております。
【電通】
電通は顧客企業の事業成長に寄与すべく広告効果の最大化を目指し、「AX(Advertising Transformation)」※8に取り組んでいます。多様化するメディア環境において、異なるメディア間での広告予算配分や効果予測・分析を行うプロセスは複雑さを増し、効率的かつ効果的なメディアプランニングを行う必要性がますます高まっています。そのなかでOOH領域はテレビ・デジタルに次ぐ認知系メディアと称される一方、メディアプランニング/検証においては、テレビ・デジタルと分断された状態が課題とされていました。電通はLIVE BOARDの事業推進を通じて、広告主に対して3つのメディアを統合した形でのソリューションの提供を目指してまいりましたが、新たに博報堂DYメディアパートナーズをパートナーとして迎え入れ、この取り組みを業界全体に広げていきたいと考えています。
【博報堂DYメディアパートナーズ】
博報堂DYメディアパートナーズは、日本で唯一の「総合メディア事業会社」です。媒体社やコンテンツホルダーのパートナーとしてコミュニケーションの価値向上を通じ、グループの広告会社と連携して広告主の課題に対応し、コミュニケーション市場を創造してきました。また広告メディアビジネスの次世代型モデル「AaaS®(Advertising as a Service)」を提案し、「データ✕システム✕アルゴリズム✕人」の力を最大限発揮することで広告効果を可視化・最大化し、広告領域のイノベーションを推進しております。このたびの資本参画を通じて4社のパートナーシップを活かし、業界全体の発展と市場のさらなる拡大にむけて協働で取り組んでまいります。
【LIVE BOARD】
昨今のDX化により、数年でOOH業界も大きな進歩を遂げてきました。私たちは設立時から国内における「プログラマティックOOH」を導入すべく、ドコモのテクノロジーとビッグデータ、電通のネットワーク力を軸にこれまで尽力してきましたが、この度の博報堂DYメディアパートナーズとの合意は、当社はもちろん、業界内でもさらなる発展に繋がると信じております。私たちは、今後もOOH業界の飛躍を促進することで、国内の広告業界の発展を加速させられるように邁進してまいります。
今後、ドコモ、電通、博報堂DYメディアパートナーズ、LIVE BOARDの4社は、メジャメント指標の統一化および標準化の推進、DOOHを加えたテレビ、デジタルとの統合的なメディアプランニングを通じて、広告効果の最適化に向けた運用を可能とし、OOH市場の拡大に貢献してまいります。
※1 「DOOH」とは、Digital Out of Homeの略で、交通広告、屋外広告、商業施設などに設置されたデジタルサイネージを活用した広告媒体のことです。
※2 「OOH」とは、Out of Homeの略で、交通広告や屋外広告、商業施設での広告など、家庭以外の場所で接触する広告媒体の総称です。
※3 2019年1月16日当時、電通調べ。
※4 「インプレッション(VAC)」とは、Visibility Adjusted Contactの略で、視認調査に基づく視認率を加味したインプレッション(のべ広告視認者数)のことです。LIVE BOARDは、OOHグローバルメジャメントガイドラインにて推奨されている、視認調査に基づく視認率を加味したインプレッション(VAC=Visibility Adjusted Contact / のべ広告視認者数)を採用しています。媒体の視認エリアの中にいる人数(OTS=Opportunity to See)のうち、OOH広告に接触する可能性のあるのべ人数(OTC=Opportunity to Contact / 視認エリア内での移動方向や障害物の有無を考慮)を定義。この数に媒体に応じた視認率を加味することで、実際に広告を見るであろうのべ人数(VAC)を推計しています。
※5 「プログラマティックOOH」とは、Programmatic (Digital) Out Of Homeの略で、時間帯や、天気・気温等、エリアごと、オーディエンスデータごとにプラットフォームを介して広告配信の自動化が行えるDOOH(交通広告、屋外広告、商業施設などに設置されたデジタルサイネージを活用した広告媒体)のことです。
※6 「クロスメディア・プランナー」とは、「テレビ×デジタル」広告の統合メディアプランの作成や予測を行うプランニング支援ツールです。2023年11月より、LIVE BOARDのDOOH媒体もメニューに追加され、「テレビ×デジタル×DOOH」のメディアプランのシミュレーションが可能になりました。
※7 「AaaS」とは、統合的なメディアプランニングから、広告枠のバイイング、広告効果のモニタリングをワンストップで支援することでマーケティング戦略上最適な広告メディア活用を可能にするサービスで、「Analytics AaaS」「Tele-Digi AaaS」「TV AaaS」「Digital AaaS」の4つのサービス群から構成されています。
※8 「AX(Advertising Transformation)」とは、広告の高度化・効率化を実現するための、広告ビジネスの変革業務です。
* 「AaaS」は博報堂DYメディアパートナーズの登録商標です。
このページに関する
お問い合わせ先
株式会社電通
jigyokoho@dentsu.co.jp