「人」基点の独自シミュレーションモデルで、マーケティングの投資対効果の最大化に貢献

 株式会社電通(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員:佐野 傑)は、企業が行うさまざまなマーケティングのシナリオを事前に検証し、KGI(重要目標達成指標)達成に向けた効果的なマーケティングを実現する新たなシミュレーションモデル「People Simulator」を開発しました。本日より顧客向けサービスとして提供を開始します。
 マーケティング基盤となる「People Simulator」において、生活者一人ひとりの消費行動を精緻に再現した仮想空間(市場)を構築し、事前に複数のマーケティングシナリオを多角的に検証します。これにより、プランニングの高度化やマーケティングの投資対効果(mROI)の最大化に貢献します。

〈「People Simulator」イメージ〉
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 昨今、企業のマーケティング施策においては適切な予算設定・配分が一層重要となり、mROIの向上が求められています。一方、生活者関連のデータは膨大で多種多様化しており、データを活用したマーケティング施策の高度化も着実に進展していますが、生活者の意識や行動の実態を十分に理解した上でのマーケティングは容易ではありませんでした。
 このため当社は、2005年から「人」を基点とした各種データに基づくマーケット手法の開発を進め、自動車や飲料などの分野で検証を重ねることで、独自の手法を構築してきた経緯があります。そして誕生した「People Simulator」は、「エージェント・ベース・モデル(Agent-Based Model)」※1に基づいて仮想市場を構築し、生活者一人ひとりを「エージェント」としてモデル化することで、複雑な消費行動を再現するシミュレーションモデルとなりました。独自調査に加え、当社が保有する生活者のパネルデータや広告統計データを掛け合わせることで、生活者一人ひとりの意識や行動を精緻に再現できるため、市場全体の把握に加え、セグメントごとのシェアや個人の購入意向などの検証が行えます。
 時間軸を考慮したシミュレーションも可能で、自社ブランドや競合ブランドのコンディションに合わせて、伝えるメッセージや施策の最適な順番などのプランニングに生かすことができます。プランニングの段階から、オフラインとオンライン、ブランドイメージの形成など、分断されがちな各マーケティング施策をシームレスなマルチシナリオとして比較検討することが可能なため、KGI達成に向けて最もmROIが高いと見込まれるプランを選択することができます。
 さらに今後は、当社グループの大規模調査データと生成AI技術を掛け合わせて構築した「1億人のペルソナ」を仮想的に再現した「People Model」※2との連携を行い、さまざまなカテゴリーでモデル化を推進します。また同時に、「People Simulator」のAI化を図ることで、さらなる機能拡張を推進していきます。

〈「People Simulator」を活用したアウトプット例〉
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 当社は今後も、マーケティング活動を支援する技術やソリューションの提供を通じて、顧客の事業成長に貢献していきます。

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2025047-0527_4.jpg「People Simulator」は、電通が提唱する事業グロースのための次世代マーケティング
モデル「Marketing For Growth」の4つのプロセスすべてに該当するサービスです。

「Marketing For Growth」については以下リリースをご確認ください。
https://www.dentsu.co.jp/news/business/2024/0130-010682.html
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※1 複数のエージェントが同時に活動し相互に作用する状況をシミュレートすることで、複雑な現象を再現し予測するコンピュー タ・モデリングの一種。
※2 2025年5月19日発表:国内電通グループ、AIネイティブ化を加速する独自のAI戦略「AI For Growth2.0」を発表
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2025/0519-010884.html

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