CMO Survey

電通グループ(ブランド:「dentsu」、本社:株式会社電通グループ)は、世界のCMO(最高マーケティング責任者)を対象とする調査を実施しています。2018年に調査を開始し、その結果を発表しています。なお、マーケティングにおけるメディアの変革に関するインサイトに焦点を当てたメディア版の他、CX版、クリエイティブ版の3つのプラクティスをテーマに調査しています(日本語版を作成していない領域あり)。

CMO調査 2026(メディア版)

世界主要市場のCMO(最高マーケティング責任者)を対象とする調査:2026年実施

主な調査結果

  • 「パーセプティブCMO(洞察力の高いCMO)」の台頭
    dentsuは、生活者の視点と最も近い認識を持つ新たなマーケティングリーダー層を「パーセプティブCMO」と定義しました。世界のCMOの17%を占めるこの層は、売上成長、イノベーション、変革(トランスフォーメーション)への備えといった点で、他のCMOを一貫して上回る成果を上げています。彼らはAIの導入に積極的で、新興メディアエコシステムへの投資も早期に行っています。また、二桁の売上成長を達成している組織で活動している可能性が高いことも特徴です。
  • 楽観的な見通しが投資を後押し
    生活者の間では悲観的な見方が広がる一方で、CMOは業績は堅調であると報告しており、自身の在籍する組織が売上成長を記録したと回答したCMOは全体の90%でした。これにより、特に北米および中南米においてマーケティング投資の拡大につながっています。
  • AIはCMOの中核的ミッションに
    CMOは、「AI時代におけるマーケティングの再設計」が、顧客満足度や顧客基盤の成長と並ぶ中核的な任務になったと述べています。10人中9人のCMOが、新たなAI機能がすでに戦略に影響を与えており、効率性の向上や、新たなサービスの創出を可能にしていると回答しています。
  • メディアが最も強力な成長エンジンに
    2026年には世界の広告費が1兆米ドル超に達すると予測される中※4、CMOの大多数は、メディアがビジネスパフォーマンスにおいて極めて重要な役割を果たしていると考えています。メディアがますますアルゴリズム化・ショッパブルメディア化(ページなどを離れることなく即座に購入できる機能・仕組みを持ったメディアのこと)するにつれ、リーダーたちは生活者の興味・関心を引くためのプランニング、AIによって強化された検索、クリエイターを起点としたSNSや動画プラットフォーム上の経済圏にいる生活者とのエンゲージメントを図っています。一方で、クローズドなテクノロジープラットフォームにおける透明性や可視性の不足については、引き続き懸念を示しています。日本市場においては、CMOがリニアテレビの視聴の低下やブランド投資・パフォーマンス投資のバランスに憂慮し、テレビ、CTV、VOD、ショート動画、SNS、検索、リテールメディアを横断して、ブランド形成と獲得効率をどう再設計するかに関心があります。
  • エンターテインメント分野との提携が加速
    91%のCMOが、文化的影響力が最も強い層にリーチするため、スポーツ、ゲーム、エンターテインメントIPへの投資を拡大しています。「大幅に投資を増やしている」と回答した割合は、メキシコ(44%)、英国(40%)、インド(40%)が上位を占めました。また、85%以上のCMOがアニメIPへの投資を拡大しており、ゲーム分野との提携も多くの地域で主流となっています。ゲーム関連の取り組みを一切行っていないCMOは10人に1人未満です。日本でもエンタメIP連携は戦略投資になり、30%のCMOが予算を大幅増と回答しています。

■本調査のレポート(英語版)は以下のURLよりダウンロードいただけます。
URL:https://insight.dentsu.com/cmo-navigator-media-edition-2026/

※1: 日本、インド、オーストラリア、中国、南アフリカ、フランス、スペイン、イタリア、ドイツ、イギリス、メキシコ、ブラジル、カナダ、米国
※2: プラクティスとは、電通グループがグローバルで提供するサービスの括りの名称
※3: 特定の企業や運営者が利用条件や技術仕様を管理し、利用者や提供者が限定される媒体・サービス
※4: 詳細は以下のプレスリリースをご覧ください。
「電通グループ、2026年の世界の広告費成長率予測を発表」
URL:https://www.group.dentsu.com/jp/news/release/001577.html

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CMO調査 2025(クリエイティブ版)

