約7割が出社中心の働き方を希望、「配属ガチャ」や「給料」なども気にする就活生の本音が明らかに

 株式会社電通(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員:佐野 傑)で、企業の人財採用におけるブランディングを支援するコンサルティングチーム「採用ブランディングエキスパート」※1は、2024年卒または2025年卒業予定の全国の大学生・大学院生818人を対象に、就職活動に関する意識調査「Z世代就活生 まるわかり調査2024」(以下、本調査)を実施しました。

 本調査は、Z世代の就活に関する意識や本音を把握・分析し企業の採用活動に貢献することを目指しており、今回は2022年の第1回※2に続く調査となります。第2回調査で得られた主なファインディングスは次のとおりです。

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【主なファインディングス】

①就活生の多く(66.3%)が「出社中心」の働き方を希望。「ある程度拘束されても、手取り足取り教えてほしい」の回答が約8割(78.2%)に。

②入社先を決定する際、最も影響を及ぼしたのが「親・家族・親戚」
(30.9%)となった。「オヤカク」と呼ばれる、内定者の親が入社に同意しているかを企業が確認する行為の重要性を裏付ける結果になり、採用企業にとっては就活生だけでなく保護者世代からの認知や信頼を得ることがより重要に。

「入社後の勤務場所・エリアを確約してほしい」(「とてもそう思う」「まあそう思う」の合計88.8%)、「入社後の職種・配属先を確約してほしい」(同 合計87.3%)の希望が顕著で、「配属ガチャ」の状況を懸念。

④就職活動で使われるSNSや動画系サービスでは、「X(旧Twitter)」が55.0%、「LINE(オープンチャット)」が44.1%で、学生の多くがSNSを活用し情報収集。就活に特化したサービスでは、「ONE CAREER(ワンキャリア)」が58.8%、「エンカレッジ」が57.3%に。

⑤エントリーする企業選びで重視するポイント
は、1位が「給料がいい」(46.7%)、2位が「自分の夢ややりたいことに近い業界」(36.4%)、3位が「業績が安定している」 (36.3%)という結果に。入社先を選んだ決め手や、ずっと働きたいと感じるうえで必要な事でも、1位は「給料がいい」に。

注)本調査における構成比(%)は小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。
※1 2024年2月2日 「電通、企業のZ世代の採用を対象としたコンサルティングチーム 『採用ブランディングエキスパート』を発足」
※2 2022年9月29日 「電通、『Z世代就活生 まるわかり調査2022』を実施」


【各ファインディングスの詳細】

就活生の多く(66.3%)が「出社中心」の働き方を希望。「ある程度拘束されても、手取り足取り教えてほしい」の回答が約8割(78.2%)に。

  • 入社後の働き方について「オフィスへの出社を中心とした会社」または「リモートワーク中心の会社」のどちらを希望するか質問したところ、「どちらかと言えば出社が中心の会社」の回答が最多(54.8%)となった。「出社が中心の会社」(11.5%)も一定数あり、社会全体ではリモートワークが定着しているが、対面でコミュニケーションできる出社スタイルを多くの学生が望んでいる結果となった。【図表1】
  • 入社後の教育・研修などについては、「ある程度拘束されても、手取り足取り教えてほしい」を「望む」が26.0%、「どちらかと言えば望む」が52.2%となった。「ある程度放置されても、裁量権を与えてほしい」よりも、大半が細やかな研修・教育機会を希望する傾向が明らかになった。【図表2】

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②入社先を決定する際、最も影響を及ぼしたのが「親・家族・親戚」(30.9%)となった。「オヤカク」と呼ばれる、内定者の親が入社に同意しているかを企業が確認する行為の重要性を裏付ける結果になり、採用企業にとっては就活生だけでなく保護者世代からの認知や信頼を得ることがより重要に。

