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100 YEARS TRAIN

2020年12月

相模鉄道の相鉄線が創業100年を経て、「都心直通」を実現しました。

沿線以外の人々に知られることは少ない、このローカル線の悲願を、どのようにして「世の中ゴト化」していくのかという取り組みです。


撮影:井上佐由紀

社会に関心を持ってもらうためには、どうしたらいいのか?

100年もの間、神奈川県を走ってきた相鉄線にとって、「都心直通」(JR相互乗り入れ)は、創業以来の大きな悲願でした。まさに歴史的な願いの実現なのです。一方で、これまでの相鉄線に対していだかれているイメージは、「なんとなく垢抜けない」「どこを走っているのか知らない」「地味」という、ややネガティブなものが目立ちました。

そこで、“創業100年にして都心直通の実現”という歴史的タイミングにおいて、「相鉄線の認知を高めるとともに、イメージも大きく変えたい!」という相鉄グループの熱い思いを受け、このプロジェクトがスタートしました。

プロジェクトチームが最初に考えたのは、「相鉄線のことを社会に広く知ってはほしいものの、乗らない人にとっては、 路線変更なんて全く興味ない話なのではないか?」ということ。そこで私たちは、普段相鉄線を利用しない人も、理解・共感できる文脈を探すことから始めました。

「相鉄線は都心直通で、新宿まで15分短縮で行けるようになりました」と言われてピンと来ない人でも、「100年間、神奈川を走り続けた電車が、初めて東京にやってくる」と言われると、ちょっとだけ祝福したくなりませんか?

そんな文脈で私たちが提案したのは、都心直通の利便性を伝える“広告”ではなく、「初めて東京へ乗り入れることをテーマにした“コンテンツ”をつくりましょう!」というものでした。


予算の大半をメディアではなく、コンテンツ制作費に割いていただく

相鉄線を、できるだけ多くの人たちに知ってほしい。でも、単純にテレビCMを使って認知を獲得するという選択は、最初から考えませんでした。15秒のCMをつくってオンエアしても、予算の関係上、出稿量も十分には確保できず、おそらく埋もれてしまうでしょう。

しかも、私たちがやりたいのは都心直通という“情報の伝達”ではなく、あくまで相鉄の“ブランディング”。社会に共感されるコンテンツを丁寧につくり、さらにPR視点を入れ込みながら、できる限りのメディア・報道に取り上げてもらう。同時にSNSでも拡散される。そんなことを目標としてキャンペーンを設計していったのです。

そして制作を開始したのが、「100 YEARS TRAIN」。大正、昭和、平成、令和を走り抜けた相鉄線100年を描いたショートムービーです。

キャンペーン全体予算の半分以上を、その制作費用に回すこととなりました。言うまでもなくそれは、大変なチャレンジでした。公開しても話題にならなければ、本当に誰も知らないまま終わってしまいますから。

ストーリーは大正時代から始まります。相鉄線に乗っていた女性が、隣に座っていたある男性に恋をする。男性は、都心へ向かうために途中駅で乗り換えてしまう。そして男性が落としていった写真を見つめる女性……。昭和、平成と、すれ違いの時代が続いたのち、時は令和となります。スマホを落とした男性を、意を決して呼び止める女性。電車に戻ってくる男性。都心直通が開始したことにより、二人の関係も前へと進み始める……。

そんな物語を、無事、都心乗り入れへの開通に間に合わせて公開することができました。

それぞれの時代の電車、ファッションなどを再現した美しい映像は大いに話題を呼びました。さらに音楽は、「くるり」と「サカナクション」の曲を、業界初の公式マッシュアップで実現するなど、さまざまな側面から、ニュースの素材となる要素を盛り込んだことが功を奏しました。

公開1カ月後には、公式Twitterや公式YouTubeでの動画配信が合計582万再生と、非常に多くの方々に見ていただくことができました。同時にTwitterのツイートでも大きな反響が見られました。

結果として、Yahoo!ニュースはじめ、さまざまなメディアでも紹介され、社会的な話題を創出することができたのです。

話題醸成につながる文脈づくり

動画コンテンツを制作する際に一番大切にしたのは、人々に関心をもっていただき、他の人にも教えたくなるような話題づくりです。クライアントが私たちに託してくれた大切なプロジェクトの結果を、運に任せるようなことはできません。

主な話題づくりのポイントは以下の通りです。

  • 「サカナクション」と「くるり」の楽曲を公式にマッシュアップ(音楽文脈)
  • 「二階堂ふみ」と「染谷将太」の再共演(映画文脈)
  • 時代を反映した衣装/カルチャー(ファッション文脈)
  • 鉄道ファン大興奮の4時代の電車の完全再現(鉄道文脈)
  • エキストラ出演にインフルエンサーを起用(SNS拡散)

これらのポイントをひとつの映像の中に戦略的に仕込み、さまざまなクラスターが反応する文脈をつくり上げたのです。

中でも一番苦労した点は、企業の動画コンテンツとしては異例の、「サカナクション」と「くるり」の楽曲を公式にマッシュアップした楽曲制作の交渉でした。さらに、音源配信を求める声も多数上がり、異なるレーベル同士という困難も乗り越え、ファンをはじめとするお客さまの期待に応えることもできました。


※yui (FLOWER FLOWER) × ミゾベリョウ (odol)
『相鉄都心直通記念ムービー「100 YEARS TRAIN」テーマソング』ばらの花 × ネイティブダンサー
Release Date:2019.12.25 (Wed.)
Label:PIANO

これからも文脈を大切にしたコンテンツを

今回のプロジェクトでは、一本の動画で、都心直通という沿線ゴトを「世の中ゴト」に変えるお手伝いをさせていただきました。

メディアへの予算投下は最小限とし、コンテンツ制作への予算シフトにご理解いただいたことで、100年間走ってきた相鉄線の都心直通という、歴史的にも大きく記憶に残るこの喜びを幅広いターゲットに共有するコンテンツづくりに注力することができました。私たちは、これからも人々の共感を生み出す新しいコミュニケーション手法への取り組みを続けていきたいと考えています。


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担当者:電通 中村、長嶋、佐藤、荒木/電通東日本 柿沼、檜林

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