世界主要市場のCMO(最高マーケティング責任者)を対象とする調査:2025年実施

本調査が示す2025年以降の10の主要テーマは下記のとおりです。

アルゴリズムを先読みする
アルゴリズムで成功することは、トレンドに追随するのではなく先導することを意味します。最新のミームや流行を追いかけるだけでは効果は次第に減少し、コストは上昇し、認知度も低下してしまいます。71%のCMOが「アルゴリズムで勝てなければ存在感を失う」と考えている一方で、79%が「アルゴリズムの最適化を優先しすぎると、似たようなコンテンツばかりになってしまう」とも感じています。
共感へ投資する
一見、逆説的ですが、アルゴリズムで成果を上げる鍵となるのは人間らしさです。人と人との間でしか生まれないインサイトが共感を生み、常識にとらわれない発想がイノベーションを生み出すことで、重要な差別化が実現します。86%のCMOが「AI主導の世界では、実際の顧客の声に耳を傾けることがこれまで以上に重要である」と回答しており、さらに87%が「現代の戦略には、より高い創造性、共感力、そして人間性が求められる」と考えています。
アイデアでつなげる
今日、ブランドは共創によって成り立つべきであると考えるCMOが圧倒的多数です。91%が「今後のブランド構築はブランド、クリエイター、プラットフォームによるパートナーシップによって行われる」(前年比+14ポイント)と回答しており、87%が「コミュニティとのエンゲージメントは、ブランドインパクトを拡大させる強力な手段である」と考えています。一方で、82%がコントロールを手放すことを懸念しており、この割合は前年から22ポイント増加しています。
インフルエンサー投資が結果を分ける
共創の重要性を踏まえると、CMOがインフルエンサーへの投資を大幅に増やす計画を立て、インフルエンサーコンテンツが可視性やコンバージョンを高める上で果たす役割を戦略的に捉えているのは当然と言えます。90%のCMOが「ソーシャルメディアとインフルエンサーコンテンツは従来型広告よりも高いエンゲージメントを生む」と考えており、39%が今後ソーシャルメディアとインフルエンサーマーケティングに予算の20∼30%を投資する計画を立てています。
カルチャーとの間のジレンマ
多くのマーケターは直感的に「現代のブランド構築はカルチャーを通じて行われる」と認識しているものの、それを継続的かつグローバル規模で実行できると確信している人は多くありません。81%のCMOが「これからの時代はカルチャーを通じたブランド構築が重要だが、その具体的な手法についての成功例がまだ十分に存在しない」と回答しており、また40%が「自社ブランドがどのように、またどの分野でカルチャーと信頼性をもって結びつくべきかを見極めることは大きな課題である」と感じています。
イノベーションの必然性
これまで実証されてきた手法の効果が薄れる中、イノベーションはもはや「あれば良いもの」ではなく「不可欠なもの」となっています。マーケターの40%が2025/2026年のマーケティング予算のうち、20∼30%をイノベーションに割り当てる計画を立てています。また、変化のスピードが加速し続ける現代において、90%が「イノベーションはサイドプロジェクトとしてではなく、最も差し迫ったビジネス課題解決に向けて行うべきだ」と考えています。
人工知能と共に働く時代
AIはすでにCMOたちの日常業務に欠かせない存在となっています。今日、ほとんどのCMOが、リサーチの要約、コピーの草稿、思考の整理などのワークフローでAIを取り入れ、そのうち30%以上が日常的に活用しています。こうした状況は、エージェンシーの内部プロセスの透明性に関心を深め、料金モデルに関する新たな議論を生んでいます。同時に、AIと人間のクラフトやクリエイティビティに対する認識をも急速に変えつつあります。
人間らしい体験とは
マーケターが従来のチャネルでの顧客との接触に自信を低下させる今だからこそ、体験はブランド構築の鍵なのです。たとえ未来の体験が現在とは大きく異なろうとも、その重要性は変わりません。CMOの86%が「現代のブランドは体験によって築かれる」と答える一方、興味深いことに73%が「AIによってブランド体験が薄れるかもしれない」と懸念しています。知的なパーソナライゼーションと革新的な新インターフェースが、クリエイティブなブランド体験を生み出す重要な鍵になると考えられています。
賢くつながるコンテンツへ
単なるスケールの追求は、もはや魅力を失いつつあります。現代のCMOが求めているのは、効率と効果のバランスを取り、カスタマージャーニーを軸としたダイナミックで適合性の高いコンテンツを、適切なタイミングで適切なメッセージとして届けることです。しかし、世界のCMOの78%が「コンテンツ制作数は増えているものの、その影響力は低下している」と懸念しています。そして、CMOは、カスタマージャーニーや業務変革を深く理解している戦略的制作パートナーを求めています。
センスを信じよう
CMOは、自律エージェント型AIがカスタマーエクスペリエンスとパーソナライゼーションに飛躍的な進歩をもたらすと予測する一方、信頼とセンス、ブランド選好がこれまで以上に重要になると考えています。CMOの89%が「自律エージェント型AIの時代には信頼とセンスがかつてないほど重要になる」と回答しており、90%が「ブランドが消費者の“買い物かご ”に残り続けるためには、強いブランド選好が欠かせない」と認識しています。
オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、メキシコ、南アフリカ、スペイン、米国、英国