  • 入社先を決定する就活の最終段階で最も影響を及ぼしたのが、「親・家族・親戚」(30.9%)となった。近年の採用活動では「オヤカク」と呼ばれる、内定者の親が入社に同意しているかを企業が確認する行為が広がっているが、その重要性や影響力を裏付ける結果となった。【図表3】
  • 2位が「企業のリクルーター」(22.4%)、3位が「ゼミ・研究室の先輩・同期」「大学の先輩・同期」(17.2%)という結果になり、入社先を決める最終段階では、ウェブサイト上の情報などよりも「人」から直接見聞きした情報が影響力を持つ傾向が明らかとなった。【図表3】

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③「
入社後の勤務地・エリアを確約してほしい」(88.8%)、「入社後の職種・配属先を確約してほしい」(87.3%)の希望が顕著に。

  • 入社後の勤務地やエリアについて、確約してほしいかどうかを質問したところ、「とてもそう思う」(53.3%)「まあそう思う」(35.5%)と、88.8%の学生が事前の確約を希望していた。【図表4】
  • 入社後の職種や配属先(部署)を確約してほしいか質問したところ、「とてもそう思う」(44.4%)「まあそう思う」(42.9%)と、87.3%の学生が職種や配属先の確約を望んでおり、「配属ガチャ」と呼ばれる状況を懸念する傾向が顕著に表れた。【図表5】

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④就職活動で使われるSNSや動画系サービスでは、「X(旧Twitter)」が55.0%、「LINE(オープンチャット)」が44.1%で、学生の多くがSNSを活用し情報収集。就活に特化したサービスでは、「ONE CAREER(ワンキャリア)」が58.8%、「エンカレッジ」が57.3%に。

  • 就職活動で使われるSNS・動画系サービスは、「X(旧Twitter)」が55.0%、「LINE(オープンチャット)」が44.1%、「Instagram」が40.0%となった。【図表6】
  • 就活に特化したサービスは、「ONE CAREER(ワンキャリア)」が58.8%、「エンカレッジ」が57.3%、「マイナビ」が51.4%となった。過去のエントリーシートや面接対策の情報、学生や企業従業員からの口コミ情報などが多く、また就活を終えた大学の先輩などからキャリア支援が受けられる機能など、多様な情報収集が可能なサービスが上位にランクインした。【図表7】

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エントリーする企業選びで重視するポイントは、1位が「給料がいい」(46.7%)、2位が「自分の夢ややりたいことに近い業界」(36.4%)、3位が「業績が安定している」 (36.3%)という結果に。

  • エントリーする企業選びで重視するポイント(複数回答可)の1位が「給料がいい」(46.7%)、3位が「業績が安定している」 (36.3%)で、雇用や経済面での安定を求める傾向が明らかになった。【図表8】「給料がいい」については、「入社先を選んだ決め手(同)」【図表9】「ずっと働きたいと感じるうえで必要なこと(同)」【図表10】でも1位となり、賃上げが社会的に広がりつつある中、重要性が改めて示された。
  • 一方で、「最も当てはまるものを一つ選ぶ」形式の設問では1位が「自分の夢ややりたいことに近い業界」(16.3%)、2位が「業績が安定している」(8.1%)、3位が「給料がいい」(7.9%)となり、一定数の就活生が自己実現を重視していることが分かった。【図表8】

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【「Z世代就活生 まるわかり調査2024」概要】
・目   的:Z世代の就活に関する意識や本音を把握・分析し企業の採用活動に貢献
・対象エリア:日本全国
・対象者条件:キャリア支援NPO法人「エンカレッジ」登録の2024年または2025年卒業予定大学生・大学院生
・有効回答数:818人(文系467人、理系351人/大学生531人、大学院生277人、休職・留年中10人)
・調 査 手 法:インターネット調査
・調 査 期 間:2024年2月9日~2月15日
・調 査 機 関:株式会社RECCOO(リクー)


2024009_0415_8.jpg「Z世代就活生 まるわかり調査2024」は、電通が提唱する、事業グロースのための次世代マーケティングモデル「Marketing For Growth」の4つのプロセスのうち、「Mechanism Resolving(市場構造解明、インサイト解明)」に該当する取り組みです。
「Marketing For Growth」については以下リリースをご確認ください。https://www.dentsu.co.jp/news/business/2024/0130-010682.html

以上

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