
◎なぜ、リスクマネジメントに戦略が必要なのか
デジタル化の進展で、誰もが「ニュース」を発信できるようになった社会。小さな「リスク」と思われていたことが、エスカレートし、あっという間に企業の存在を揺るがしかねない時代となってしまった。
「リスク」にいかに備えるか。リスク本来の意味である「不確実性」をコントロールすることこそがリスクマネジメントだと言える。
リスクマネジメントの対象となる要素は多岐にわたり、事業機会の判断、製品の企画・開発、人材や財務など、ビジネスのあらゆる要素を網羅したものにならざるをえない。リスクマネジメントはまさに経営そのものということもできる。
本書では、複雑化・多様化するリスクに対して、企業のトップがどのようにリーダーシップを発揮し、経営戦略や事業戦略を支えるリスクマネジメントを構築すべきかを5つの視点から考察する。
◎「企業の危機管理に関する調査」から見えてきた、日本企業のリスクマネジメントの実態
企業広報戦略研究所(電通パブリックリレーションズ内)では、2015年3月、東京大学大学院情報学環総合防災情報研究センターと共同で「企業の危機管理に関する調査」を実施。
企業の危機管理に関する活動内容を定量的に把握するため、「リーダーシップ力」「予見力」「回避力」「被害軽減力」「再発防止力」という5つの視点で企業の「危機管理力」を独自に数値化し、企業の危機管理力の強み・弱みを明らかにした。
これらの調査によって明らかになった企業のリスクマネジメントの実態について詳しく考察する。
著 者 | 企業広報戦略研究所 三浦健太郎、阪井完二、黒田明彦、青木浩一、北見幸一、小野真世 |
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定 価 | 1,800円+税 |
発行日 | 2016年7月15日 |
ISBNコード | 978-4-86443-109-5 |
仕 様 | 四六版/並製・270頁 |
発 行 | 日経BPコンサルティング |
◎本書の内容
CHAPTER 1 | なぜリスクマネジメントに戦略が必要なのか |
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CHAPTER 2 | なぜリスクマネジメントは難しいのか |
CHAPTER 3 | トップのリーダーシップ ベネッセホールディングス元代表取締役会長兼社長 原田泳幸氏 |
CHAPTER 4 | トップのリーダーシップ カルビー代表取締役会長兼CEO 松本晃氏 |
CHAPTER 5 | トップのリーダーシップ リーダーシップコンサルティング代表取締役社長 岩田松雄氏 |
CHAPTER 6 | セキュリティ対策とリスクマネジメント ヤフー執行役員 別所直哉氏 ヤフーコーポレート統括本部コーポレートインテリジェンス 本部リスクマネジメント室プリンシパル 高元伸氏 |
CHAPTER 7 | 防災対策と風評被害への対処 東京大学大学院情報学環総合防災情報研究センター特任准教授 関谷直也氏 |
CHAPTER 8 | それでも危機は起きる |
CHAPTER 9 | 危機管理力を強化するために |