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CMO調査 2025(CX版)

世界主要市場のCMO(最高マーケティング責任者)を対象とする調査:2025年実施

今回の調査では、CMOが現在認識している課題、注目する分野、今後のビジネスの考え方を明らかにするとともに、AIからブランドロイヤルティまで、変化する要素と不変の要素を浮き彫りにしています。本レポートは、世界中の多くの企業に、顧客・ユーザーとの最適な関わり方を把握するために活用して頂くことを目指しています。

■日本語版:
日本事業を統括・運営するdentsu Japanの、中核企業の一社である株式会社電通デジタル(拠点:東京都港区、代表取締役社長執行役員:瀧本 恒)が、dentsuのエージェンシーブランドの1つであるMerkle(マークル社)が2025年7月に発表した英語版を、日本語版として編集しました。
本調査の詳細レポート(日本語版)は電通デジタルのプレスリリースページよりダウンロード可能です。
URL:https://www.dentsudigital.co.jp/news/release/services/2025-1202-000281

■英語版:
dentsuのエージェンシーブランドの1つであるMerkle(マークル社)が2024年7月に発表しました。
下記URLよりご参照ください。
URL:https://www.merkle.com/en/merkle-now/ebooks/2025/cmo-navigator-cx.html

※1: 日本、インド、中国、オーストラリア、スペイン、スイス、ポーランド、イタリア、ドイツ、イギリス、メキシコ、ブラジル、カナダ、米国
※2: プラクティスとは、電通グループがグローバルで提供するサービスの括りの名称

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CMO調査 2024(クリエイティブ版)

世界主要市場のCMO(最高マーケティング責任者)を対象とする調査:2024年実施

本調査が示すマーケターに求められる8つの重要課題は下記のとおりです。

オムニチャネル・クリエイティビティからオムニプレゼント・クリエイティビティへ
変化の激しい世界では成長が難しく、CMOはコミュニケーションだけでなくビジネスのあらゆる面でクリエイティビティを必要としています。82%が、クリエイティビティがかつてないほど成長を引き出す可能性を秘めていると考えています。
シェア・オブ・ボイスからシェア・オブ・カルチャーへ
メディア消費行動が大きく変化した世界では、ブランドは(単なる広告だけでなく)カルチャー、コンテンツ、エンターテインメントを通じて、新しい方法でリーチを拡大していくことになるでしょう。CMOの88%が、ブランドが生活者のカルチャーの一部になることがこれまで以上に重要だと考えています。
コントロールからコンダクト(指揮)へ
今日のブランドが、生活者のネットワーク、パートナー、クリエイターのエコシステムを通じて構築されていることをCMOは認識しています。彼らの77%は、将来、マーケティングはブランド、クリエイター、プラットフォーム間のパートナーシップになるだろうと認めています。
シームレスな体験から唯一無二な体験へ
製品の優位性が瞬く間に模倣される中、ブランドはつながりのある特徴的なブランド体験を通じて差別化を図ります。マーケターの75%が、コミュニケーションからコマースまで、あらゆるコンタクトポイントがブランドストーリーを伝えることができ、また伝えなければならないと認識しています。
知見から先見へ
CMOは、今の顧客の声だけでなく、未来のトレンドや消費者願望を予測し、行動するというプレッシャーと向き合っています。79%が、データや知見を駆使して未来の製品や提供価値を予測することが求められているとしています。
競争相手としてのAIから共同作業者としてのAIへ
AIが成熟するにつれ、CMOは人間の創造性を脅かす存在としてではなく、協力者や共同クリエイターとしてのAIの可能性を再評価しています。生成AIが私たちを感動させるコンテンツを作ることはないだろうとするCMOの割合は、前年比で18ポイント減少しました。
先端のイノベーションからコアのイノベーションへ
変化のペースが加速するにつれ、顧客は予算のかなりの割合をイノベーションに投資しています。それはもはやニッチというレベルでも、あったら良いというものでもありません。マーケターの79%は、予算の10%以上をイノベーションに投資する予定であり、うち56%は20%以上投資する予定ということです。
規定課題に対応するだけでなく、ビジネスを変革し、社会を変えるパートナーへ
先行きが不透明な中、成長の原動力としてのマーケティングの役割はますます重要になっています。CMOは代理店に、単に指示に応じるだけでなく、クリエイティビティの力で自分たちのビジネスを変革する手助けをしてくれることを望んでいます。そして 70%が、エージェンシーには常に自分たちが望むものではなく、自分たちが必要としているものをもたらしてほしいと回答しています。
※: オーストラリア、ブラジル、中国、カナダ、ドイツ、イタリア、インド、日本、メキシコ、サウジアラビア、スペイン、アラブ首長国連邦、米国、英国

