花を音楽で救うプロジェクト

2020年、花の消費量が減少しました。花が誰にも見られることなく、すてられていく・・・。
このプロジェクトは、そんな花と花の生産者を救うべく立ち上げられました。

突然やってきた花の消費減

2020年の初頭から日本を襲ったコロナ渦による緊急事態宣言。その影響は生活のあらゆる側面に大きな影響を及ぼしました。中でも一番の変化は、人が集まることに対しての大きな制約。多くの仕事や学校はリモート化を求められ、飲食や会合も大きく制限を受けることとなったのです。
その結果、エンターテインメントイベントの自粛、歓送迎会などの中止が相次ぎ、東京都内における生花の流通量が減少してしまいました。大切に育てられた花が誰にも見られることなく捨てられていく状況に、生産者はとても心を痛めていました。

そんな中、JA全農様からこの状況を打破すべく「花の消費拡大」を目的としたキャンペーンのご相談をいただきました。
私たちはさっそくプロジェクトチームを立ち上げ、多くの人々を巻き込み、花を手に取っていただける方法はないか?検討を始めたのです。

中止に追いやられるイベントを逆手に取るアイデア

2020年、多くのイベントが中止・延期になりました。約9割の夏フェスが中止や延期を余儀なくされているという現実。本来多くの人々が集い、楽しむこの夏フェスを、これまでとは違う形で解決の手段として利用できないだろうか?そんなことを考え始めたとき、Tokyo FMさんからのご協力を得ることができたのです。そして生み出されたのがこんなアイデアです。

花がチケット、そして花が観客のオンライン夏フェス

花がチケット、そして花が観客にもなる、これまでにないオンライン夏フェス。私たちは、この夏フェスを「HanaUtaFes(ハナウタフェス)」と名付けました。
参加者のみなさんが「チケット」として実際にご購入いただいた花が、その参加者の代わりとして会場をにぎやかに彩る。フェスが終了したあとは、その花がそれぞれの参加者のみなさんの自宅へと送られました。

ステージを彩る花とアーティスト

オンラインの夏フェスには、多くのアーティストのみなさんに賛同いただきました。各アーティストには「花」にまつわる楽曲を含む思い思いのスペシャルライブを披露、1夜限りのオンラインイベントが開催されました。そして観客席は、参加者がチケットとして購入した花々で埋め尽くされたのです。夏の終わりを、全国から届けられた花とともに、参加したすべての人が楽しみました。

結果、視聴数は史上最大級の36万人を記録しました。

”私たちにとっても初めての夏が、 終わろうとしている。
泳げない海、登れない山、会えない家族。
どれもちょっと寂しかったけれど、 今年しか咲かない花があるように、
今年しか経験できない感情もあるはずで、 そのどちらも大切にしたいと思う。
心の持ち方一つで、 何もないと思っていた夏だって、
きっとまだ、特別な夏になるはずだから。
夏の終わり、夏の花が散る前に。”

HanaUtaFesはJA全農ブランドから、この夏を頑張った人たちへ、花と音楽の贈り物を届けることができたのです。

花の消費拡大と夏フェス中止という異なる二つの課題を同時に解決
~企画力×実現力で未知のブランド体験を~

「普段花を買わない人に、花を購入する機運」をつくるにはどうしたらよいか?また、花の現状を広く世の中全体に伝えることはできないか。プロジェクトチームは、これらの課題をTokyo FMさんの協力を得てオンライン夏フェスというユニークな仕組みによって実現を目指しました。
コロナ環境下の中、感染対策はじめ、その実現には平常時以上のハードルがありましたが、アーティストの皆さんをはじめ、メディア、専門機関等、立場や専門性の違う多くの人たちのご協力により、これまでにないブランド体験を生み出すことができました。
オンラインで視聴した参加者からは、
「アフタームービーで自分の名前見つけて嬉しかった」
「ずどーんとした気持ちだったけど、なんだか明日仕事頑張れそう」
など、「#ハナウタ」のハッシュタグとともに、沢山の反響を得ることができたのです。

「HanaUtaFes」に関するお問い合わせは、最下部「お問い合わせフォーム」から本件担当者名を明記の上、お願いします。
担当者:電通 立花、酒詰、中村、飯田