3_ラジオ・テレビ

解説

ラジオ・テレビ各社は、動画・音声配信サービス、放送局・番組アプリの実用化、視聴データの利活用といったデジタル関連事業をはじめ、番組関連イベントの実施、放送エリア内の地元企業・団体等との連携事業の実施など、視聴者・リスナーや広告主などステークホルダーとこれまで培った信頼と実績に基づくビジネス領域の拡大、多角化に取り組んでいる。

産業構造図
産業構造図

(1)地上テレビ放送

図表3-2

2024年度の地上民放事業者(マルチメディア放送およびコミュニティFM放送を除く)の売上高は2兆1833億円(前年度比で101.9%)と3年ぶりの増加。経常利益も1265億円(同111.7%)と大幅に伸長し、増収増益となった。

図表3-3

2024年度のNHKの経常事業収入(協会全体)は、受信料金の引き下げ等にともない、6125億円(前年度比で93.3%)となった。このうち、受信料収入は5958億円(同93.0%)である。

図表3-4

2024年度の地上民放テレビ放送事業者の放送事業収入は1兆7519億円(前年度比で101.4%)と3年ぶりに増収に転じた。このうち、テレビ単営社は1兆5928億円(同101.4%)であった。

図表3-5

2025年の地上波テレビ広告費は1兆6333億円(前年比で99.9%)と前年同様の水準であった。地上波テレビ広告費が総広告費に占める割合は20.3%である。

図表3-6

2025年のテレビメディアデジタル広告費は807億円(前年比で123.4%)となった。テレビメディア関連動画広告費が805億円(同123.3%)と全体の大部分を占めており、成長をけん引している。

図表3-7

テレビ視聴との主な同時行動(東京50km圏)は、「スマホ・携帯でインターネットしながら」が49.0%とほぼ半数、「スマホ・携帯でSNSしながら」(32.2%)、「スマホ・携帯でLINE等しながら」(31.8%)と続く。

図表3-8

2025年のテレビ個人視聴率上位5番組(関東地区)によると、12月31日21時から放送された「第76回NHK紅白歌合戦」が26.4%(世帯視聴率は35.2%)で1位だった。「紅白歌合戦」以外では、3位から5位まで注目度の高いスポーツコンテンツが並んでいる。

(2)地上ラジオ放送

図表3-9

2024年度の地上ラジオ放送事業収入は1013億円(前年度比で99.5%)。内訳をみるとAM・短波社が538億円(同100.7%)、FM社は475億円(同98.1%)である。

図表3-10

2024年度のコミュニティ放送の売上高は144億円(前年度比で98.6%)であった。2024年度末時点でのコミュニティ放送の事業者数は346事業者(ケーブルテレビ事業との兼営事業者を含む)である。

図表3-11

2025年のラジオ広告費は1153億円(前年比で99.2%)である。ラジオ広告費が総広告費に占める割合は1.4%である。

図表3-12

主なラジオ受信機器の所有率(東京50km圏)をみると、「スマートフォン」が37.1%でトップ。次いで「カーラジオ・カーナビ」(23.4%)、「ラジカセ・ステレオ・システムコンポ」(17.2%)と続く。

(3)衛星放送・ケーブルテレビ

図表3-13

2024年度の衛星放送事業の売上高は4858億円(前年度比で95.5%)だった。内訳は民放衛星放送事業が3200億円(同96.5%)、NHK「衛星放送に係る収入」が1657億円(同93.5%)である。

図表3-14

2024年度末時点での自主放送を行うケーブルテレビの加入世帯数は約3188万世帯(前年度末比で100.2%)、世帯普及率は52.0%である。同年度のケーブルテレビ事業者の事業収入は4740億円(同98.9%)である。

図表3-15

2025年の衛星メディア関連広告費は1223億円(前年比で97.5%)である。同カテゴリーの78.4%を占めるBS広告費は959億円(同98.1%)である。

図表3-16

全国のケーブルテレビ事業者連携による4K専門地域情報チャンネルsatonaka 4K(旧ケーブル4K)の2025年3月末での視聴可能STB台数は317万台(前年同月末比125.8%)、自主制作4K番組の提供世帯数は59万世帯(同71.1%)となっている。

(4)ラジオ・テレビ関連市場

図表3-17

2024年度の放送番組制作業の売上高は、前年度とほぼ同水準の3725億円(前年度比で99.2%)となった。

図表3-18

2023年の放送番組のマルチユース市場は9311億円(前年比で106.4%)と2年ぶりに拡大。地上テレビ番組(同107.1%)と衛星・CATV番組(同108.1%)が同市場の拡大をけん引した。

図表3-19

2023年度の日本の放送コンテンツ海外輸出額は835.8億円(前年度比で110.5%)。内訳をみると、インターネット配信権を含む番組販売権が457.5億円(同108.2%)、商品化権が339.2億円(同111.9%)と好調を維持している。