本調査の詳細レポート(日本語版)は以下のURLよりダウンロード可能です。
URL:https://www.group.dentsu.com/jp/news/pdf/dentsu-creative-cmo-survey-2024-jp.pdf

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CMO調査 2024(CX版)

世界主要市場のCMO(最高マーケティング責任者)を対象とする調査:2024年実施

■日本語版:
本調査の詳細レポート(日本語版)は電通デジタルのプレスリリースページよりダウンロード可能です。
URL:https://www.dentsudigital.co.jp/news/release/services/2024-1204-000189

■英語版:
dentsuのエージェンシーブランドの1つであるMerkleが2024年10月に発表しました。
下記URLよりご参照ください。
URL:https://www.merkle.com/en/merkle-now/ebooks/2024-cmo-navigator-cx.html

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CMO調査 2020

世界主要市場のCMO(最高マーケティング責任者)を対象とする調査:2020年5~6月実施

主なファインディングス

  • CMOにとって現在の最大の課題は、コロナ禍が生活者の消費行動にどのような恒久的な変化をもたらすかを理解・洞察すること。
  • CMOの約3分の2(62%)が、調査時期から12カ月間はマーケティング予算を削減あるいは横ばいにする見通しを示しており、これによりCMOの直面する課題がさらに困難なものになると考えていること。
  • 新しい戦略的思考が不十分であるため、CMOの約半数(49%)が過去の不況時に採用したアプローチに基づく回復戦略を策定しており、新たな戦略を検討しているのはCMOの10人に1人にとどまること。
  • その一方で、「フロンティアCMO」とも言うべきCMOが台頭し、特に商品・サービスの開発を通じて、変わりゆく時代の中で変わらない理念を体現する「戦略的なマーケティングアジェンダ」を実現する動きが生まれてきていること。

上記のとおり、CMOが直面している最大の課題は、コロナによって生活者の消費行動がどのように変化し、コロナ後に、どのような消費行動が失われるかを洞察することにあります。「CMO調査2020」の結果は、生活者ニーズの変化とそのスピードに合わせてビジネスを調整していくことの難しさと、生活者による支出の減少によってその調整がさらに困難になっていくであろうことを示唆する一方で、「フロンティアCMO」と名付けた新たなリーダーシップスタイルのCMOが回復を主導していく可能性を示唆しています。

そして、その「フロンティアCMO」が追究する戦略には次の5つが含まれていること、および「フロンティアCMO」には他のCMOよりもデジタル・トランスフォーメーションを管轄するケースが非常に多く、ビジネスや業界の未来を先導する能力や経営層への影響力が大きいことが分かりました。

「フロンティアCMO」が追究する5つの戦略

  1. ハイパーエンパシー(超共感):優れた消費インテリジェンス(データ分析を通じ、生活者による消費行動を統合的に理解する能力)の開発
  2. ハイパーアジリティー(超機敏):新たなメッセージ、製品やサービスの迅速な開発
  3. ハイパーコラボレーション(超連携):マーケティングミックスのすべての要素の統合化
  4. ハイパーコンソリデーション(超整理統合):ブランド統合やM&Aを通じた回復力の構築
  5. ハイパートランスパレンシー(超透明):事業のあらゆる側面でマーケティングの目的を浸透

電通インターナショナルは、「CMO調査2020」の詳細レポート(英語のみ)を無償で提供しており、下記URLからダウンロードすることができます。
https://www.dentsu.com/sg/en/reports/cmo_survey_2020_31eb6f5

<調査概要>
「CMO調査2020」は、2020年5~6月に、世界の主要12市場、1,361名のCMO(最高マーケティング責任者)または同等の役職者を対象に実施(各市場で100名以上)。対象市場は、日本、オーストラリア、ブラジル、中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、ロシア、スペイン、英国、米国。

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CMO調査 2019

世界主要市場のCMO(最高マーケティング責任者)を対象とする調査:2019年実施

CMOにとって短期的な指標達成の重圧は大きいものの、彼らはマーケティングの力点を、デジタルトランスフォーメーションを本格的に推進することに移しつつある。

  • CMOの約8割は、デジタル化の進展に伴い、ビジネスを単に最適化するだけでなく、ビジネスそのものを変革しなければならないと認識しており、将来のイノベーションのためには、マーケティングが果たすべき責任がより重要になると考えている。
  • しかしCMOにとって、ビジネスの「変革」と製品・サービスの「イノベーション」は、企業のマーケティング機能における役割の中で、優先順位が低く位置付けられている。
  • 将来のビジネスの成功に必要と考えているマーケティング能力と、現在実際に備えている能力との間には大きなギャップが生じており、その中でもデータの収集・管理・分析における理想と現実の隔たりが顕著な課題となっている。

トランスフォーメーションとイノベーションは、企業として取り組むべきマーケティング機能の中で優先順位が低い。

図:企業のマーケティング機能の中で、最も重要な役割は?

将来的に重要とされるマーケティング能力と、実際のパフォーマンスとの間には大きなギャップが存在している。

図:将来のビジネスの成功にとって、以下の各能力がどれだけ重要と考えているか - 現在その能力をどれだけ備えているか?

短期的指標とマーケティングに対する投資の制約が、変革に対する障壁である。

  • 長期的な投資を確保できないことが、CMOの50%における関心事(上位3回答計)に挙げられており、マーケティング戦略を実践する上で最も重大な障壁となっている。
  • CMOの64%が、目に見える短期的な成果を上げることへの圧力がさらに高まると予想しており、半数近くが、短期的目標に焦点を当てたマーケティング戦略を立案している。
  • 今後1年間の見通しでは、CMOの64%が企業収益の増加を見込んでいるが、収益は増加するにもかかわらずマーケティング予算は横ばいまたは減少すると予測しているCMOの割合は41%に達している。

今後のマーケティング予算における投資の増加は、あまり大きくは見込まれていない。

図:今後1年間で、マーケティング予算はどれだけ増減すると予測するか?

CMOは、短期的指標が及ぼすマーケティング予算に対する制約の中で、顧客を中心に据えたマーケティング機能の実現のために、ビジネスの最適化、デジタルトランスフォーメーション、長期的なブランド構築におけるバランスをとる必要に迫られている。

<調査概要>
調査対象国:オーストラリア、中国、フランス、ドイツ、イタリア、日本、ロシア、スペイン、英国、米国の10市場
調査対象者:CMO(最高マーケティング責任者)または同等の役職者1,000名(各国100名)

CMO調査 2018

世界主要市場のCMO(最高マーケティング責任者)を対象とする調査:2018年実施

データの利活用の進化に伴い、世界市場におけるマーケティングに対する投資は増加する。

  • CMOの約3分の2が、今後1年間でマーケティング予算は増加すると予測している。テクノロジー業界をはじめとして、多くの市場・業種で予算は増加傾向にあるが、食品・飲料、自動車業界では予算削減の可能性が高い。
  • 短期的な予算は一般的に増加傾向にあるが、長期的な投資を確保することが、CMOの戦略の実践にとって最も重要な課題である。
  • ターゲットとなる人々の把握においてデータを有効的に活用することは、最も有力な戦略的機会であるが、その一方で、データ侵害、情報漏洩は最も大きなリスクである。
  • CMOの60%は、GDPR(EU一般データ保護規則)が、消費者と直接的な関係を築くことをより困難にすると考えている。また、CMOの61%は、より多くのデータが入手できるようになったものの、そこから適切な洞察を導き出すことは難しいと考えている。
  • イノベーションをマーケティングの主要な役割と位置づけているCMOは全体の3分の1に過ぎず、デジタル経済に必要なマーケティング能力がリスクにさらされている。

多くのCMOが、今後1年間でマーケティング予算は増加すると予測している。

図:今後1年間で、マーケティング予算はどれだけ増減すると予測するか?(業種別)

現実の人々を把握するためのデータの活用が、CMOにとって最も大きな戦略的機会である。

図:今後2~3年間で、何が最も大きな戦略的機会になると予測するか?

データ侵害が、CMOにとって最も大きな戦略的リスクである。

図:今後2~3年間で、何が最も大きな戦略的リスクになると予測するか?

CMOは、新たな能力を磨いて自らの役割を強化する機会と、データとデジタル経済がもたらすリスクと課題とのバランスをとるという、大きな課題に直面している。成長の原動力となるデータの重要性の高まりを反映して、デジタルメディアへの投資、マーケティングの内製化、専門家の役割の拡大は、いずれも投資優先順位の上位に位置づけられている。

<調査概要>
調査対象国:オーストラリア、中国、フランス、ドイツ、イタリア、日本、ロシア、スペイン、英国、米国の10市場
調査対象者:CMO(最高マーケティング責任者)または同等の役職者1,000名(各国100名)